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外債とは?ユーロ債・グローバル債との違いと投資のメリット・リスクを解説

外債とは?ユーロ債・グローバル債との違いと投資のメリット・リスクを解説

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執筆者:

公開:

2025.04.08

更新:

2025.04.08

入門編債券投資

資産運用に関心がある方なら、一度は耳にしたことのある「外債」。でも、「ユーロ債」や「グローバル債」と聞くと、少しハードルが高く感じていませんか?この記事では、それぞれの仕組みや違いをやさしく整理し、初めての方でも理解しやすいように解説します。外債を活用した分散投資に一歩踏み出すための基礎知識として、ぜひ押さえておきたい内容が詰まっています。

サクッとわかる!簡単要約

この記事を読むことで、「外債」とは何か、その中でも「ユーロ債」や「グローバル債」といった国際的な債券の種類や仕組みが明確にわかるようになります。特に、それぞれの発行市場や通貨、流動性やリスクの違いを整理して理解することで、自分に合った債券の選び方が見えてきます。さらに、外債投資において重要な「為替リスク」や「発行体の信用力」など、投資判断で押さえるべき実務的なポイントも把握できます。単なる知識ではなく、実際の資産運用にすぐに活かせる内容として、読者の投資判断力を一段レベルアップさせる体験が得られます。

目次

1. 外債(外国債券)とは?

2. ユーロ債とは?オフショア市場で発行される債券

ユーロ債の定義

ユーロ債の特徴

3. グローバル債とは?世界中の市場で同時発行される国際債券

グローバル債(Global Bond)の定義

グローバル債の特徴

4. 外債・ユーロ債・グローバル債の関係と違い

5. 外債に投資する際のポイント

為替リスクに注意

発行体の信用力を確認

流動性のチェック

1. 外債(外国債券)とは?

まず、「外債」とは何を指すのでしょうか。簡単に言えば、「自国以外に関係する要素を含む債券」のことです。具体的には、次のいずれかに該当する債券が外債に分類されます。

  • 発行市場が外国(例:アメリカ、ロンドンなど)
  • 発行通貨が外貨(例:米ドル建て、ユーロ建てなど)
  • 発行体が外国の法人や政府

つまり、日本の投資家が、日本の発行体によって、国内で円建てで発行された債券に投資する場合を除けば、広い意味で「外債」に含まれると考えてよいでしょう。

「外債」という言葉は非常に広い概念を指しており、「ユーロ債」や「グローバル債」もその一種です。

2. ユーロ債とは?オフショア市場で発行される債券

外債の中でも、特に「ユーロ債(Eurobond)」は国際的な資本調達手段として重要な役割を果たしています。

ユーロ債の定義

ユーロ債とは、「通貨の母国以外の市場(=オフショア市場)で発行される債券」のことです。ここで注意したいのは、「ユーロ債=ユーロ建ての債券」ではないという点です「ユーロ」という言葉は通貨ではなく、発行通貨の本国以外で発行されるという概念を表しています。

ユーロ債の特徴

ユーロ債には以下のような特徴があります。

オフショア市場での柔軟な発行

ユーロ債は、発行通貨の母国による規制の影響を受けにくいため、比較的柔軟な条件で発行が可能です。これにより、発行体はグローバルな投資家へ広くアプローチできます。

国際的なシンジケートによる引受

ユーロ債は、複数国の証券会社が共同で引き受ける「シンジケート団方式」で発行されることが多く、販売網が国際的に広がっています。

流動性の高さ

国際市場で広く販売されるため、流動性も比較的高く、売却しやすいのが特徴です。

3. グローバル債とは?世界中の市場で同時発行される国際債券

「グローバル債(Global bond)」は、ユーロ債と並んで代表的な国際債券の一種です。名前のとおり、複数の主要資本市場で同時に発行・販売される債券を指します。

