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ワンルームマンション投資は儲からない?リスクや失敗例・利回りや節税の仕組みを解説

ワンルームマンション投資は儲からない?リスクや失敗例・利回りや節税の仕組みを解説

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公開:

2025.09.04

更新:

2025.09.04

ワンルームマンション投資は儲からないからやめとけと言われがちです。確かに広告で示される高利回りや節税効果をそのまま信じて始めると、空室や修繕費、金利上昇などの負担で思ったほど利益が残らないケースが少なくありません。しかし、実際には家賃収入の仕組みや実質利回りの見方、リスク要因の把握次第で成否は大きく変わります。本記事では「なぜ儲からないと言われるのか」を具体例で解き明かしつつ、物件選定や管理の判断軸、避けるべき失敗パターンを整理し、投資の現実と改善策を学べます。

サクッとわかる!簡単要約

この記事を読むと、ワンルーム投資が「儲からない」と言われる理由と、その背景にある7つのリスクを具体的に理解できます。表面利回りではなく運営費を含めた実質利回りやキャッシュフローの視点で収益性を判断できるようになり、地方の新築サブリースやフルローン高金利など典型的な失敗パターンを避ける力がつきます。また「駅徒歩10分」「実質利回り4%」といった物件選びの基準や、空室短縮・原状回復・管理会社選びの実務ポイントも整理できます。読み終えれば、ワンルーム投資の現実を冷静に見極め、失敗を回避するための実践的な視座を得られます。

目次

ワンルームマンション投資の仕組み|儲け(キャッシュフロー)の計算方法

収益の源泉は家賃収入(インカムゲイン)と売却益(キャピタルゲイン)

収益性は「表面利回り」ではなく「実質利回り」で判断する

最終的な儲けは「キャッシュフロー(CF)」で決まる

借入で収益を増やす「レバレッジ効果」と、やり過ぎのリスク

なぜワンルームマンション投資は儲からないからやめとけと言われる?7つの理由を解説

理由1:空室・家賃下落で収入が想定を下回る

理由2:修繕費や管理費など、思った以上にかかる維持コスト

理由3:金利が上昇し、ローンの返済額が増えてしまう

理由4:「家賃保証」は永続ではないサブリースの罠

理由5:物件価格が下落し、売りたい時に売れない(出口戦略の失敗)

理由6:節税効果は限定的で、期待しすぎると失敗する

理由7:新築物件は価格が割高で、最初から儲けが出にくい

「儲からない」ワンルーム投資の典型パターン3選

ケース1:地方・新築・サブリース物件|数年後の家賃見直しで赤字転落

ケース2:都心・築古物件|購入後の大規模修繕でキャッシュフローが崩壊

ケース3:フルローン・高金利物件|金利上昇に耐えられず自己資金を投入

ワンルームマンション投資で失敗しないための重要条件

1.立地:単身者需要が安定している「駅から徒歩10分圏内」を選ぶ

2.利回り:首都圏中古なら「実質利回り4%」が最低ライン

3.築年数と管理状態:「管理履歴」と「長期修繕計画」で将来のコストを読む

4.家賃:周辺相場と募集状況から「5年後も維持できる家賃か」を予測する

あなたに合うのはどれ?「新築vs中古」「都心vs地方」メリット・デメリット比較

新築ワンルーム:安心感はあるが、利回りが低く儲けにくい

中古ワンルーム:利回りは高いが、修繕リスクと見極めが重要

都心エリア:価格は高いが資産価値が安定し、空室リスクが低い

地方・郊外エリア:高利回りも狙えるが、空室と価格下落リスクが高い

購入後が本番!ワンルームマンション投資で安定した収益を維持する運用術

空室期間を最短にするための募集戦略とは?

家賃を下げるべき?入居者継続と家賃見直しの損益分岐点

修繕コストを抑え、入居者満足度を上げる原状回復のコツ

信頼できるパートナーの見つけ方|良い不動産会社・管理会社を見抜く3つの視点

販売会社:メリットだけでなく、リスクやデメリットも正直に話してくれるか?

