
ロータリークラブとライオンズクラブの違いとは?入会資格や会費・加入のメリットを解説
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公開:
2025.09.16
更新:
2025.09.16
社会貢献やネットワークづくりを考えるとき、「ライオンズクラブ」と「ロータリークラブ」は必ず候補に挙がります。
いずれも国際的に歴史のある奉仕団体ですが、入会資格や会費、活動スタイルには大きな違いがあります。例えばライオンズは年会費15〜25万円・月2回の例会、ロータリーは30〜40万円・週1回の例会と負担感に差が出ます。
本記事では理念や活動内容を体系的に比較し、自分に合う選び方の視点を整理できます。
サクッとわかる!簡単要約
この記事を読むと、ロータリークラブとライオンズクラブの違いを体系的に理解できます。1905年創設のロータリーと1917年創設のライオンズ、それぞれの歴史的背景や理念、年会費の目安、例会の頻度といった具体的な比較が可能です。
さらに、推薦入会から承認までの流れや、実働型と国際的ネットワーク重視という活動スタイルの違いを把握でき、自分に合った団体を選ぶ判断軸が得られます。
目次
理念は「We Serve(我々は奉仕する)」:実践的な活動を重視
活動内容:献血支援や平和ポスターなど地域に密着したプログラム
理念は「Service Above Self(超我の奉仕)」:職業倫理を尊重
活動内容:ポリオ撲滅や奨学金などグローバルな長期プロジェクト
評判と実態:「金持ちの集まり?」「怪しい?」という疑問に答えます
比較1. 理念と歴史:「奉仕の実践」のライオンズ、「職業倫理」から始まったロータリー
比較2. 入会資格と会員層:多様な市民が集うライオンズ、経営者・専門職中心のロータリー
比較3. 例会の頻度と拘束力:月2回のライオンズ、週1回が基本のロータリー
比較5. 奉仕活動のアプローチ:ライオンズは「実働」、ロータリーは「財団活用」が得意
比較6. 組織文化:アットホームなライオンズ、格式を重んじるロータリー
地域に密着して“自分の手”で貢献したいなら「ライオンズクラブ」
専門性や人脈を活かして国際的に活動したいなら「ロータリークラブ」
ライオンズクラブとロータリークラブに共通する5つのポイント
ライオンズクラブとロータリークラブは、異なる特徴を持つ一方で、その根底には多くの共通点が存在します。ここでは、両団体を理解する上で重要な5つの共通点を解説し、世界的な社会奉仕団体としての本質に迫ります。
ポイント1. 歴史ある国際的な社会奉仕団体
いずれのクラブも20世紀初頭にアメリカで誕生して以来100年以上の歴史を持ち、世界中で活動する国際的な社会奉仕団体です。地域社会や世界が直面する課題の解決に貢献するという、共通の目的を掲げています。
ポイント2. 「奉仕の精神」を中心理念とする
ライオンズクラブは「We Serve(我々は奉仕する)」、ロータリークラブは「Service Above Self(超我の奉仕)」をモットーとしています。表現こそ異なりますが、いずれも私益のためではなく、社会のために尽くすという「奉仕の精神」を活動の根幹に据えています。
ポイント3. 会員からの会費による運営
活動や組織の運営は、会員が支払う年会費によって支えられています。年会費の額はクラブごとに異なりますが、会員の経済的な貢献によって非営利の奉仕活動が成り立っているという点は共通です。
ポイント4. 宗教・政治からの中立性
歴史と格式から様々なイメージを持たれがちですが、どちらの団体も特定の宗教や政治とは一切関係のない、中立的な組織です。思想信条を問わず、社会貢献への意欲を持つ人々に対し、門戸を開いています。
ポイント5. 会員による推薦入会制度
誰でも自由に入会できるわけではなく、既存会員からの推薦(招請)が原則として必要です。これは、クラブの理念に共感し、共に活動できる人物を会員として迎えるという文化が根底にあるためです。
ライオンズクラブとは?地域に根ざす世界最大の奉仕団体
ライオンズクラブ(Lions Clubs International)は、1917年にアメリカで実業家メルビン・ジョーンズによって創設された、世界最大規模の社会奉仕団体です。その国際的なネットワークと活動実績から「世界最大の奉仕クラブ組織」として広く認知されています。