グローバル債(Global Bond)の定義

グローバル債とは、複数の主要資本市場(例:ニューヨーク、ロンドン、東京など)で同時に発行・販売される国際債券のことを指します。

つまり、単一の市場(例:ロンドン市場のみ)で発行されるユーロ債とは異なり、複数の国・地域の市場にまたがって発行される点が最大の特徴です。

グローバル債の特徴

大規模な資金調達が可能

グローバル債は、米国・欧州・アジアなど、複数の市場で同時に発行されるため、広範な投資家層にアクセスでき、発行体にとって効率的な資金調達が可能になります。

高い流動性

取引市場が広範であることから、流動性が非常に高く、投資家にとっても売却しやすいという利点があります。

国際的な決済ネットワークを利用

グローバル債は、ユーロクリア(欧州)やDTC(米国)といった国際的な決済機関によって管理され、国際間の取引がスムーズに行える体制が整っています。

4. 外債・ユーロ債・グローバル債の関係と違い

ここまでで、外債、ユーロ債、グローバル債の特徴をそれぞれ見てきましたが、それらの関係性を整理してみましょう。

分類特徴市場通貨
外債自国以外の要素を含む国内・海外自国通貨 or 外貨
ユーロ債通貨の母国以外の市場で発行オフショア市場通貨は多様(ドル、円、ユーロなど)
グローバル債複数の主要市場で同時発行・販売米・欧・アジアなど通貨は発行体により異なる

イメージとしては、「外債」という大きなカテゴリーの中に、「ユーロ債」や「グローバル債」が含まれる形です。それぞれは排他的なものではなく、重なり合うこともあります。

例えば、グローバル債であっても、発行市場がオフショアであればユーロ債としての性質も併せ持ちます。

5. 外債に投資する際のポイント

外債は、金利や分散投資の面で魅力的ですが、国内債券と異なるリスク要因もあります。以下のポイントに注意して判断しましょう。

為替リスクに注意

外貨建て債券は、為替の変動によって元本や利子の円換算価値が大きく変動します。為替ヘッジの有無や、どの通貨に投資するかによってリスクは異なります。

発行体の信用力を確認

高利回りの債券ほど、リスクが高いケースがあります。特に、新興国企業や信用格付けの低い国が発行する債券には、デフォルト(債務不履行)リスクも考慮しましょう。

流動性のチェック

市場での取引が少ない債券は、途中で売却しにくいことがあります。一般的には、ユーロ債やグローバル債の方が流動性は高めです。

この記事のまとめ

外債は利回りや通貨分散の観点から魅力的な投資先ですが、為替や信用リスクといった特有の注意点もあります。ユーロ債やグローバル債といった選択肢を正しく理解し、どのようにポートフォリオに組み込むかは、個々の資産状況や目的によって異なります。もし、どの外債に投資すべきか迷っている、あるいは相続・教育資金などの目的別に最適な選択を考えたいという方は、一度プロのアドバイスを受けてみるのも賢明な選択です。資産運用の専門家に相談することで、あなたの目的に即した運用プランが見えてくるはずです。

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投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。

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関連質問

関連する専門用語

外債(外国債券)

外債とは、日本の投資家から見て、外国の政府や企業などが発行する債券のことを指します。発行される場所や通貨はさまざまで、たとえばアメリカの企業が米ドルで発行する債券や、ヨーロッパの政府がユーロで発行する債券などが含まれます。 外債は、国内の債券よりも高い利回りが期待できる場合がありますが、為替リスクや信用リスク、政治・経済の変動など、海外特有のリスクも伴います。投資する際には、その国や発行体の信用力、為替相場の動向をよく確認することが大切です。うまく活用すれば、資産運用の幅を広げ、通貨や地域の分散を図る手段として有効です。

ユーロ債

ユーロ債とは、発行体の本国とは異なる国の通貨で発行される国際的な債券のことです。たとえば、日本の企業がアメリカ以外の国で米ドル建ての債券を発行する場合、それはユーロ債と呼ばれます。 「ユーロ」という名前がついていますが、ユーロ通貨とは関係なく、「自国以外の市場で発行される外貨建て債券」という意味です。国際的な資金調達手段として使われることが多く、発行通貨の種類や発行市場に応じて「ユーロドル債」や「ユーロ円債」といった名称が使われることもあります。投資家にとっては、国際分散投資の一環として利回りや通貨の選択肢を広げられる魅力があります。

