就業不能状態の期間は、平均でどの程度ですか?
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2025/06/25 09:54
男性
30代
就業不能保険を選ぶ際、給付期間をどこまで想定すべきか判断が難しいです。平均的にはどの程度働けない期間が続き、入院や精神疾患の場合に長期化する傾向はあるのでしょうか?保険設計の目安を知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
とある保険会社が公表する所得補償保険の支払データによれば、平均給付期間は約13か月です。これは「給付が発生したすべての契約」の平均であり、短期復職者と長期離職者を合わせた値です。
厚生労働省の患者調査では、20〜50代の働き盛り層は死亡リスクよりも入院・就業不能リスクが高いとされ、実際に休業が一年以上続くケースが少なくありません。
特に精神疾患による休職は症状の再発や復職プログラムの長期化により半年から二年以上に及ぶ例も報告されています。平均値はあくまで参考で、個々の疾患や職種、治療環境によってばらつきが大きい点に注意が必要です。
保険設計では、①平均13か月を下回る短期で設定するとリスクを取りこぼす可能性がある、②精神疾患もカバーする商品か確認し、③固定支出と貯蓄残高を踏まえ最低1年、できれば2年程度の無収入期間を補えるよう免責期間後の給付期間を選択することが望ましいです。
給付期間を延長すると保険料は上がりますが、長期離職の家計インパクトを踏まえリスク許容度とバランスを取ることが重要です。
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