債券投資とは何ですか?株式投資とどう違いますか?
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2025/06/07 17:27
男性
60代
債券は国や企業へ資金を貸す証券、株式は会社の持ち分と聞きますが、権利内容や倒産時の扱い、価格変動の幅がどう違うかを整理できず判断に迷います。安定運用を目指す初心者は、両者の仕組みとリスクをどのように比較すればよいのでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
債券は国や企業に一定期間資金を貸し付け、その対価として定期的な利息(クーポン)と満期時の元本償還を受け取る借入証書です。株主のような議決権や配当請求権はありませんが、破産時の返済順位は株式より上位に置かれるため、元本回収の見込みが相対的に高い点が特徴です。価格は市場金利の動きに連動して上下しますが、満期まで保有すると額面で償還されるため、変動幅は比較的限定的です。
一方、株式は企業への出資そのもので元本保証がなく、倒産時は最も後順位になる代わりに、企業成長に応じた配当増加や株価上昇によるリターンに上限がありません。したがって、安定性と予見可能な利回りを重視する場合は債券、資産成長ポテンシャルを追求する場合は株式というように、目的に合わせて配分を検討することが基本です。いずれも複数の発行体・業種・通貨に分散し、流動性、金利変動、税制の違いを確認したうえで総合的にリスク管理を行うと安心です。
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債券
債券(サイケン、英語表記:Bond)とは、発行者が投資家に対して将来一定の金額を支払うことを約束する金融商品です。 国や地方自治体、企業などが資金を調達する目的で発行し、投資家はこれを購入することで、定期的に利息(クーポン)を受け取ります。満期が来ると、投資した本金が返済されます。 債券はリスクが比較的低く、安定した収入を求める投資家に選ばれることが多いです。 また、市場で自由に売買が可能であるため、流動性も確保されています。債券市場は世界的にも広がりを見せており、多様な投資戦略に利用されています。
元本保証
元本保証とは、投資や預金において、満期まで保有すれば最低でも投資した元本が保証される仕組みを指します。銀行預金や一部の保険商品などが該当し、元本が減るリスクを抑えられるため、安全性を重視する人に向いています。しかし、元本保証がある商品は一般的に利回りが低く、インフレによる実質的な購買力の低下を考慮する必要があります。
クーポン(利息)
クーポンとは、債券を保有している投資家が発行体(国や企業)から定期的に受け取る利息のことです。クーポンの金額は、債券発行時に設定された利率(クーポン利率)に基づき計算されます。通常、半年ごとまたは1年ごとに支払われることが多いです。クーポン収入は安定したキャッシュフローをもたらし、特に長期保有する債券投資家にとって重要な収益源となります。
議決権
議決権は、株式会社の株主が持つ権利の一つで、会社の重要な決定に対して投票により意見を表明する権利です。この権利によって、株主は自己の持株比率に応じて会社の経営方針や重要な事業計画、役員の選任および解任などに関する決定に参加できます。議決権は株主総会で行使されることが一般的で、株主総会は会社の最も重要な意思決定の場とされています。 議決権の行使は、株式の種類によって異なることがあります。一般的には、普通株には議決権が付与され、優先株には議決権が付与されないことが多いですが、優先株の中には限定的な議決権が付与される場合もあります。また、議決権の行使には様々な形式があり、直接投票、委任状を用いた間接投票、オンラインでの電子投票などが利用されることもあります。 議決権の存在は、株主が会社経営に影響を与え、その監督を行うための基本的な手段となっています。株主にとっては、投資した企業に対する意見を表明し、企業価値の向上に寄与するための重要な権利です。
償還
償還とは、債券の満期到来時に発行体が投資家に対して元本を返済することを指します。例えば、10年満期の債券であれば、10年後に元本が返金されます。債券の発行元が満期までの間に利息を支払い、償還時に元本を返済することで投資家は利息収益と元本の返金を得ます。ただし、償還には発行体の信用力が影響し、デフォルトリスクが存在する場合があります。