グローバル債

グローバル債とは、複数の国や地域の投資家を対象に同時に発行される債券のことです。ひとつの債券を通じて、アメリカやヨーロッパ、日本などの異なる市場で一斉に販売されるため、広い範囲で資金を集めることができます。 発行体は主に各国の政府や大手企業で、通貨は米ドルやユーロ、日本円などで発行されます。グローバル債は、国際的に取引されるため流動性が高く、売買しやすいという特徴があります。投資家にとっては、世界中の市場で通用する債券に投資できる点が魅力であり、国際分散投資の手段として活用されています。

発行体

発行体とは、債券や株式などの金融商品を市場に出して資金を調達する側のことを指します。債券であれば、お金を借りる側であり、投資家から集めた資金を使って事業活動や設備投資などを行います。発行体には、国や地方自治体、企業、政府機関などさまざまな種類があります。投資家にとっては、発行体の信用力や財務状況がその金融商品の安全性や利回りに大きく影響するため、誰が発行しているのかをしっかりと確認することが重要です。信頼できる発行体であれば、安定した利息や元本の返済が期待できます。

オフショア市場

オフショア市場とは、国内の金融市場とは切り離された国際金融市場のこと。多くの場合、金融規制や税制が国内市場よりも緩やかで、より自由な取引が可能となる。主に非居住者が資金を調達し、他の非居住者への投資が行われる。オフショア市場は世界各地に存在し、代表的な例としてロンドン市場、香港の人民元オフショア市場、ニューヨークのIBF(International Banking Facilities)、ケイマン諸島などが挙げられる。 メリットとしては、税制面での優遇を受けやすいことや、海外の金融商品を通じてより高いリターンを狙える可能性があることが挙げられる。一方で、投資先の国の政情や経済不安の影響を受けやすいこと、投資対象の情報収集が難しいことなどがデメリットとなる。

シンジケート

シンジケートとは、ひとつの金融商品を発行・販売する際に、複数の金融機関が協力してチームを組む仕組みのことです。特に大規模な債券発行や株式の新規公開(IPO)などでよく使われます。 たとえば、ひとつの企業が大規模な外債を発行する場合、ひとつの証券会社だけでは販売力やリスク分散の面で限界があるため、複数の証券会社が共同で取り扱いを行います。このグループが「シンジケート」と呼ばれます。 シンジケートに参加することで、各金融機関はリスクを分散しながらも広く販売網を活用でき、発行体側にとっても資金調達がスムーズになります。投資家にとっては、こうした仕組みを通じて幅広い商品へのアクセスが可能となる点がメリットです。

ユーロクリア

ユーロクリアとは、国際的な証券の保管や決済を専門に行う機関で、ベルギーに本拠を置く「ユーロクリア・バンク」がその中核を担っています。主にヨーロッパを中心とした国際市場で発行される債券や株式などの取引において、安全かつ効率的に証券の受け渡しや資金の決済を行うインフラとして機能しています。たとえば、海外の債券を売買した場合、実際の証券はユーロクリアの口座内で記録・保管され、所有者の変更などもこのシステムを通じて処理されます。個人投資家が直接利用することは少ないものの、金融機関や証券会社を通じた海外投資では、ユーロクリアが舞台となっていることが多く、国際的な金融取引の円滑な運営を支える重要な仕組みです。

DTC(Depository Trust Company)

DTC(Depository Trust Company)とは、アメリカにおける証券の保管や決済を行う中央預託機関で、ニューヨークに拠点を置いています。株式や債券などの金融商品を電子的に管理し、売買された際の証券の受け渡しや資金のやり取りを正確かつ効率的に処理する役割を担っています。 DTCは、米国市場で取引される大半の証券が登録されている中心的な存在であり、ユーロ圏でのユーロクリアに相当するアメリカ版のインフラといえます。投資家が米国の株や外債に投資する際、その裏側ではDTCが証券の記録管理を行っており、安全でスムーズな取引を支えています。普段は目にする機会が少ない存在ですが、国際投資の基盤を支える非常に重要な機関です。