理念は「We Serve(我々は奉仕する)」:実践的な活動を重視
名称の「LIONS」は「Liberty, Intelligence, Our Nation’s Safety」の頭文字に由来します。クラブのモットーである「We Serve(我々は奉仕する)」を掲げ、地域社会や世界に貢献する活動を実践しています。現在は世界200以上の国と地域に約135万人の会員がおり、日本国内でも9万人以上が参加しています。
組織構造:国際協会(LCI)を頂点とする階層型
組織は、各地域にある「クラブ」が基本単位となり、それらが国際協会(LCI)に加盟する形で構成されています。各クラブは自主性を持ちながら、国際協会や地区組織の支援のもとで活動します。クラブごとに役員が置かれ、通常は月2回程度の例会を開き、事業計画などを協議します。
活動内容:献血支援や平和ポスターなど地域に密着したプログラム
活動は多岐にわたります。歴史的にはヘレン・ケラーの呼びかけに応え、視覚障がい者支援を活動の柱としてきました。その他にも、青少年健全育成、地域福祉、環境保護、災害支援など、社会のニーズに根差した奉仕を幅広く実施しています。単なる寄付に留まらず、会員自らが現場で汗を流す実践的な活動が多い点も特徴です。
会費の目安:年会費15万〜25万円+諸費用が一般的
ライオンズクラブは非営利団体ですが、活動の継続には運営資金が必要です。そのため、会員から入会金および年会費を集めています。費用はクラブや地域で異なりますが、日本のクラブでは年会費15万円から25万円程度が一般的です。これには例会の食事代などが含まれることが多いですが、別途プロジェクトへの寄付を求められる場合もあります。
入会・退会の流れ:推薦が基本、退会もクラブ規定に基づき可能
入会資格は「善良な徳性の持ち主で、地域社会で信望のある成人」とされ、年齢・性別・職業は問いません。ただし、入会には既存会員からの推薦が必要です。入会希望者は現役メンバーからの誘いを受け、クラブ理事会の承認を経て正式な会員となります。近年は女性会員も増え、より開かれた組織になっています。なお、退会は各クラブの規定に沿って手続きが可能です。
評判と実態:「宗教?」「金持ち?」といった疑問に答えます
ライオンズクラブには様々な評判やイメージが聞かれます。ここでは、よくある疑問に対して、その実態を解説します。
特定の宗教との関係はなく、思想信条は自由
100年以上の歴史と実績から世界的に高い信頼を得ており、特定の宗教や政治団体とは一切関係ありません。多様な信条を持つ人々が「奉仕」という共通の目的のもとに集まっています。
会員の年収は様々、社会貢献の意志が最も重要
会費を負担できる経済力は必要ですが、会員の年収や職業は多種多様です。一部で「ビジネス上のメリットが少ない」という声も聞かれますが、本来が営利目的の団体ではないためです。経営者が会社の経費(交際費)として会費を処理する例も見られます。
「怪しい」という噂は誤解、活動の透明性は高い
地域に根差した地道なボランティア活動を長年続けており、決して怪しい団体ではありません。むしろ「金銭では得られない人脈や人格的成長の場」として、参加する価値を見出す人が増えています。その意味で、社会貢献を通じた自己投資の機会とも評価できるでしょう。
ロータリークラブとは?職業人が集う国際的な奉仕団体
ロータリークラブは、1905年にアメリカのシカゴで弁護士ポール・ハリスによって創設された、世界初の奉仕クラブです。当初、会員の事業所を持ち回りで会合場所にしたこと(ローテーション)から「ロータリー」と名付けられました。ビジネス上の交流から始まったこの会は、やがて社会奉仕へと活動の幅を広げ、今日では事業や専門職のリーダーが倫理観を共有し、社会に貢献する独自の理念を掲げています。
理念は「Service Above Self(超我の奉仕)」:職業倫理を尊重
現在、国際ロータリー(Rotary International)という統括組織のもと、世界200以上の国と地域で活動し、約120万人の会員が所属する巨大なネットワークを形成しています。その理念は「超我の奉仕(Service Above Self)」という標語に集約されており、「職業人として高い倫理観を保ち、人道的奉仕と国際親善に貢献すること」を目的としています。日本国内でも8万人以上が参加しています