管理会社:客付け力(入居率)と収支報告の透明性で選ぶ

サブリース契約を結ぶ前に確認すべき3つの条項(家賃改定・免責・中途解約)

「節税目的」は危険?ワンルームマンション投資と税金

減価償却による節税効果は、高年収な人ほど大きい

不動産所得の確定申告は必須|手順と必要書類まとめ

保有中と売却時にも税金がかかることを忘れずに

出口戦略まで考えて買う:ワンルームマンション投資の売却タイミングと方法

長期保有でコツコツ家賃収入を得る戦略

ローン残債と市場価格を見ながら売却益を狙う戦略

より良い物件へ買い換える「資産の入れ替え」戦略

ワンルームマンション投資の仕組み|儲け(キャッシュフロー)の計算方法

ワンルームマンション投資の基本的な仕組みから、利益の計算方法までを分かりやすく解説します。収益にはどのような種類があるのか、広告で見る「利回り」の数字をどう判断すべきか、そして最終的に手元に残るお金である「キャッシュフロー」の重要性まで、投資を始める前に必ず押さえておきたい基礎知識を学びましょう。

ワンルームマンション投資がどういうものかについては以下Q&Aでも説明しています。

収益の源泉は家賃収入(インカムゲイン)と売却益(キャピタルゲイン)

ワンルームマンション投資の収益は、大きく分けて2種類あります。一つは、購入した部屋を貸し出して毎月得る「インカムゲイン(家賃収入)」です。安定した入居者がいれば、継続的な収入が見込めます。もう一つは、購入時より物件価格が上昇した際に、売却して得る「キャピタルゲイン(売却益)」です。

収益性は「表面利回り」ではなく「実質利回り」で判断する

物件広告に書かれている利回りの数字を、そのまま信じるのは危険です。利回りにはいくつかの種類があり、その違いを理解していないと、収益性を大きく見誤る原因になります。ここでは、投資判断に欠かせない利回りの概念を正しく理解しましょう。

物件広告でよく見る「表面利回り」の計算式と注意点

表面利回りとは、物件価格に対する年間の家賃収入の割合を示したものです。計算が簡単なため広告でよく使われますが、税金や管理費といった運営コストは一切考慮されていません。そのため、実際の手取り額を反映した数字ではない点に注意が必要です。

手残りを正確に把握する「実質利回り(NOI)」の計算方法

実質利回りは、年間の家賃収入から管理費や税金などの運営コストを差し引き、物件購入時の諸費用も含めて計算した、より現実に即した指標です。この数字こそが、その物件の本当の収益力を表していると言えるでしょう。投資判断はこちらを基準に行うことが非常に重要です。

最終的な儲けは「キャッシュフロー(CF)」で決まる

利回りがどんなに高くても、毎月の手元にお金が残らなければ投資は続きません。そこで最も重要なのがキャッシュフロー(現金収支)です。これは家賃収入からローンの返済や全ての経費を差し引いた、最終的な手残り額を指します。このキャッシュフローがプラスになるかどうかが、投資の成否を分けるのです。

借入で収益を増やす「レバレッジ効果」と、やり過ぎのリスク

ワンルームマンション投資は、ローンを活用することで少ない自己資金でも始められるのが魅力です。これを、てこの原理になぞらえて「レバレッジ効果」と呼びます。ただし、借入額が大きすぎると返済負担も重くなります。空室などで家賃収入が途絶えた場合に返済不能に陥るリスクも高まるため、無理のない資金計画が不可欠です。

なぜワンルームマンション投資は儲からないからやめとけと言われる?7つの理由を解説

ワンルームマンション投資には「儲からない」という声がつきものです。しかし、その理由を具体的に知る人は多くありません。ここでは、多くの人が陥りがちな7つの失敗要因を解説します。収入の減少、想定外の支出、契約の落とし穴など、収支計画を崩壊させるリスクを事前に学び、賢い投資判断に役立てましょう。

理由1:空室・家賃下落で収入が想定を下回る

ワンルームマンションは入居者の入れ替わりが激しく、空室期間が発生しやすい傾向があります。また、周辺に競合物件が増えたり建物が古くなったりすると、家賃を下げなければ入居者が決まらないこともあります。空室や家賃下落は収入の減少に直結するため、常に満室で家賃も維持できるという楽観的な計画は危険です。

理由2:修繕費や管理費など、思った以上にかかる維持コスト

家賃収入がそのまま利益になるわけではありません。物件の維持には、管理費や修繕積立金、固定資産税、保険料といった費用が継続的にかかります。特に築年数が経過した物件では、給排水設備や外壁など、突発的で高額な修繕費が発生することも少なくありません。これらのコストを見落とすと、手残りがほとんどないという事態に陥ります。

