高額な医療費を支払った場合、確定申告が必要ですか?
高額な医療費を支払った場合、確定申告が必要ですか?
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2026/01/29 12:18
男性
40代
高額な医療費を支払ったのですが、確定申告は必ず必要でしょうか。医療費控除の対象になる費用・ならない費用の違いや、いくら超えると申告したほうがよいのかの目安を知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
高額な医療費を払っただけで確定申告が「必ず」必要になるわけではありません。必要になるのは、医療費控除(またはセルフメディケーション税制)で税負担の軽減・還付を受けたい場合、または自営業・副業等でそもそも申告義務がある場合です。
医療費控除の目安は、①その年に実際に支払った医療費(家族分も合算可)から、②高額療養費や入院給付金などの補てん額を差し引き、③残額が「10万円」(総所得金額等200万円未満は所得×5%)を超えるかで判断します。超えた部分が所得控除(上限200万円)になります。
対象になりやすいのは診療・治療費、処方薬、入院の通常費用、通院の公共交通機関の交通費等です。対象外になりやすいのは美容目的、予防目的のサプリ、差額ベッド代、診断書料、入院中の雑費、車のガソリン代・駐車場代などです。
領収書は明細書作成後も保存が必要です。OTC医薬品購入が中心ならセルフメディケーション税制(医療費控除と選択制)も比較して、有利な方を選びましょう。
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関連する専門用語
医療費控除
医療費控除とは、納税者が1年間に支払った医療費の一部を所得から控除できる税制上の制度を指す。自己や家族のために支払った医療費が一定額を超える場合に適用され、所得税や住民税の負担を軽減できる。対象となる費用には、病院での診療費や処方薬の費用のほか、一定の条件を満たす介護費用なども含まれる。確定申告が必要であり、領収書の保管が重要となる。
セルフメディケーション税制
セルフメディケーション税制とは、健康維持や病気の予防を自ら行う人を後押しするための所得控除制度で、指定されたOTC医薬品(スイッチOTC等)を年間1万2千円を超えて購入した場合、その超過額(上限8万8千円)を総所得金額から差し引ける仕組みです。 通常の医療費控除とは別枠で選択適用となり、医療費が少なくても薬局での買い物が多い家庭でも節税効果を得やすいのが特徴です。ただし、確定申告の際にはレシートや購入明細の保管に加え、当年中に定期健康診断や予防接種などの予防医療を受けたことを証明する書類も必要になるため、日頃から書類管理を意識することが大切です。
高額療養費制度
高額療養費制度とは、1か月に医療機関で支払った自己負担額が一定の上限を超えた場合、その超過分が払い戻される公的な医療費助成制度です。日本では公的医療保険により治療費の自己負担割合は原則3割(高齢者などは1〜2割)に抑えられていますが、手術や長期入院などで医療費が高額になると家計への影響は大きくなります。こうした経済的負担を軽減するために設けられているのが、この高額療養費制度です。 上限額は、70歳未満と70歳以上で異なり、さらに所得区分(年収の目安)によって細かく設定されています。たとえば、年収約370万〜770万円の方(一般的な所得層)では、1か月あたりの自己負担限度額は「約8万円+(総医療費−26.7万円)×1%」となります。これを超えた分は、後から申請によって保険者から払い戻しを受けることができます。 また、事前に健康保険の窓口で「限度額適用認定証」を取得し、医療機関に提示しておけば、病院の窓口で支払う金額そのものを最初から自己負担限度額までに抑えることも可能です。これにより、退院後の払い戻しを待たずに現金の一時的な負担を軽減できます。 同じ月に複数の医療機関を受診した場合や、同一世帯で同じ医療保険に加入している家族がいる場合には、世帯単位で医療費を合算して上限額を適用することもできます。さらに、直近12か月以内に3回以上この制度を利用して上限を超えた場合、4回目以降は「多数回該当」となり、上限額がさらに引き下げられる仕組みもあります。なお、払い戻し申請から実際の支給までには1〜2か月程度かかるのが一般的です。 資産運用の観点から見ると、この制度によって突発的な医療費リスクの一部を公的にカバーできるため、民間の医療保険や緊急時資金を過剰に積み上げる必要がない場合もあります。医療費リスクへの備えは、公的制度・民間保険・現金準備のバランスで考えることが大切です。特に高所得者や自営業者の場合は、上限額が比較的高めに設定されている点や支給までのタイムラグを踏まえ、制度と現金の両面から備えておくと安心です。
補填金
補填金とは、本来生じる不利益や不足分を埋める目的で支払われる金銭を指す総称的な用語です。 この用語は、賃金や給付、取引条件などにおいて、何らかの理由で発生した差額や欠損を調整する場面で使われます。企業と個人の関係では、制度変更や条件変更に伴う影響を緩和する文脈で登場することが多く、収入の減少や負担の増加をそのまま放置しないための調整措置として語られます。制度・契約・慣行など、さまざまな枠組みの中で使われるため、特定の制度名というよりも機能的な呼称として用いられる点が特徴です。 誤解されやすい点として、補填金が「損失に対する完全な補償」や「恒常的に受け取れる収入」であると理解されることがあります。しかし、この用語はあくまで不足や影響を埋めるための調整的な支払いを指すものであり、将来にわたって同様の支払いが続くことや、実質的な利益が保証されることを意味するものではありません。また、補填金という名称が使われていても、その性質が賃金なのか、給付なのか、一時的な調整金なのかは文脈によって異なります。 さらに、補填金を「非課税で自由に使えるお金」と捉えてしまうのも典型的な誤解です。補填の目的や支給の根拠によっては、賃金や所得として扱われる場合もあり、税や社会保険の取り扱いが自動的に軽くなるわけではありません。名称だけで判断すると、実際の位置づけを取り違える可能性があります。 補填金を理解するうえで重要なのは、「なぜ支払われているのか」「何を埋めるためのものなのか」という目的に立ち返ることです。金額の多寡ではなく、補填の対象が何であり、どの範囲までを想定しているのかを見極めることで、この用語は正しく機能します。補填金は、収入を増やすための概念ではなく、不均衡や影響を調整するための中立的な用語として位置づけるべきものです。
総所得金額
総所得金額とは、その年1年間に得た給与や事業収入、年金、利子・配当など、所得税の対象となるすべての所得を合計した金額のことです。 まだ控除や経費を差し引く前の“入り口”の数字であり、この金額を基に各種控除を差し引いていくことで課税所得が計算されます。資産運用を行ううえで、自分の投資利益がどれだけ全体の所得に影響するかを把握する第一歩となる概念です。
差額ベッド代
差額ベッド代とは、病院で個室や少人数部屋などの特別療養環境室を利用するときに発生する追加料金のことです。一般的な大部屋は公的医療保険の入院基本料に含まれますが、快適性やプライバシーを重視してよりグレードの高い病室を選ぶと、その差額分は保険が適用されず全額自己負担になります。 病院は入院前に料金や部屋の条件を記載した同意書を提示し、患者さんが署名して初めて請求できますので、費用や希望条件を事前に確認し、自分の予算や必要性に合った病室を選ぶことが大切です。