行動規範「四つのテスト」:会員が共有する4つの価値基準
ロータリー会員(ロータリアン)が日々の指針とするのが「四つのテスト」です。これは「真実かどうか」「みんなに公平か」「好意と友情を深めるか」「みんなのためになるか」という4つの問いから成り、自身の言動がこの基準に沿っているかを確認するものです。この倫理観はクラブの根幹であり、入会希望者にも共感が求められます。
組織構造:国際ロータリー(RI)のもと各クラブが連携
組織は、世界中の地域クラブの連合体です。各クラブは国際ロータリーに直接加盟し、「地区」や「ゾーン」といった単位で連携しながら、世界的なネットワークを構築しています。それぞれのクラブは自主性を尊重されており、独自の事務局を持って例会や奉仕プロジェクトを企画・運営します。
活動内容:ポリオ撲滅や奨学金などグローバルな長期プロジェクト
活動は、国際ロータリーが定める重点分野(平和構築、疾病予防、水と衛生、教育支援など)に沿って、世界規模で展開されます。特に有名なのが、1985年に始まったポリオ(小児まひ)根絶運動です。このほか、奨学金制度や青少年交換留学といった国際交流、災害時の人道支援など、活動は地域から世界まで多岐にわたります。
会費の目安:年会費30万〜40万円+寄付文化
会費は、一般的にライオンズクラブよりも高額な傾向があります。クラブによって異なりますが、東京や大阪の例では入会金が15万〜25万円、年会費が30万〜40万円程度です。これは、毎週または隔週でホテルなどを会場に行われる例会の費用が含まれるためです。そのため会員には経営者層が多く、法人の経費として会費を負担するケースも少なくありません。
入会・退会の流れ:職業上のリーダーを推薦、退会も可能
入会するには「善良な成人で、職業上または地域社会で良い評判を得ていること」が基本資格です。特に、事業主や管理職、専門職といった各分野のリーダーであることが求められるのが特徴です。入会には現役会員の推薦が必要で、クラブ理事会の承認などの手続きを踏みます。なお、退会は各クラブの規定に沿って可能です。
評判と実態:「金持ちの集まり?」「怪しい?」という疑問に答えます
ロータリークラブは歴史と格式から様々なイメージを持たれています。ここでは、よくある疑問とその実態について解説します。
宗教や政治とは一線を画す中立的な組織
ロータリークラブは決して怪しい団体ではなく、様々な職業人が高い倫理観を共有して社会貢献を目指す、良質な社交・奉仕クラブです。その影響力の大きさから、世間では特別な団体と見なされることもありますが、特定の宗教や政治思想とは無関係の中立な組織です。
「金持ち」のイメージは事実か?多様な職業人が集う
会員選考では財力や地位だけでなく、「奉仕の心」と「高潔さ」といった人格が重視されます。会費という経済的ハードルはありますが、それ以上に各界の優れた人物との人脈形成や自己研鑽の機会といった無形の価値があります。これは生涯にわたる信頼関係や視野の拡大につながる、一種の社会的な資産と言えるでしょう。
100年以上の歴史を持つ世界的な団体であり「怪しい」組織ではない
ロータリークラブは、地域社会の課題解決から国際貢献まで幅広く取り組む組織として、世界的に認知されています。一方で、歴史が長いゆえに保守的で格式ばった雰囲気があることも事実です。しかし、近年は多様性を重視し、1989年からは女性の入会も認めるなど、時代に合わせた変革を進めており、その社会的信用は非常に高いものがあります。
ライオンズクラブとロータリークラブの7つの違い
ライオンズクラブとロータリークラブは、共に100年以上の歴史を持つ世界的な奉仕団体ですが、その組織原則や運営スタイルにはいくつかの明確な違いが見られます。ここでは、入会を検討する際に知っておきたい主な6つの違いを比較・解説します。
ライオンズクラブ vs ロータリークラブ 比較早見表
項目 | ライオンズクラブ (Lions Clubs) | ロータリークラブ (Rotary Clubs) |
---|---|---|
創設 | 1917年、メルビン・ジョーンズ(アメリカ) | 1905年、ポール・ハリス(アメリカ) |
