海外に資産があるだけで報告義務があるのでしょうか?
海外に資産があるだけで報告義務があるのでしょうか?
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2025/04/16 11:05
男性
30代
CRS(共通報告基準)という制度についてお聞きしたいです。私は海外に少額の預金口座を持っているのですが、このような場合でも日本に対して報告義務があるのでしょうか?金額が小さいため対象外だと思っていましたが、制度によっては小額でも報告対象になると聞き、不安になっています。知らないうちに違反していたらどうしようと心配です。
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
海外に資産を保有している場合、「資産の保有に対する報告義務」と「所得に対する申告義務」は別々に存在します。まず、年末時点で5,000万円を超える国外資産(預金、株式、不動産など)を保有している日本の居住者には、「国外財産調書」の提出が義務付けられています。
5,000万円未満であれば提出義務はありませんが、金額にかかわらず、国外資産から利息や配当、賃料などの所得が発生している場合は、たとえ少額でも確定申告が必要になる可能性があります。たとえば給与所得者であっても、副収入が年間20万円を超えると申告義務が生じます(所得の種類により基準は異なります)。
さらに注意すべき点として、CRS(共通報告基準)という国際的な情報交換制度があります。これは各国の金融機関が非居住者の口座情報を税務当局に自動的に報告する仕組みで、日本の国税庁もこの枠組みを通じて海外口座の情報を受け取っています。つまり、本人が申告していなくても、情報自体はすでに国税庁に共有されている可能性があるということです。
海外に資産を持っている場合、5,000万円を超えれば国外財産調書の提出が必要であり、少額でも所得が発生していれば確定申告が求められる場合があります。CRSの影響で「知らなかった」では済まされない状況にもなり得るため、自身の資産や収入の状況を正確に把握し、必要に応じて税理士などの専門家に相談することをおすすめします。制度を正しく理解したうえで、早めに適切な対応を取ることが重要です。
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関連する専門用語
CRS(共通報告基準)
CRSとは、「共通報告基準(Common Reporting Standard)」の略で、各国の税務当局同士が金融口座に関する情報を自動的に交換するための国際的な制度です。これは主に、海外口座を利用した税逃れや資産隠しを防ぐことを目的として、OECD(経済協力開発機構)が提案し、多くの国が参加しています。 たとえば、日本に住んでいる人が海外の銀行に口座を持っている場合、その情報は現地の金融機関から日本の国税庁に自動的に報告される仕組みになっています。これにより、海外に資産を移してもその存在が把握されやすくなり、適正な納税を促すことができます。投資初心者にとっては直接の影響は少ないかもしれませんが、グローバルな資産運用やオフショア投資を考える際には知っておくべき重要なルールのひとつです。
確定申告
確定申告とは、1月1日から12月31日までの所得を計算して翌年の2月16日から3月15日に申告し、納税する手続き。多くの会社では年末調整を経理部がしてくれるが、確定申告をすると年末調整では受けられない控除を受けることができる場合もある。確定申告をする必要がある人が確定申告をしないと加算税や延滞税が発生する。
配当(配当金)
配当とは、会社が得た利益の一部を株主に分配するお金のことをいいます。企業は利益を出したあと、その一部を将来の投資に使い、残った分を株主に還元することがあります。このときに支払われるお金が配当金です。株を持っていると、持ち株数に応じて定期的に配当金を受け取ることができます。多くの場合、年に1回または2回支払われ、企業によって金額や支払い時期は異なります。配当は企業からの「お礼」のようなもので、株を長く持ち続ける理由の一つになることがあります。
全世界所得課税
全世界所得課税とは、日本に住んでいる人が、日本国内だけでなく海外で得たすべての所得について、日本の税金の対象となる仕組みのことです。これは「居住者課税主義」と呼ばれる考え方に基づいており、日本に生活の拠点がある人(たとえば1年以上日本に住んでいる人など)が対象になります。たとえば、海外の株式や不動産から得た利益、外国の銀行預金の利息なども日本での所得として申告し、税金を納める必要があります。 一方で、すでにその海外で税金を支払っている場合には、「外国税額控除」という制度を使うことで、同じ所得に対して二重に課税されることを防ぐことができます。海外に資産を持つ投資家や、グローバルに資産運用を考えている方にとっては、正しい申告と節税対策のために知っておくべき重要なルールです。
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