年金は申請しないと加給年金などの上乗せ分を受け取れない場合があると聞きました。なぜですか?
年金は申請しないと加給年金などの上乗せ分を受け取れない場合があると聞きました。なぜですか?
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2026/01/29 12:16
男性
60代
年金について調べている中で、老齢年金は自動でもらえるものもある一方、加給年金などの上乗せ分は申請しないともらえない場合があると知りました。なぜ同じ年金なのに手続きが必要なものと不要なものがあるのでしょうか?申請が必要になる理由や注意点を知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
申請が必要かどうかは「支給要件を年金制度の中の情報だけで判断できるか」によって分かれます。老齢基礎年金や老齢厚生年金は、本人の加入期間や保険料納付状況といった年金記録で要件を判定できるため、受給年齢が近づくと案内が届き、手続きを進めることで支給が始まります。このため、実務上は「自動でもらえる年金」のように感じられます。
一方、加給年金のような上乗せ分は、配偶者や子がいるか、その年齢や生計維持の状況、配偶者がすでに年金を受け取っているかなど、本人の年金記録だけでは分からない情報が支給条件になります。これらは結婚や離婚、年齢到達、年金請求のタイミングなどで変わるため、行政側が自動で正確に把握し続けることが難しく、申請や届出によって事実関係を確定させる必要があります。
注意したいのは、申請や届出をしないままにすると、本来受け取れるはずの加給年金を受け取り損ねる可能性がある点です。また、受給開始後も家族状況が変わった場合には届出が必要で、怠ると過払いとして返還を求められることもあります。年金の案内が届いた際は、老齢年金本体だけでなく、加給年金などの上乗せが関係しないかも含めて確認することが重要です。
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老齢年金
老齢年金とは、一定の年齢に達した人が、現役時代に納めた年金保険料に基づいて受け取ることができる公的年金のことをいいます。基本的には、日本の年金制度における「老後の生活を支えるための給付」であり、国民年金から支給される老齢基礎年金と、厚生年金から支給される老齢厚生年金の2つがあります。 国民年金に加入していたすべての人が対象となるのが老齢基礎年金で、会社員や公務員など厚生年金に加入していた人は、基礎年金に加えて老齢厚生年金も受け取ることができます。原則として65歳から支給されますが、繰上げや繰下げ制度を利用することで、受け取り開始年齢を60歳から75歳まで調整することも可能です。老齢年金は、長年の働きと保険料の積み重ねに対して支払われる、生活設計の中心となる制度です。
老齢基礎年金
老齢基礎年金とは、日本の公的年金制度の一つで、老後の最低限の生活を支えることを目的とした年金です。一定の加入期間を満たした人が、原則として65歳から受給できます。 受給資格を得るためには、国民年金の保険料納付済期間、免除期間、合算対象期間(カラ期間)を合計して10年以上の加入期間が必要です。年金額は、20歳から60歳までの40年間(480月)にわたる国民年金の加入期間に応じて決まり、満額受給には480月分の保険料納付が必要です。納付期間が不足すると、その分減額されます。 また、年金額は毎年の物価や賃金水準に応じて見直しされます。繰上げ受給(60~64歳)を選択すると減額され、繰下げ受給(66~75歳)を選択すると増額される仕組みになっています。 老齢基礎年金は、自営業者、フリーランス、会社員、公務員を問わず、日本国内に住むすべての人が加入する仕組みとなっており、老後の基本的な生活を支える重要な制度の一つです。
老齢厚生年金
老齢厚生年金とは、会社員や公務員などが厚生年金保険に加入していた期間に応じて、原則65歳から受け取ることができる公的年金です。この年金は、基礎年金である「老齢基礎年金」に上乗せされる形で支給され、収入に比例して金額が決まる仕組みになっています。つまり、働いていたときの給与が高く、加入期間が長いほど受け取れる年金額も多くなります。また、一定の要件を満たせば、配偶者などに加算される「加給年金」も含まれることがあります。老後の生活をより安定させるための重要な柱となる年金です。
加給年金
加給年金とは、厚生年金に加入していた人が老齢厚生年金を受け取る際に、一定の条件を満たしていれば上乗せして支給される年金のことです。主に、年金を受け取る人に扶養している配偶者や子どもがいる場合に支給されます。この制度は、家族の生活を支えることを目的としており、会社員などが退職後に受け取る厚生年金にプラスされるかたちで支給されます。 ただし、配偶者や子どもが一定の年齢や収入要件を超えていると対象外になることがあります。つまり、定年後の生活を家族と一緒に支えていく仕組みの一つといえます。
生計維持関係
生計維持関係とは、ある人が日常生活に必要な費用の大部分を他の人の収入や援助に頼って暮らしている状態、またはそのような関係性のことをいいます。たとえば、年金受給者が配偶者や子どもを扶養している場合、その配偶者や子どもが主にその年金で生活していると見なされれば、生計維持関係があると判断されます。 年金制度や税制上では、この関係があるかどうかが、加給年金の支給や扶養控除の対象になるかどうかを判断する重要な要素となります。収入の金額や同居の有無、生活費の援助状況などを総合的に見て、役所などが認定を行います。この認定により、公的な支援や手当の対象になるかが決まるため、非常に重要な概念です。