理念・モットー | We Serve (我々は奉仕する) | Service Above Self (超我の奉仕) |
創設の経緯 | 当初から「社会奉仕」を目的として設立 | 「職業人の親睦・交流」から社会奉仕へ発展 |
主な会員層 | 多様な職種・階層の市民(比較的オープン) | 経営者、専門職、管理職など各界のリーダーが中心 |
入会資格の特徴 | 地域社会で信望のある成人であれば職業を問わない | 職業分類制度によって多様性を担保(同一職業は5人または10%以内) |
例会の頻度 | 月2回が標準 | 週1回が伝統(近年は月2回などに緩和するクラブもあり) |
出席の拘束力 | 比較的柔軟 | 出席率が重視される傾向が強い(メークアップ制度あり) |
年会費の目安 | 15万円 ~ 25万円程度 | 30万円 ~ 40万円程度 |
活動アプローチ | 実践・実働型の奉仕活動が中心(献血、清掃など) | 財団を活用した大規模・国際的プロジェクトが得意(ポリオ撲滅など) |
独自理念 | 純粋な社会奉仕活動に主眼 | 職業奉仕(自らの職業を通じて社会に貢献する)という概念がある |
組織文化 | アットホーム、家族的な雰囲気 | 伝統と格式を重んじる、フォーマルな雰囲気 |
キーワード | 地域密着、実践、ボランティア、多様性 | 職業倫理、リーダーシップ、国際性、財団 |
比較1. 理念と歴史:「奉仕の実践」のライオンズ、「職業倫理」から始まったロータリー
ロータリークラブは1905年創設と歴史が古く、当初は会員同士のビジネス交流や親睦が主な目的でした。そこから徐々に社会奉仕へと活動の軸足を移していきました。一方、ライオンズクラブは1917年の創設時から「社会に有益な団体」となることを目指しており、当初より奉仕への志向が明確でした。つまり、ロータリーは「職業人の交流から奉仕へ発展した組織」、ライオンズは「奉仕を目的として人々が集った組織」という違いがあります。
比較2. 入会資格と会員層:多様な市民が集うライオンズ、経営者・専門職中心のロータリー
ロータリーは、各業界のリーダー層を対象とし、伝統的に「一業種一名」という職業分類制を特徴としてきました。対してライオンズは、職業や社会的地位による制限を設けず、地域社会で信望のある成人であれば誰でも招請されうる門戸の広さがあります。そのため、ロータリーは経営者や専門職が中心、ライオンズはより多様な職種や階層の市民が集まる傾向にあります。
比較3. 例会の頻度と拘束力:月2回のライオンズ、週1回が基本のロータリー
ロータリークラブは原則として毎週1回の例会が伝統ですが、ライオンズクラブは月2回程度が標準です。また、ロータリーは会員に一定の出席率を義務付けている場合が多く、時間的な拘束力は比較的強いと言えます。一方、ライオンズの出席義務はそれほど厳格ではなく、より柔軟な参加が可能です。
比較4. 会費・費用の相場感:ロータリーの方が高額な傾向
会費の水準は、概ねロータリーの方がライオンズよりも高額です。ロータリーは週例会の運営費などがかかるため、年間30万円から40万円程度が目安となります。ライオンズは月2回の例会が中心で、年間15万円から25万円程度の例が多く見られます。どちらの団体も、一般的な団体に比べると高額な会費が必要です。
比較5. 奉仕活動のアプローチ:ライオンズは「実働」、ロータリーは「財団活用」が得意
ロータリーは、独自の「ロータリー財団」を通じて資金を集め、ポリオ撲滅のような世界規模の大型プロジェクトに取り組むのが得意です。一方、ライオンズは会員自らが現場に出て汗を流す、草の根のボランティア活動を重視する傾向があります。加えて、ロータリーの理念には「職業奉仕」という、自らの職業を通じて社会に貢献する考え方が含まれる点も独自色です。
比較6. 組織文化:アットホームなライオンズ、格式を重んじるロータリー
会員層の傾向として、ロータリーは地元の名士や経営者、専門職が中心で、格式を重んじる伝統的な雰囲気があります。ライオンズもシニア層の会員が多い点は共通しますが、近年は女性比率も増え、より多彩な人々が参加しています。組織全体として、ライオンズの方が多様性があり、アットホームな文化を持つと言えるでしょう。
あなたに合うのはどっち?目的別の選び方ガイド