通貨分散

通貨分散とは、資産を複数の異なる通貨で保有することで、特定の通貨に偏ったリスクを抑える投資手法のことです。たとえば、すべての資産を日本円で持っていると、円の価値が下がったときに資産全体の価値も目減りしてしまいますが、米ドルやユーロなど他の通貨で一部を保有していれば、その影響をやわらげることができます。通貨分散を行うことで、為替変動による影響を平均化し、より安定した資産運用を目指すことができます。 特に外貨建ての債券や投資信託などを活用することで、自然と通貨分散が実現できます。長期的な資産形成を考えるうえで、重要なリスク管理の一つです。

流動性

流動性とは、資産を「現金に変えやすいかどうか」を表す指標です。流動性が高い資産は、短時間で簡単に売買でき、現金化しやすいという特徴があります。例えば、上場株式や国債は市場で取引量が多く、いつでも売買できるため、流動性が高い資産とされています。 一方、不動産や未上場株式のように、売買相手を見つけるのが難しかったり、取引に時間がかかったりする資産は、流動性が低いといえます。 投資をする際には、自分が必要なときに資金を取り出せるかを考えることが重要です。特に初心者は、流動性が高い資産を選ぶことで、急な資金需要にも対応しやすく、リスクを抑えることができます。

為替リスク

為替リスクとは、異なる通貨間での為替レートの変動により、外貨建て資産の価値が変動し、損失が生じる可能性のあるリスクを指します。 たとえば、日本円で生活している投資家が米ドル建ての株式や債券に投資した場合、最終的なリターンは円とドルの為替レートに大きく左右されます。仮に投資先の価格が変わらなくても、円高が進むと、日本円に換算した際の資産価値が目減りしてしまうことがあります。反対に、円安が進めば、為替差益によって収益が増える場合もあります。 為替リスクは、外国株式、外貨建て債券、海外不動産、グローバルファンドなど、外貨に関わるすべての資産に存在する基本的なリスクです。 対策としては、為替ヘッジ付きの商品を選ぶ、複数の通貨や地域に分散して投資する、長期的な視点で資産を保有するなどの方法があります。海外資産に投資する際は、リターンだけでなく、為替リスクの存在も十分に理解しておくことが大切です。

信用リスク(クレジットリスク)

信用リスクとは、貸し付けた資金や投資した債券について、契約どおりに元本や利息の支払いを受けられなくなる可能性を指します。具体的には、(1)企業の倒産や国家の債務不履行(いわゆるデフォルト)、(2)利払いや元本返済の遅延、(3)返済条件の不利な変更(債務再編=デット・リストラクチャリング)などが該当します。これらはいずれも投資元本の毀損や収益の減少につながるため、信用リスクの管理は債券投資の基礎として非常に重要です。 この信用リスクを定量的に評価する手段のひとつが、格付会社による信用格付けです。格付は通常、AAA(最上位)からD(デフォルト)までの等級で示され、投資家にとってのリスク水準をわかりやすく表します。たとえば、BBB格付けの5年債であれば、過去の統計に基づく累積デフォルト率はおおよそ1.5%前後とされています(S&Pグローバルのデータより)。ただし、格付はあくまで過去の情報に基づいた「静的な指標」であり、市場環境の急変に即応しにくい側面があります。 そのため、市場ではよりリアルタイムなリスク指標として、同年限の国債利回りとの差であるクレジットスプレッドが重視されます。これは「市場に織り込まれた信用リスク」として機能し、スプレッドが拡大している局面では、投資家がより高いリスクプレミアムを求めていることを意味します。さらに、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の保険料率は、債務不履行リスクに加え、流動性やマクロ経済環境を反映した即時性の高い指標として、機関投資家の間で広く活用されています。 こうしたリスクに備えるうえでの基本は、ポートフォリオ全体の分散です。業種や地域、格付けの異なる債券を組み合わせることで、特定の発行体の信用悪化がポートフォリオ全体に与える影響を抑えることができます。なかでも、ハイイールド債や新興国債は高利回りで魅力的に見える一方で、信用力が低いため、景気後退時などには価格が大きく下落するリスクを抱えています。リスクを抑えたい局面では、投資適格債へのシフトやデュレーションの短縮、さらにCDSなどを活用した部分的なヘッジといった対策が有効です。 投資判断においては、「高い利回りは信用リスクの対価である」という原則を常に意識する必要があります。期待されるリターンが、想定される損失(デフォルト確率×損失率)や価格変動リスクに見合っているかどうか。こうした視点で冷静に比較検討を行うことが、長期的に安定した債券運用につながる第一歩となります。