理由3:金利が上昇し、ローンの返済額が増えてしまう

変動金利でローンを組んだ場合、将来金利が上がると返済額も増え、キャッシュフローを圧迫する恐れがあります。現在は低金利が続いていますが、この状況が永続する保証はありません。金利上昇のリスクを考慮せずに資金計画を立てると、収支が赤字に転落する可能性があります。

理由4:「家賃保証」は永続ではないサブリースの罠

「サブリース契約を結べば空室でも家賃が保証される」という言葉は魅力的ですが、注意が必要です。多くの場合、契約書には数年ごとに保証家賃を見直す条項があり、将来的に保証額が引き下げられるリスクがあります。また、サブリース会社が倒産すれば保証そのものがなくなります。「家賃保証」という言葉を鵜呑みにするのは危険です。

理由5:物件価格が下落し、売りたい時に売れない(出口戦略の失敗)

購入した物件の資産価値が、将来も維持されるとは限りません。特に新築物件は、購入直後から価格が下がりやすい傾向があります。また、地方や郊外の物件は都心に比べて価値の下落ペースが早いことも少なくありません。いざ売却しようとしても買い手が見つからず、想定より安い価格で手放さざるを得ないリスクがあります。

理由6:節税効果は限定的で、期待しすぎると失敗する

「節税になる」という理由でワンルームマンション投資を始めるのは注意が必要です。経費計上によって所得税や住民税が軽減されることはありますが、その効果は限定的で、特に高所得者でなければ大きなメリットは感じにくいでしょう。節税はあくまで副次的な効果と捉え、投資本来の収益性で判断することが大切です。

投資用マンションの節税効果は以下Q&Aでも説明しています。

理由7:新築物件は価格が割高で、最初から儲けが出にくい

新築ワンルームは設備が新しく魅力的ですが、販売会社の利益などが上乗せされているため、物件価格が割高に設定されています。その結果、利回りが低くなり、ローン返済を差し引くとキャッシュフローがマイナスになるケースも少なくありません。最初から利益を出しにくい構造になっている点は、大きなデメリットと言えます。

「儲からない」ワンルーム投資の典型パターン3選

ここでは、ワンルームマンション投資で失敗する典型的なパターンを3つのケースで紹介します。前章で学んだリスクが、現実の投資でどのように組み合わさり、収支を悪化させるのかを具体的に見ていきましょう。これらの事例から学ぶことで、あなたが同じ失敗を避けるためのヒントが見つかるはずです。

ケース1:地方・新築・サブリース物件|数年後の家賃見直しで赤字転落

地方の高利回りという魅力に惹かれ、新築ワンルームを購入。当初はサブリース契約で安定収入を得て安心していたものの、数年後の家賃見直しで保証額が大幅に減額されてしまいます。いざ自分で入居者を探そうにも地方ではすぐに見つからず、空室期間が長期化。結果、ローンと維持費の支払いだけが続き、キャッシュフローは赤字に転落します。高利回りの裏にあるリスクを軽視した典型的な失敗例です。

ケース2:都心・築古物件|購入後の大規模修繕でキャッシュフローが崩壊

都心で割安な築古物件を見つけ、高い利回りを期待して購入。しかし、その安さには理由がありました。購入直後、マンション全体の大規模修繕で多額の一時金が必要に。さらに、室内の設備不良も重なり追加の修繕費が発生し、手元の資金はあっという間に底をつきます。当初の収支計画は完全に崩壊。物件の安さだけで判断し、将来の修繕リスクを見落としたケースです。

ケース3:フルローン・高金利物件|金利上昇に耐えられず自己資金を投入

「自己資金ゼロでも始められる」という言葉を信じ、フルローンで投資を開始。当初は家賃収入で返済をなんとか賄えていましたが、変動金利が上昇すると状況は一変します。ローンの返済額が増加し、家賃収入だけでは足りずに毎月の持ち出しが発生。手軽さの裏側で、外部環境の変化に一切耐えられない脆弱な資金計画だったことが失敗の原因です。

ワンルームマンション投資で失敗しないための重要条件

失敗のパターンを学んだ後は、成功するための具体的な条件を見ていきましょう。ワンルームマンション投資の成否は、購入前の物件選びで大半が決まります。ここでは、安定した収益を生む物件を見極めるために、最低限チェックすべき4つの重要項目を解説します。この基準を元に、冷静に物件を評価することが成功への第一歩です。

