アフラックのスーパーがん保険はお宝保険だと聞きました。その魅力と注意点を教えてください
アフラックのスーパーがん保険はお宝保険だと聞きました。その魅力と注意点を教えてください
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2025/11/07 10:19
男性
60代
がん保険について詳しくないのですが、知人から「アフラックのスーパーがん保険はお宝保険だ」と聞きました。正直、どんな点がそんなに良いのか、他のがん保険とどう違うのかが分かりません。古い保険でも保障内容が今より有利だという話も聞きますが、本当にそうなのでしょうか?加入しておくとどんなメリットがあり、どのような人に向いている保険なのか教えてください。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
アフラックの「スーパーがん保険」が「お宝保険」と呼ばれるのは、現在では手に入らない有利な契約条件と設計を持つ旧商品だからです。平成初期から販売されていたこの保険は、がんと診断された時点でまとまった一時金が支払われ、入院・通院・在宅療養・死亡まで幅広く保障するなど、当時としては非常に手厚い内容でした。特に診断給付金と入院給付金が併用できる設計は、現在の多くのがん保険では限定されているため、旧契約者にとっては貴重な資産的価値があります。
さらに、長期契約を続けている人にとっては解約返戻金(払戻金)が比較的高く設定されている点も大きな魅力です。新しいがん保険では返戻金がほとんどないケースが多いため、「保険料を払いながら貯蓄性もある」この仕組みが評価されています。特に契約後20~30年を経過したタイミングでは返戻金がピークを迎える場合があり、見直し時に資金余力を生むケースも少なくありません。
一方で、保障の一部が65歳以降に減額されたり、上皮内新生物が対象外だったりと、現在の治療やニーズに完全に合致しない点もあります。そのため、「お宝」であるかどうかは「今の自分の状況に対して保障が有効か」「返戻金のピークを過ぎていないか」を確認することが前提です。
つまり、この保険の魅力は「かつての優れた契約条件を維持していること」と「保障と貯蓄の両面を備えた設計」にあります。現行商品では再現できないバランスを持つため、保有している人にとっては見直し前に慎重に検討すべき「お宝」といえるでしょう。
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お宝保険
「お宝保険」とは、1990年代から2000年代初期に販売されていた、現在では同条件で新規加入できない高利率の生命保険や養老保険を指す通称です。当時は予定利率(保険料計算時の運用利回り想定)が5〜6%前後と高く、現在主流の終身保険や養老保険(予定利率1%未満)と比べて、保険料あたりの積立効率や解約返戻率が非常に高い点が特徴です。このため、解約や満期時に実質的な運用益を得られる場合が多く、資産価値の高い「お宝契約」とされています。 お宝保険の本質的な価値は、「契約者はいつでも解約できる一方で、保険会社は予定利率を下げられない」という構造にあります。つまり、契約期間中は高利率が固定され、加入者にとって実質的なダウンサイドリスクがないという、金融商品として極めて稀な性質を持っています。低金利環境が続く現代では、この「非対称な有利さ」こそが最大の魅力です。 一方で、保障内容が古く医療保障が限定的だったり、インフレや医療制度の変化に対応していないケースもあります。また、契約者貸付を利用した場合の返戻金減少や、名義変更時の贈与課税など、注意すべきリスクも存在します。 現在では同等の利率を持つ保険商品は存在しません。お宝保険は、低金利時代の今だからこそ見直す価値のある「資産性の高い契約」です。投資のコンシェルジュとしては、単に「古い保険」として解約を勧めるのではなく、その契約がどれほどの運用効果を持ち、家計全体の資産設計にどう生かせるかを重視します。保障内容が時代に合わない場合でも、医療保障などを別途補完することで、長期的なリターンを維持しながらリスクにも備えることができます。 保険は「守り」と「運用」を両立できる数少ない金融商品のひとつです。特にお宝保険は、解約という選択肢を常に持ちながら、予定利率の下落リスクを負わないという構造的優位性を備えています。安易な解約ではなく、「活かす選択」こそが、将来の資産形成において賢明な判断といえるでしょう。
診断給付金
診断給付金とは、がん保険などの医療関連保険で、医師から病気や特定の状態と診断された時点で一時金として受け取れる給付金です。治療が始まる前後のタイミングでまとまった資金が支払われるため、入院費や通院費だけでなく、仕事を休んだ際の生活費や治療方法の選択肢を広げる目的にも利用できます。 給付を受けるための条件や回数制限、再支給までの待機期間は保険商品によって異なるため、加入前に約款やパンフレットで細かく確認することが大切です。
入院給付金
入院給付金とは、病気やけがで入院した際に、入院日数に応じて保険会社から受け取れる給付金のことです。一般的には「1日あたり○○円」といった日額で設定されており、公的医療保険の自己負担分や差額ベッド代、生活費の補填などに活用できます。多くの保険商品では、支払開始までの免責日数や1回の入院、通算での支払限度日数が定められているため、保障を選ぶ際はこれらの条件を確認することが大切です。
解約返戻金
解約返戻金とは、生命保険などの保険契約を途中で解約したときに、契約者が受け取ることができる払い戻し金のことをいいます。これは、これまでに支払ってきた保険料の一部が積み立てられていたものから、保険会社の手数料や運用実績などを差し引いた金額です。 契約からの経過年数が短いうちに解約すると、解約返戻金が少なかったり、まったく戻らなかったりすることもあるため、注意が必要です。一方で、長期間契約を続けた場合には、返戻金が支払った保険料を上回ることもあり、貯蓄性のある保険商品として活用されることもあります。資産運用やライフプランを考えるうえで、保険の解約によって現金化できる金額がいくらになるかを把握しておくことはとても大切です。
上皮内新生物
上皮内新生物とは、体の表面や粘膜を覆っている「上皮」という薄い層の内部だけにとどまり、まだ周囲の組織へ浸潤していないごく早期のがん細胞を指します。 臨床上は「ステージ0」や「上皮内がん」とも呼ばれ、病変が上皮の境界を越えていないため、転移リスクが極めて低い段階です。医療保険やがん保険では、従来の「悪性新生物」と区別して保険金額や給付条件が設定されることが一般的で、診断給付金や手術給付金が減額されたり、別建てで保障される場合があります。 そのため、資産運用を目的に保険を選ぶ際には、上皮内新生物がどこまで保障対象か、給付金額はいくらかを確認しておくことが、安心とコストのバランスを測るうえで大切です。
がん保険
がんと診断されたときや治療を受けたときに給付金が支払われる民間保険です。公的医療保険ではカバーしきれない差額ベッド代や先進医療の自己負担分、就業不能による収入減少など、治療以外の家計リスクも幅広く備えられる点が特徴です。通常は「診断一時金」「入院給付金」「通院給付金」など複数の給付項目がセットされており、加入時の年齢・性別・保障内容によって保険料が決まります。 更新型と終身型があり、更新型は一定年齢で保険料が上がる一方、終身型は加入時の保険料が一生続くため、長期的な負担の見通しを立てることが大切です。がん治療は医療技術の進歩で入院期間が短くなり通院や薬物療法が中心になる傾向があるため、保障内容が現在の治療実態に合っているかを確認し、必要に応じて保険の見直しを行うと安心です。