債務不履行(デフォルト)

債務不履行(デフォルト)とは、企業や国などの債務者が、借入金や債券などの元本や利息の支払いを、契約どおりに履行できなくなる状態を指します。利払いの遅延や元本返済の停止が発生した時点で、デフォルトとみなされます。 債務不履行が発生すると、債券を保有している投資家は、予定されていた利息や元本の一部または全額を受け取れないリスクに直面し、損失を被る可能性があります。特に、国による債務不履行(ソブリン・デフォルト)は、為替市場や株式市場にも連鎖的な影響を与え、国際的な金融不安を引き起こす要因となることがあります。 また、支払いの一時的な遅延や手続上の不備によって形式的に契約違反が生じる「テクニカル・デフォルト」というケースも存在します。これは即時の経済的破綻を意味するわけではありませんが、発行体の信用力に対する警戒が強まるきっかけとなり得ます。 投資においては、こうしたデフォルトの可能性(デフォルトリスク)をあらかじめ評価し、債券の発行体の財務状況や格付、市場環境を踏まえてリスク管理を行うことが重要です。

ポートフォリオ

ポートフォリオとは、資産運用における投資対象の組み合わせを指します。分散投資を目的として、株式、債券、不動産、オルタナティブ資産などの異なる資産クラスを適切な比率で構成します。投資家のリスク許容度や目標に応じてポートフォリオを設計し、リスクとリターンのバランスを最適化します。また、運用期間中に市場状況が変化した場合には、リバランスを通じて当初の配分比率を維持します。ポートフォリオ管理は、リスク管理の重要な手法です。

利回り

利回りとは、投資で得られた収益を投下元本に対する割合で示し、異なる商品や期間を比較するときの共通尺度になります。 計算式は「(期末評価額+分配金等-期首元本)÷期首元本」で、原則として年率に換算して示します。この“年率”をどの期間で切り取るかによって、利回りは年間リターンとトータルリターンの二つに大別されます。 年間リターンは「ある1年間だけの利回り」を示す瞬間値で、直近の運用成績や市場の勢いを把握するのに適しています。トータルリターンは「保有開始から売却・償還までの累積リターン」を示し、長期投資の成果を測る指標です。保有期間が異なる商品どうしを比べるときは、トータルリターンを年平均成長率(CAGR)に換算して年率をそろすことで、複利効果を含めた公平な比較ができます。 債券なら市場価格を反映した現在利回りや償還までの総収益を年率化した最終利回り(YTM)、株式なら株価に対する年間配当の割合である配当利回り、不動産投資なら純賃料収入を物件価格で割ったネット利回りと、対象資産ごとに計算対象は変わります。 また、名目利回りだけでは購買力の変化や税・手数料の影響を見落としやすいため、インフレ調整後や税控除後のネット利回りも確認することが重要です。複利運用では得た収益を再投資することでリターンが雪だるま式に増えますから、年間リターンとトータルリターンを意識しながら、複利効果・インフレ・コストを総合的に考慮すると、より適切なリスクとリターンのバランスを見極められます。

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