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債券投資でも分散投資が重要な理由はなんでしょうか

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2025/02/13 15:42


男性

60代

question

はじめて債券投資に挑戦しようと思っています。なぜいろいろな種類の債券に分散投資することが大切なのでしょうか?また、債券以外の株式や不動産など、異なる資産に分散投資するメリットも教えてください。


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

債券投資で分散が欠かせない理由は、「同じ債券でも値動きを決めるリスク源がそれぞれ違う」ためです。発行体の信用度、満期の長短、利払い方式、通貨建ての別――この4つが変わるだけで、価格は景気・金利・為替のインパクトを受ける度合いが大きく変わります。たとえば景気後退でハイイールド社債のスプレッドが急拡大しても、国債は安全資産として買われることが多く、損失を吸収するクッションになります。金利が急騰して長期債が下落しても、残存期間が短い債券や変動金利債は値下がり幅が小さく、ポートフォリオのブレーキ役を果たします。こうした「波形の違う値動き」を束ねることで、価格変動は平均化され、1本の債券に集中した場合よりもブレが小さく抑えられます。

さらに債券以外のアセット――株式、REIT、インフラファンド、コモディティなど――を組み合わせれば、景気サイクルごとに強さを発揮する収益源を複線化できます。利上げ局面で株価が調整しても短期債やMMFの金利収入が厚くなり、インフレ期にはコモディティや物価連動債が実質価値を守る、といった役割分担が期待できるからです。資産間の値動きは完全には連動せず、相関が低いほど“分散効果”は強く働きます。その結果、期待リターンを大きく犠牲にせずにリスク(標準偏差)を下げ、長期運用のストレスを軽減できます。

要するに、債券内の多様化で個別リスクを、資産横断の分散で景気・金利サイクルのリスクを薄め、「どこかが不調でも全体で押し合いへし合いして資産の安定性を保つ」――これこそが債券投資でも分散が重要とされる本質です。

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ETF(上場投資信託)とは、証券取引所で株式のように売買できる投資信託のことです。日経平均やS&P500といった株価指数、コモディティ(原油や金など)に連動するものが多く、1つのETFを買うだけで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。通常の投資信託に比べて手数料が低く、価格がリアルタイムで変動するため、売買のタイミングを柔軟に選べます。コストを抑えながら分散投資をしたい人や、長期運用を考えている投資家にとって便利な選択肢です。

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投資信託は、多くの投資家から集めた資金を一つの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する金融商品です。運用によって得られた成果は、各投資家の投資額に応じて分配される仕組みとなっています。 この商品の特徴は、少額から始められることと分散投資の効果が得やすい点にあります。ただし、運用管理に必要な信託報酬や購入時手数料などのコストが発生することにも注意が必要です。また、投資信託ごとに運用方針やリスクの水準が異なり、運用の専門家がその方針に基づいて投資先を選定し、資金を運用していきます。

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ラダー型ポートフォリオ

ラダー型ポートフォリオは、異なる満期日を持つ複数の債券を組み合わせて投資する戦略です。 この戦略では、短期から長期までのさまざまな債券を段階的に購入し、それぞれの債券が満期に達するごとに再投資を行います。 この方法により、金利変動のリスクを分散し、定期的なキャッシュフローを確保することができます。 ラダー型ポートフォリオは、特にリタイアメント資金の管理や、長期にわたる安定した収入を求める投資家に適しています。 また、金利の変動に対して柔軟に対応することが可能であり、経済状況に応じた効果的な資産運用が期待できます。

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