年金211万円の壁とはなんですか?
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2024/08/30 00:10
男性
60代
年齢的に退職が見えてきました。老後のライフプランを考えるにあたって、年金211万円の壁は意識をしたほうがいいと退職した先輩に言われました。年金211万円の壁とはどういうものでしょうか?よくわかっていないので要点を教えていただけますか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
「年金211万円の壁」とは、65歳以上の夫婦世帯が1年間に受け取る公的年金等の収入が、おおむね211万円以下であれば住民税が課税されないという目安を指します。住民税が非課税になると、国民健康保険料と介護保険料の減額、医療費自己負担の軽減、高額療養費の負担区分引き下げ、臨時給付金や各種福祉サービスの優遇など、老後生活のコストを抑えられる制度が幅広く適用されます。
一方で年金収入が211万円をわずかでも超えると、住民税が発生し、連動して保険料の負担や医療費の自己負担割合が上がるため、可処分所得が大きく目減りする場合があります。実際の非課税限度額は基礎控除や扶養親族の有無、自治体ごとの課税標準額の差によって変動するため、「211万円」はあくまで全国平均的な目安に過ぎません。
したがって、退職後の資金計画を立てる際には、ご自身の年金見込み額や控除額を試算し、お住まいの市区町村に最新の非課税基準を確認したうえで、保険料や医療費の増減リスクを織り込むことが重要です。