ユーロ債とグローバル債、どちらに投資すべき?初心者に向いているのは?
ユーロ債とグローバル債、どちらに投資すべき?初心者に向いているのは?
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2025/04/08 17:18
男性
30代
ユーロ債とグローバル債の違いは理解できましたが、実際の投資判断ではどちらを選べばいいのか迷っています。投資目的や市場環境によって向き不向きがあるのでしょうか?それぞれのメリット・デメリットを踏まえ、選び方のヒントを教えてください。資産運用初心者がまず選ぶなら、どちらが入りやすいのかも知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
ユーロ債とグローバル債はいずれも外国で発行される債券ですが、仕組みやリスクの性質が異なり、投資経験や目的に応じた選択が重要です。
ユーロ債は、発行通貨の本国以外で発行される債券で、たとえば「米ドル建ての債券がアメリカ以外の国で発行される」ようなケースを指します。利回りが比較的高くなる傾向がありますが、発行体によっては情報開示が不十分な場合もあり、信用リスクや流動性リスク(売却のしづらさ)が高まる点には注意が必要です。
一方、グローバル債は複数の国や地域の市場で同時に発行される債券です。発行体は国際的に信用力のある政府や大企業が多く、情報開示もしっかりしており、市場での流通性も高いのが特長です。利回りはユーロ債より控えめですが、そのぶん安定性があり、初心者にも取り組みやすい債券といえるでしょう。
投資初心者の方には、情報収集がしやすく、売買のしやすいグローバル債がおすすめです。さらに為替変動による損失を抑えたい場合は、為替ヘッジ付きの商品を選ぶと安心です。
加えて、金利の動向も選択のヒントになります。金利が上昇傾向にある場合は、長期債よりも短期債や変動金利型債券の方が価格の変動リスクを抑えやすいとされています。
最終的な商品選びでは、自分の投資目的や資産状況を明確にし、証券会社や専門家に相談しながら進めることが大切です。とくに初心者の方は、不明点を一つずつ解消しながら、無理のない範囲で始めていくことが成功の第一歩になります。
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ユーロ債
ユーロ債とは、発行体の本国とは異なる国の通貨で発行される国際的な債券のことです。たとえば、日本の企業がアメリカ以外の国で米ドル建ての債券を発行する場合、それはユーロ債と呼ばれます。 「ユーロ」という名前がついていますが、ユーロ通貨とは関係なく、「自国以外の市場で発行される外貨建て債券」という意味です。国際的な資金調達手段として使われることが多く、発行通貨の種類や発行市場に応じて「ユーロドル債」や「ユーロ円債」といった名称が使われることもあります。投資家にとっては、国際分散投資の一環として利回りや通貨の選択肢を広げられる魅力があります。
グローバル債
グローバル債とは、複数の国や地域の投資家を対象に同時に発行される債券のことです。ひとつの債券を通じて、アメリカやヨーロッパ、日本などの異なる市場で一斉に販売されるため、広い範囲で資金を集めることができます。 発行体は主に各国の政府や大手企業で、通貨は米ドルやユーロ、日本円などで発行されます。グローバル債は、国際的に取引されるため流動性が高く、売買しやすいという特徴があります。投資家にとっては、世界中の市場で通用する債券に投資できる点が魅力であり、国際分散投資の手段として活用されています。
発行体
発行体とは、債券や株式などの金融商品を市場に出して資金を調達する側のことを指します。債券であれば、お金を借りる側であり、投資家から集めた資金を使って事業活動や設備投資などを行います。発行体には、国や地方自治体、企業、政府機関などさまざまな種類があります。投資家にとっては、発行体の信用力や財務状況がその金融商品の安全性や利回りに大きく影響するため、誰が発行しているのかをしっかりと確認することが重要です。信頼できる発行体であれば、安定した利息や元本の返済が期待できます。
為替ヘッジ
為替ヘッジとは、為替取引をする際に、将来交換する為替レートをあらかじめ予約しておくことによって、為替変動のリスクを抑える仕組み。海外の株や債券に投資する際は、その株や債券の価値が下がるリスクだけでなく、為替の変動により円に換算した時の価値が下がるリスクも負うことになるので、後者のリスクを抑えるために為替ヘッジが行われる。
信用リスク(クレジットリスク)
信用リスクとは、貸し付けた資金や投資した債券について、契約どおりに元本や利息の支払いを受けられなくなる可能性を指します。具体的には、(1)企業の倒産や国家の債務不履行(いわゆるデフォルト)、(2)利払いや元本返済の遅延、(3)返済条件の不利な変更(債務再編=デット・リストラクチャリング)などが該当します。これらはいずれも投資元本の毀損や収益の減少につながるため、信用リスクの管理は債券投資の基礎として非常に重要です。 この信用リスクを定量的に評価する手段のひとつが、格付会社による信用格付けです。格付は通常、AAA(最上位)からD(デフォルト)までの等級で示され、投資家にとってのリスク水準をわかりやすく表します。たとえば、BBB格付けの5年債であれば、過去の統計に基づく累積デフォルト率はおおよそ1.5%前後とされています(S&Pグローバルのデータより)。ただし、格付はあくまで過去の情報に基づいた「静的な指標」であり、市場環境の急変に即応しにくい側面があります。 そのため、市場ではよりリアルタイムなリスク指標として、同年限の国債利回りとの差であるクレジットスプレッドが重視されます。これは「市場に織り込まれた信用リスク」として機能し、スプレッドが拡大している局面では、投資家がより高いリスクプレミアムを求めていることを意味します。さらに、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の保険料率は、債務不履行リスクに加え、流動性やマクロ経済環境を反映した即時性の高い指標として、機関投資家の間で広く活用されています。 こうしたリスクに備えるうえでの基本は、ポートフォリオ全体の分散です。業種や地域、格付けの異なる債券を組み合わせることで、特定の発行体の信用悪化がポートフォリオ全体に与える影響を抑えることができます。なかでも、ハイイールド債や新興国債は高利回りで魅力的に見える一方で、信用力が低いため、景気後退時などには価格が大きく下落するリスクを抱えています。リスクを抑えたい局面では、投資適格債へのシフトやデュレーションの短縮、さらにCDSなどを活用した部分的なヘッジといった対策が有効です。 投資判断においては、「高い利回りは信用リスクの対価である」という原則を常に意識する必要があります。期待されるリターンが、想定される損失(デフォルト確率×損失率)や価格変動リスクに見合っているかどうか。こうした視点で冷静に比較検討を行うことが、長期的に安定した債券運用につながる第一歩となります。
流動性リスク
流動性リスクとは、資産を売却したいときに市場で買い手が見つからず、希望する価格で売却できないリスクのことを指します。特に市場が混乱した場合や、取引量の少ない資産では、このリスクが顕著になります。例えば、不動産や未上場株式、流動性の低い債券などは、売却に時間がかかることが多く、想定よりも低い価格での取引を余儀なくされる場合があります。金融機関や企業にとっては、必要な資金を調達できずに支払いが滞る可能性があることを意味し、経済危機や市場の急激な変動時には特に注意が必要です。投資ポートフォリオを構築する際には、資産の換金しやすさを考慮し、現金や流動性の高い資産とのバランスを取ることが重要とされます。


