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MOVE指数をどのようにチェックし、投資判断に活用すればいい?

MOVE指数をどのようにチェックし、投資判断に活用すればいい?

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2025/03/21 18:30


男性

60代

question

MOVE指数を投資判断に活用できると聞きましたが、具体的にどのタイミングでどのように役立てればよいのでしょうか?ポートフォリオの見直しの目安などがあれば知りたいです。


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

MOVE指数は「債券版VIX」と呼ばれ、米国債オプション市場が織り込む金利変動予想を示します。活用の基本は ①定点観測 ②閾値判断 ③クロスチェックの三段階です。

①定点観測 通常は週次で推移を確認し、FOMC・CPI・雇用統計など金利感応度が高いイベントの前後は日次でウォッチします。

②閾値判断 急騰域(おおむね120超)では「金利急変→株・長期債の同時下落」リスクが高まるため、短期国債・キャッシュへの逃避や金利ヘッジ(金利スワップ・債券インバースETF)で守りを固めます。反対に90未満の低位安定が続く局面は「金利は当面落ち着く」という市場シグナルと読み取り、株式・長期債・クレジット商品へ段階的にリスクオンする好機になり得ます。

③クロスチェック MOVE単独ではノイズも多いため、VIX(株式)、IG・HYスプレッド(クレジット)、実質金利やマクロサプライズ指数と整合性を取り、「金利・株価・信用」の3点セットで総合判断するとリバランスの精度が向上します。

数値水準は歴史的レンジや景気局面で変動するため、過去データをベースに自らの許容リスクと照合しつつ機械的にではなく段階的にポジション調整する姿勢が肝要です。

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MOVE指数(move index)

MOVE指数(ICE BofAML U.S. Bond Market Option Volatility Estimate Index)は、ICEが算出・公表する米国債市場のボラティリティを示す指標であり、「債券市場のVIX指数」とも呼ばれる。米国債の先行き変動リスク(予想変動率)を測定し、特に米国債先物の1カ月物オプションのノーマライズド・インプライド・ボラティリティを基に算出される。イールドカーブ上の2年、5年、10年、30年物の国債を加重平均して構成されており、金利変動リスクを示す代表的な指標とされる。指数が上昇すると、債券市場の不確実性が高まっていることを意味し、金融政策の変更や市場の混乱時に特に注目される。

VIX指数(恐怖指数)

VIX指数は、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が公表する、市場の「価格変動の大きさ(ボラティリティ)」を示す指数です。主にS&P500指数のオプション価格をもとに算出され、今後30日間の市場の不安感を表します。 一般に「恐怖指数」とも呼ばれ、数値が高くなるほど投資家の不安が高まり、リスク回避の動きが強くなっていることを意味します。特に金融市場が混乱する局面では、VIXが急上昇する傾向があります。

FOMC(Federal Open Market Committee/連邦公開市場委員会)

FOMC(Federal Open Market Committee、連邦公開市場委員会)は、米国の金融政策を決定する最高意思決定機関です。米連邦準備制度(FRB)が、インフレ抑制・雇用最大化・経済安定化を目的に、政策金利(FF金利)の調整や金融市場の流動性管理を行います。 FOMCは年8回開催され、米国の景気・物価動向・雇用状況を評価し、政策金利の変更や量的緩和・量的引き締めなどの金融政策を決定します。会合後には声明が発表され、議長の記者会見が行われます。 FOMCの決定は、米国経済だけでなく、世界の金融市場にも大きな影響を与えます。市場予想と異なる決定が出た場合、株式市場・債券市場・為替市場が大きく変動することがあります。一般的に、利上げが発表されると株価は下落し、ドル高が進行し、債券価格は下落します(利回りは上昇)。反対に、利下げが発表されると株価は上昇し、ドル安が進行し、債券価格は上昇します(利回りは低下)。 日本では「日銀金融政策決定会合」がFOMCに相当しますが、決定プロセスには違いがあります。FOMCはFRB理事7名と地方連銀総裁5名の計12名による投票で政策を決定し、金融政策の透明性が高いのが特徴です。

リスクオン

リスクオンとは、市場全体で投資家がリスクを積極的に取ろうとする姿勢を強めている状態を指します。経済指標が好調であったり、金融政策に安心感が広がったりすると、投資家の心理が前向きになり、株式や新興国通貨、ハイイールド債など、比較的リスクの高い資産に資金が流れやすくなります。 これは、より高いリターンを求めて投資行動が活発になる傾向を表しており、「リスク回避」の反対の状態です。市場がリスクオンになると、株価は上昇しやすくなり、為替市場では円安・ドル高などの動きが見られることもあります。リスクオンの状況ではチャンスも多くなりますが、過熱感が出ると急な反転のリスクもあるため、投資判断には冷静さが求められます。

閾値(しきいち)

閾値(しきいち)とは、ある現象や動きが起こるかどうかを分ける境界となる数値のことをいいます。資産運用の分野では、リスク管理や自動売買の設定などでよく使われます。たとえば、株価がある一定の水準を下回ったときに自動的に売却する「損切りルール」を設定する場合、この水準が閾値となります。また、ボラティリティ(価格変動の大きさ)が一定の数値を超えた場合に投資方針を見直す、といった判断にも使われることがあります。閾値は、自分自身の許容リスクや運用目的に応じて設定することで、感情に左右されず、計画的に資産を管理する助けになります。投資の判断を機械的・合理的に行うための「基準点」として非常に重要な概念です。

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