経済指標はどのくらいの頻度でチェックすべき?
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2025/03/31 19:08
男性
40代
経済指標は日々発表されていますが、どの程度の頻度で確認すればよいのでしょうか?長期投資の場合でも、毎日チェックする必要がありますか?重要な指標の発表タイミングを把握する方法も知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
経済指標をどの頻度で追うべきかは、運用期間と売買スタイルに応じた“リズム設定”が鍵になります。大切なのは「自分の投資サイクルより一段長い時間軸で指標を点検する」という原則です。超短期売買なら、相場の呼吸が大きく変わる米国雇用統計やCPI、公表直後に金利や為替を揺らす政策金利決定・FOMC声明といった発表日の前後だけに集中し、時間外はポジション管理に専念した方が効率的です。発表スケジュールは Investing.com や Trading Economics の経済カレンダーで簡単に確認でき、スマホのプッシュ通知を設定すれば見逃しを防げます。
長期保有を前提とした積立投資では、速報値に一喜一憂するよりも、月次または四半期ごとにGDP成長率、CPI、雇用統計、政策金利の推移だけを俯瞰し、景気の季節やインフレ・金利トレンドを把握する程度で充分です。こうしたマクロの定点観測を続け、年1回ポートフォリオ配分や積立額を見直す習慣を持つ方が、情報過多によるストレスを減らしつつ本質的な資産成長に集中できます。
チェック項目と頻度を絞り込み、浮いた時間を企業分析やライフプランの点検に振り向けることで意思決定の質は高まります。不安が残る場合は、独立系IFAやファイナンシャルプランナーに相談し、自分の目標に合った「指標の絞り込みリスト」を作成するとより安心です。
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消費者物価指数(CPI)
消費者物価指数とは、CPI(Consumer Price Index)とも呼ばれ、小売価格(末端価格)の変動を示す指数。 各国で算出方法などに多少の違いはあるものの、毎月発表され、中央銀行の政策判断・利上げ判断などの参考にもされている。 小売価格には時期により大きく変動する分野も存在するため、それらの影響を取り除いた指数も発表されている。例えば日本では生鮮食品を除いた指数を「コアCPI」、酒類を除く食品およびエネルギーを除いた「コアコアCPI」が発表されている。
FOMC(Federal Open Market Committee/連邦公開市場委員会)
FOMC(Federal Open Market Committee、連邦公開市場委員会)は、米国の金融政策を決定する最高意思決定機関です。米連邦準備制度(FRB)が、インフレ抑制・雇用最大化・経済安定化を目的に、政策金利(FF金利)の調整や金融市場の流動性管理を行います。 FOMCは年8回開催され、米国の景気・物価動向・雇用状況を評価し、政策金利の変更や量的緩和・量的引き締めなどの金融政策を決定します。会合後には声明が発表され、議長の記者会見が行われます。 FOMCの決定は、米国経済だけでなく、世界の金融市場にも大きな影響を与えます。市場予想と異なる決定が出た場合、株式市場・債券市場・為替市場が大きく変動することがあります。一般的に、利上げが発表されると株価は下落し、ドル高が進行し、債券価格は下落します(利回りは上昇)。反対に、利下げが発表されると株価は上昇し、ドル安が進行し、債券価格は上昇します(利回りは低下)。 日本では「日銀金融政策決定会合」がFOMCに相当しますが、決定プロセスには違いがあります。FOMCはFRB理事7名と地方連銀総裁5名の計12名による投票で政策を決定し、金融政策の透明性が高いのが特徴です。