ライオンズクラブとロータリークラブは共に魅力的な団体ですが、個人の価値観やライフスタイルによって向き不向きがあります。ここでは「活動スタイル」「専門性」「参加のしやすさ」という3つの視点から、どちらの団体があなたに合っているかのヒントを提案します。
地域に密着して“自分の手”で貢献したいなら「ライオンズクラブ」
職種や肩書にとらわれず、多様な人々と協力して実践的な奉仕活動に取り組みたい方には、ライオンズクラブが適しています。「We Serve」の精神のもと、地域に根差した清掃活動や福祉支援など、自ら汗を流す活動が中心です。奉仕そのものに喜びを見出せる方にとって、大きな充実感が得られるでしょう。月2回程度の無理のない例会ペースや、家族で参加できる行事がある点も魅力です。
専門性や人脈を活かして国際的に活動したいなら「ロータリークラブ」
経営者や専門職の方で、自らの知見やネットワークを社会貢献に活かしたい場合は、ロータリークラブが向いています。各界のリーダーが集まるため、質の高い人脈形成が期待でき、例会などを通じて得られる学びも多いでしょう。また、地域社会での信望を高めたい方にとっても、その歴史と格式から加盟する意義は大きいと言えます。
まずは無理のない範囲で始めたい方もライオンズクラブが選択肢に
多忙な中でも社会との接点を持ちたいが、時間や費用の負担は抑えたい、という方にもライオンズクラブが選択肢となります。ロータリークラブは週例会への参加が基本で会費も高額なため、相応の覚悟が必要です。その点、ライオンズクラブは会費負担が比較的少なく、例会への参加も柔軟なため、自分のペースで活動を始めやすいでしょう。
後悔しないための入会準備|見学から承認までのチェックリスト
ロータリークラブやライオンズクラブへの入会を具体的に検討する方へ。入会後に「思っていたのと違った」とならないために、事前に確認すべき4つのステップを解説します。これらは両団体に共通する重要なポイントです。
STEP1:例会を見学し、実際の雰囲気を確認する
最も重要なのは、関心のあるクラブの例会を実際に見学し、自分に合うかどうかを肌で感じることです。候補のクラブにビジターとして参加させてもらい、会合の雰囲気、メンバーの人柄や年齢層、開催時間帯などを確認しましょう。どちらの団体も見学希望者を歓迎しており、公式サイトなどから事前に連絡すれば参加が可能です。
STEP2:費用と時間の負担を見積もる
入会前に、金銭的・時間的な負担がどの程度になるかを具体的に把握しておくことが不可欠です。
費用:年会費だけでなく総額を把握する
入会金や年会費の金額はもちろん、その使途や、会費に食事代などが含まれるかといった詳細まで確認しましょう。クラブによっては地区費や国際本部費が別途必要になることもあります。また、事業を経営されている方は、会費を経費として計上できるか顧問税理士に相談しておくと良いでしょう。
時間:求められる参加頻度と活動量を理解する
入会後に期待される出席頻度や活動への参加度合いを理解しておきましょう。特にロータリーは例会出席率が重視される傾向があります。自分が活動に割ける時間と、クラブが求める時間的貢献が見合っているかを見極めることが、長く活動を続ける上で大切です。
STEP3:推薦から入会承認までの流れを把握する
両団体とも、入会には既存会員からの推薦が必須です。もし知り合いの会員がいない場合でも、クラブの事務局や公式サイトへ問い合わせることで、面談などを通じて推薦者を紹介してもらえることがあります。申し込みから理事会の審査、そして正式な承認までの具体的なフローや所要期間も、事前に確認しておきましょう。
STEP4:複数のクラブを比較し、自分に合う場所を選ぶ
同じ団体であっても、クラブごとに雰囲気や活動内容は大きく異なります。伝統を重んじる厳粛なクラブもあれば、若手中心でカジュアルなクラブも存在します。もし地域に複数のクラブがあるなら、必ず比較検討することをお勧めします。その中で、ご自身の目的や価値観に最も合うと感じたクラブへの入会を申請しましょう。
この記事のまとめ
