含み損がある場合、どのような対応策がある?
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2025/03/03 22:03
男性
40代
投資をしていると含み損が出ることがありますが、どのように対応すればいいでしょうか?具体的な対策を知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
含み損に直面した際は、まず「投資対象の前提条件が変わったか」を点検することが要となります。業績や業界構造、マクロ環境が想定通りなら、一時的な値下がりに動じず保有を続けても将来的に報われる可能性が高いです。逆に収益モデルの崩れや競争環境の悪化といった根本要因が見えた場合は、早期に撤退し資金をより有望な銘柄や資産クラスへ移す決断が損失の拡大を防ぎます。
平均取得単価を下げるナンピン買いは、成長ストーリーが揺らいでいないうえ、ポートフォリオ全体で許容できるリスク枠が十分に残っているときのみ機能します。資金管理が甘いと下落局面でポジションが肥大し、リスク集中を招くため、追加投資額と損切り水準を事前に明確化しておくことが不可欠です。
含み損を一度確定し、他の売却益と損益通算する方法も実務上有効です。確定申告を通じて最大3年間繰り越せるため、年度末のリバランス時に活用するとトータルの税負担を抑えられます。通算対象となる利益の見込みや繰越期間の残り年数を確認しながら実施してください。
最終的には、事前に策定した損切りライン・リバランス基準を機械的に守り、短期的な市場の騒音や感情の揺さぶりに左右されないことが、長期的に資産を育てるうえで最も確実な対策です。
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含み損益
含み損益とは、保有している資産をまだ売却していない段階で発生している、見かけ上の利益や損失のことを指します。たとえば、購入時よりも価格が上がっている株を持っていれば「含み益」、逆に価格が下がっていれば「含み損」となります。 これはあくまで現在の評価額と購入額の差であり、実際に売却して現金化しない限り、確定した損益とはなりません。そのため、「含み」とは「まだ確定していない」という意味を含んでいます。 投資判断をする際には、この含み損益をもとに、売却のタイミングや資産配分の見直しを検討することがあります。また、税金は原則として実際に売却して利益が確定した時点で課税されるため、含み益があるだけでは課税対象にはなりません。資産運用において、現在の状況を把握する重要な指標のひとつです。
リスク許容度
リスク許容度とは、自分の資産運用において、どれくらいの損失までなら精神的にも経済的にも受け入れられるかという度合いを表す考え方です。 投資には必ずリスクが伴い、時には資産が目減りすることもあります。そのときに、どのくらいの下落まで冷静に対応できるか、また生活に支障が出ないかという観点で、自分のリスク許容度を見極めることが大切です。 年齢、収入、資産の状況、投資経験、投資の目的などによって人それぞれ異なり、リスク許容度が高い人は価格変動の大きい商品にも挑戦できますが、低い人は安定性の高い商品を選ぶほうが安心です。自分のリスク許容度を正しく理解することで、無理のない投資計画を立てることができます。