株と投資信託はどちらが儲かりますか?
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2025/07/24 09:34
男性
40代
資産運用を始めたいのですが、株式投資と投資信託のどちらを選ぶべきか迷っています。個別株は儲かる反面リスクが高いと言われ、投資信託は専門家が運用してくれるため初心者向きとも聞きます。実際、どちらが儲かるのでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
株式と投資信託のどちらが儲かるかを判断するには、リターンだけでなく、リスクや手間も考慮する必要があります。個別株は選んだ企業が成長すれば市場平均を大きく上回るリターンを狙えますが、選択ミスや相場急落のリスクもあります。最近はネット証券の売買手数料が無料化されていますが、銘柄の選定・管理には知識と手間がかかります。
一方、投資信託、特にインデックス型は分散投資によりリスクを抑え、市場平均並みの安定的な利益を狙えます。実際、世界株インデックスの直近10年の年平均リターンは約9%(実質で5~6%)程度です。運用コストも年0.03〜0.1%と非常に低く、自動積立も可能なので初心者向きと言えます。
よって初心者には、手間やリスクを抑えた投資信託を中心とした運用がおすすめです。余裕があれば少額で個別株にチャレンジし、経験を積むとよいでしょう。
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個別株
個別株とは、特定の企業が発行している一社単位の株式のことを指します。たとえば、「トヨタ自動車の株」や「アップルの株」など、企業ごとに投資する対象を選ぶのが個別株投資です。投資信託やETFのように複数の銘柄に分散されていないため、企業の業績やニュース、業界動向などが株価に直接的に影響を与えます。 短期間で大きな値上がり益(キャピタルゲイン)を狙える可能性がありますが、一方で特定企業に依存するリスクも高いため、情報収集と分析が欠かせません。自分の関心のある業界や企業に投資できる自由度の高さが魅力ですが、初心者はまず分散された投資との併用を考えると安心です。
投資信託
投資信託は、多くの投資家から集めた資金を一つの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する金融商品です。運用によって得られた成果は、各投資家の投資額に応じて分配される仕組みとなっています。 この商品の特徴は、少額から始められることと分散投資の効果が得やすい点にあります。ただし、運用管理に必要な信託報酬や購入時手数料などのコストが発生することにも注意が必要です。また、投資信託ごとに運用方針やリスクの水準が異なり、運用の専門家がその方針に基づいて投資先を選定し、資金を運用していきます。
インデックス投資(指数投資)
インデックス投資(指数投資)とは、特定の株価指数(インデックス)と同じ動きを目指して投資する方法のことを指します。たとえば、日経平均株価やS&P500といった市場全体の動きを示す指数に連動するように、同じ銘柄を同じ比率で組み入れることで、指数全体の成績を再現しようとする投資手法です。個別の銘柄を選ぶのではなく、幅広い銘柄に分散して投資するため、リスクが抑えられやすく、長期的な資産形成に向いているとされています。運用コストも比較的低く、初心者にも始めやすいのが特徴です。近年では、ETFやインデックスファンドを通じて指数投資を行う投資家が増えており、資産運用の基本的な選択肢の一つとなっています。
分散投資
分散投資とは、資産を安全に増やすための代表的な方法で、株式や債券、不動産、コモディティ(原油や金など)、さらには地域や業種など、複数の異なる投資先に資金を分けて投資する戦略です。 例えば、特定の国の株式市場が大きく下落した場合でも、債券や他の地域の資産が値上がりする可能性があれば、全体としての損失を軽減できます。このように、資金を一カ所に集中させるよりも値動きの影響が分散されるため、長期的にはより安定したリターンが期待できます。 ただし、あらゆるリスクが消えるわけではなく、世界全体の経済状況が悪化すれば同時に下落するケースもあるため、投資を行う際は目標や投資期間、リスク許容度を考慮したうえで、計画的に実行することが大切です。
信託報酬
信託報酬とは、投資信託やETFの運用・管理にかかる費用として投資家が間接的に負担する手数料であり、運用会社・販売会社・受託銀行の三者に配分されます。 通常は年率〇%と表示され、その割合を基準価額にあたるNAV(Net Asset Value)に日割りで乗じる形で毎日控除されるため、投資家が口座から現金で支払う場面はありません。 したがって運用成績がマイナスでも信託報酬は必ず差し引かれ、長期にわたる複利効果を目減りさせる“見えないコスト”として意識されます。 販売時に一度だけ負担する販売手数料や、法定監査報酬などと異なり、信託報酬は保有期間中ずっと発生するランニングコストです。 実際には運用会社が3〜6割、販売会社が3〜5割、受託銀行が1〜2割前後を受け取る設計が一般的で、アクティブ型ファンドでは1%超、インデックス型では0.1%台まで低下するケースもあります。 同じファンドタイプなら総経費率 TER(Total Expense Ratio)や実質コストを比較し、長期保有ほど差が拡大する点に留意して商品選択を行うことが重要です。
リスク許容度
リスク許容度とは、自分の資産運用において、どれくらいの損失までなら精神的にも経済的にも受け入れられるかという度合いを表す考え方です。 投資には必ずリスクが伴い、時には資産が目減りすることもあります。そのときに、どのくらいの下落まで冷静に対応できるか、また生活に支障が出ないかという観点で、自分のリスク許容度を見極めることが大切です。 年齢、収入、資産の状況、投資経験、投資の目的などによって人それぞれ異なり、リスク許容度が高い人は価格変動の大きい商品にも挑戦できますが、低い人は安定性の高い商品を選ぶほうが安心です。自分のリスク許容度を正しく理解することで、無理のない投資計画を立てることができます。