ライオンズクラブとロータリークラブは同じ奉仕団体でありながら、理念、費用、例会の頻度や拘束感に明確な違いがあります。大切なのは、自分が求める活動の軸が「地域に根差した実働」なのか「国際的なつながりや財団活動」なのかを見極めることです。次の一歩として、例会を実際に見学し、費用や活動内容を比較検討することで、自分に合った選択肢が見えてきます。納得して参加することが長く続ける鍵です。

MONO Investment
投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。
投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。
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ライオンズクラブ
ライオンズクラブとは、世界的な奉仕団体の一つで、地域社会や世界の課題に対してボランティア活動を行う組織です。資産運用とは直接的な関係は薄いですが、地域の企業経営者や専門家が多く所属しており、人脈づくりや社会貢献を通じて信頼関係を築く場として活用されることがあります。特に、中長期的な資産形成を目指す人にとっては、経済や地域の情報に触れる機会として価値があると言えます。また、慈善活動や寄付を通じて「社会的責任投資(SRI)」の考え方にもつながる場面があります。
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職業奉仕とは、自分の職業を通じて社会に貢献するという考え方で、特にロータリークラブなどの奉仕団体において重視されている理念です。単に利益を追求するのではなく、専門的な知識や技能を生かして他人や社会の役に立つことを目的とします。 資産運用の分野でも、金融や経済に関わる職業人が、この職業奉仕の精神を持って行動することで、信頼性の高いアドバイスや公正なサービスを提供することにつながります。投資初心者にとっても、こうした姿勢を持つ専門家を選ぶことが、自分の資産を守り育てるうえで非常に大切です。
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国際協会(LCI)とは、「ライオンズクラブ国際協会(Lions Clubs International)」の略称で、世界中に広がるライオンズクラブの中枢組織です。1917年にアメリカで設立され、現在では200以上の国と地域にクラブが存在しています。この協会は、視覚障がい者支援や災害支援、青少年育成などのグローバルな奉仕活動を統括・支援しており、地域クラブの活動を国際的な視点で後押ししています。 資産運用に直接関係する用語ではありませんが、国際協会が持つネットワークや活動理念に触れることで、グローバルな経済や社会の仕組みに関心を持つきっかけとなり、持続可能な投資や社会貢献型の資産形成を意識する上でのヒントとなります。
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国際ロータリー(RI)とは、世界中に広がるロータリークラブを統括する中枢組織で、正式名称は「Rotary International」といいます。1905年にアメリカ・シカゴで創設されて以来、200以上の国と地域にクラブが広がり、教育支援、疾病予防、平和推進などの国際的な奉仕活動を行っています。 資産運用そのものとは直接関係ありませんが、RIの活動を通じてグローバルな社会課題に触れることで、社会的責任を意識した資産の使い方や、サステナビリティを重視した投資の考え方を深めることができます。また、世界各国の専門職や経営者と交流する機会があり、人的ネットワークの広がりが資産運用にとって大きな価値となることもあります。
ロータリー財団
ロータリー財団とは、国際ロータリー(RI)が運営する非営利の慈善団体で、世界中での教育支援、医療支援、平和推進、災害復興などの活動を資金面から支える役割を果たしています。この財団は主にロータリアン(ロータリークラブ会員)からの寄付によって成り立っており、毎年多くの奨学金や人道的プロジェクトに資金が提供されています。 資産運用の観点から見ると、ロータリー財団の存在は、個人が自らの資産を社会貢献に役立てるという考え方に気づくきっかけとなります。また、寄付によって税制上の優遇措置が受けられる場合もあり、戦略的な資産設計の一部として位置づけることもできます。