日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)はおすすめしないと聞きました。なぜでしょうか?
日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)はおすすめしないと聞きました。なぜでしょうか?
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2026/02/09 10:13
男性
60代
高配当のETFとして日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)に関心があります。調べていたところ「おすすめしない」「注意が必要」といった意見を見かけます。どのような点がデメリットとされているのでしょうか?
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)が「おすすめしない」「注意が必要」と言われる理由は、商品そのものに大きな欠陥があるというより、高配当ETF特有の性格が明確に表れる設計にあります。高配当をどう位置づけるかによって、評価が大きく分かれる商品です。
1489は日経平均株価の構成銘柄225社の中から、予想配当利回りが高い50銘柄を選んで構成されています。そのため、投資対象は国内の大型株に限定され、市場環境によっては金融や資源関連など特定の業種に偏りやすくなります。銘柄数は50と一定の分散があるように見えますが、値動きの背景は似通いやすく、広く分散された指数と同じ感覚で保有すると違和感を持つことがあります。
また、選定基準が「予想配当利回り」である点も重要です。配当は将来にわたって保証されるものではなく、業績悪化によって減配や無配になれば、利回りの低下や指数からの除外が起こります。その結果、価格が下落した局面で売却が発生しやすく、高配当を期待していた投資家にとっては不利に感じられることがあります。
さらに、1489は分配金を定期的に受け取れる一方で、分配金を使い切るだけでは資産全体は増えにくく、課税口座では分配のたびに税負担も生じます。値上がり益を含めた長期の資産形成という観点では、より低コストで広い市場に投資する指数に劣るケースもあります。1489は、安定したインカム収入を重視する人には選択肢になりますが、効率よく資産を増やしたい人には必ずしも最適とは限らない点が、注意すべき本質といえるでしょう。
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高配当ETF
高配当ETFとは、配当金を多く出している企業の株式をまとめて保有し、その値動きに連動するようにつくられた上場投資信託のことをいいます。ETFなので株と同じように市場で売買でき、少額から広く分散投資を行いながら定期的に配当を受け取りやすい点が特徴です。 個別株よりも銘柄選びの手間が少なく、安定した収入を得たい人に向いていますが、配当の高さだけで判断すると値動きが大きい銘柄が含まれている場合もあるため、組み入れられている企業の特徴やETFごとの方針を確認しながら利用することが大切です。
日経平均高配当株50指数
日経平均高配当株50指数とは、日本経済新聞社が算出・公表している株価指数で、東証プライム市場に上場する企業の中から、配当利回りの高い50銘柄を選定して構成されるものです。 この指数は、株主への利益還元に積極的で、安定的な配当が見込まれる企業に着目した投資指標として活用されており、高配当戦略を重視する投資家にとって魅力的な対象となっています。 銘柄の選定は年に1回見直され、時価総額や流動性、財務の健全性なども考慮されるため、単に利回りが高いだけでなく、持続可能な配当が期待できる企業が含まれる傾向にあります。この指数をベンチマークとするETF(たとえば「日経高配当株50ETF」)も存在し、個人投資家が分散投資の手段として利用することができます。
予想配当利回り
予想配当利回りとは、株式投資においてその企業が今後支払うと見込まれる配当金が、現在の株価に対してどの程度の割合になるかを示す指標のことです。具体的には、1年間の予想配当金を株価で割って計算されます。たとえば、ある企業の株価が1,000円で、1株あたり年間40円の配当が見込まれている場合、予想配当利回りは4%となります。 この指標は、株を保有することで得られる「配当収入の効率」を測るために使われ、特に安定した収益を求める投資家にとって重要です。ただし、あくまで将来の見込みに基づいているため、企業業績の悪化などで実際の配当が減額されるリスクもある点に注意が必要です。
減配
減配とは、企業が前期より一株当たりの年間配当金を減額することで、主に業績悪化や設備投資・借入返済など資金需要の高まりを背景に、株主還元を抑制する方針を示すものです。 配当が減ると配当利回りは一時的に低下しがちで、市場では経営の先行きに対する警戒感から株価が下落するケースも少なくありません。もっとも、減配は必ずしも財務悪化だけを意味するわけではなく、大型M&Aや研究開発など長期的な成長投資を優先する際に選択されることもあります。 このため投資家は、削減後の配当額と利益水準との関係を示す配当性向やキャッシュフロー計画を確認し、減配が一時的な施策なのか、配当方針そのものの見直しなのかを見極める必要があります。また、無配転落や配当据え置きへの移行リスクも念頭に置きつつ、連続減配年数や将来の増配回復余地を企業の事業構造と資本政策の観点から総合的に判断することが重要です。
分配金
分配金とは、投資信託やREIT(不動産投資信託)などが運用によって得た収益の一部を、投資家に還元するお金のことです。これは株式でいう「配当金」に似ていますが、分配金には運用益だけでなく、元本の一部が含まれることもあります。そのため、分配金を受け取るたびに自分の投資元本が少しずつ減っている可能性もあるという点に注意が必要です。分配金の有無や頻度は投資信託の商品ごとに異なり、毎月、半年ごと、年に一度などさまざまです。投資初心者にとっては、「お金が戻ってくる」という安心感がありますが、長期的な資産形成を考えるうえでは、分配金の出し方やその内容をしっかり理解することが大切です。
課税口座
課税口座とは、投資によって得られた利益(配当金や売却益など)に対して通常どおり課税が行われる金融口座のことをいいます。たとえば、証券会社で開設する一般的な取引口座がこれにあたり、NISA(非課税口座)とは異なり、利益に対して約20%の税金(所得税および住民税)が自動的に差し引かれます。課税口座には、「特定口座(源泉徴収あり/なし)」や「一般口座」などがあり、取引の記録方法や納税方法に違いがあります。課税口座は税金がかかる一方で、損失が出た場合には「損益通算」や「繰越控除」といった制度を活用できるというメリットもあります。資産運用を行ううえでは、非課税口座と課税口座の特性を理解し、自分の投資目的に応じて使い分けることが大切です。






