毎年いくら積み立てれば目標達成できるか簡単に計算する方法は?
回答受付中
1
2025/02/16 09:00
男性
30代
将来の資産形成を考えたとき、目標金額を達成するために毎年どのくらい積み立てればよいのでしょうか?計算の基本ルールや、簡単に計算する方法について知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
目標金額にたどり着くための年間積立額は、「目標金額 × 減債基金係数(Sinking Fund Factor)」で一発で求められます。減債基金係数は「r ÷ {(1+r)ⁿ − 1}」――r が想定年利、n が積立年数です。たとえば年利5%で20年運用するなら係数は約0.0303。つまり1億円を準備したい場合、1億円 × 0.0303 ≒ 302万円を毎年拠出すれば目標に届きます。
係数は〈年利が高い/期間が長い〉ほど小さくなり、必要な積立額も減りますが、実際の利回りは変動します。楽観的な利率で計算すると不足しやすいため、やや低めの利率で再計算し、達成確率を高めることをおすすめします。また、税引き後の利回りで試算すればさらに精度が上がります。
計算は電卓でも可能ですが、金融機関の早見表やオンラインシミュレーターを使えば「目標金額 × 係数」を入力するだけで済み、月額換算も自動で確認できます。まずは試算してみて、必要額と現在の積立ペースを見比べ、目標に届くかどうかをチェックしてみてください。
忰山 翔
35歳
株式会社ファンドスタジオ 代表取締役
関連記事
関連質問
関連する専門用語
減債基金係数
減債基金係数とは、将来の目標金額を達成するために、毎年1回、定額で積み立てる際に必要な金額を計算するための数値です。たとえば、「20年後に1億円を貯めたい」「30年後に住宅ローンの繰上げ返済資金を準備したい」など、将来の特定の目的のために計画的にお金を積み立てる際に活用されます。 この係数を知っておけば、目標金額に掛けるだけで、毎年いくら積み立てればよいかを簡単に計算できるのが大きなメリットです。ただし、減債基金係数は想定利率に基づいて算出されるため、適切な利率を設定することが重要です。
金利(利率)
金利(利率)とは、お金を貸したり預けたりしたときに発生する利息の割合を表す言葉です。たとえば、銀行にお金を預けると一定の利息がもらえますが、そのときの利息の割合を金利または利率と呼びます。一般的には「金利」が金融機関との貸し借りに使われることが多く、 「利率」は投資商品の収益率などに使われる傾向がありますが、日常的にはほぼ同じ意味で使われています。資産運用の場面では、金利の動きが預金、ローン、債券などの価格や収益に影響を与えるため、金利や利率に注目することはとても大切です。特に経済状況や中央銀行の政策によって金利は変動するため、それを理解しておくことでより良い投資判断につながります。
繰り上げ返済
繰り上げ返済は、ローンや債務に対して予定された支払いスケジュールよりも早く、元本の一部または全部を返済することを指します。この方法は、住宅ローン、自動車ローン、学生ローンなど、さまざまなタイプの借入れに適用されることがあります。繰り上げ返済を行う主な目的は、支払う利息の総額を減らし、ローンの期間を短縮することです。 繰り上げ返済は、追加の資金が手に入った場合や、より良い投資先がない場合に特に有効です。早期に借入金を返済することで、将来の利息負担が減少し、長期的な財務的な余裕が生まれます。しかし、全てのローンが繰り上げ返済に対応しているわけではなく、場合によっては繰り上げ返済手数料が発生することもあります。この手数料は、金融機関が予定していた利息収入の一部を補填するために設定されることが多いです。 繰り上げ返済を検討する際には、手数料の有無、返済後の金融状況、その他の投資機会との比較など、様々な要因を考慮することが重要です。適切な計画と分析を行うことで、繰り上げ返済が個人の財務目標に合致するかどうかを判断することができます。