1.立地:単身者需要が安定している「駅から徒歩10分圏内」を選ぶ

投資の成否を分ける最大の要素が立地です。空室リスクを避けるためには、単身者の賃貸需要が安定しているエリアを選ぶ必要があります。具体的には、最寄り駅から徒歩10分圏内で、周辺にコンビニやスーパーがあり、大学やオフィス街にも近いといった、生活の利便性が高い場所が理想です。継続的に入居者が見込める立地を選ぶことが、安定経営の基盤となります。

2.利回り:首都圏中古なら「実質利回り4%」が最低ライン

高い利回りは魅力的ですが、数字の裏に隠れたリスクを見極める必要があります。例えば首都圏なら、中古ワンルームで実質利回り4%が一つの目安になります。この数値を大きく上回る物件は、空室や家賃下落、高額な修繕といったリスクを抱えている可能性も考えられます。数字だけで判断せず、エリアの将来性や物件の状態も踏まえて総合的に評価することが大切です。

不動産投資で目指すべき利回りの目安は以下Q&Aでも説明しています。

3.築年数と管理状態:「管理履歴」と「長期修繕計画」で将来のコストを読む

中古物件を選ぶ際は、価格の安さだけでなく、これまでの管理状態が将来の支出に直結することを理解しておく必要があります。必ず「修繕履歴」と「長期修繕計画」を確認してください。これらを見れば、過去に適切なメンテナンスが行われてきたか、そして将来どのタイミングで大規模な修繕が必要になるかを予測できます。将来のコストを把握することが、安定したキャッシュフローの維持につながります。

4.家賃:周辺相場と募集状況から「5年後も維持できる家賃か」を予測する

提示されている家賃が、本当にそのエリアの相場に見合っているかを確認しましょう。周辺にある競合物件の家賃を調べ、空室状況も確認することで、その家賃設定が現実的か、そして将来も維持できる可能性が高いかを判断します。もし相場より高く設定されていれば、すぐに入居者が退去し、次の募集で家賃を下げざるを得ないかもしれません。購入前に、家賃の妥当性を客観的に評価することが重要です。

あなたに合うのはどれ?「新築vs中古」「都心vs地方」メリット・デメリット比較

ワンルームマンション投資では、物件をどの軸で選ぶかが重要です。ここでは代表的な比較軸である「新築か中古か」「都心か地方か」について、それぞれの長所と短所を解説します。ご自身の投資目的やリスク許容度と照らし合わせながら、あなたにとって最適な選択肢を見つけてください。

新築ワンルーム:安心感はあるが、利回りが低く儲けにくい

新築物件の最大の魅力は、最新の設備と誰も入居していない安心感です。入居者募集がしやすく、当面は大きな修繕の心配も少ないでしょう。しかし、その分価格は割高で利回りは低くなりがちです。また、購入直後から資産価値が下落しやすいため、短期的な売却には向きません。長期的な視点で、安定した資産形成を目指す方に向いている選択肢です。

中古ワンルーム:利回りは高いが、修繕リスクと見極めが重要

新築とは対照的に、中古物件は価格が手頃で高い利回りを期待できるのがメリットです。初期投資を抑えられるため、キャッシュフローもプラスになりやすい傾向があります。ただし、建物の古さからくる突発的な修繕リスクには注意が必要で、物件の状態をしっかり見極める力が求められます。特に初心者は、築年数が10〜20年程度で管理状態の良い物件から始めると良いでしょう。

都心エリア:価格は高いが資産価値が安定し、空室リスクが低い

とにかく手堅く、安定した運用を最優先するなら都心エリアが有力な選択肢です。人口が集中しているため賃貸需要が底堅く、空室リスクを低く抑えられます。資産価値も下がりにくく、売却しやすいのも大きな強みです。その反面、物件価格が高いため利回りは低めになります。大きなリターンよりも、資産価値の安定性を重視する方に向いています。

地方・郊外エリア:高利回りも狙えるが、空室と価格下落リスクが高い

都心とは逆に、高い利回りを積極的に狙うなら地方・郊外エリアが視野に入ります。物件価格が安いため、少ない資金で投資を始められ、高い利回りも期待できます。しかし、人口減少が進むエリアでは空室が長期化したり、家賃や物件価格が下落したりするリスクも高まります。そのため、初心者の方にはまず安定した需要が見込める都心部での運用をおすすめします。

購入後が本番!ワンルームマンション投資で安定した収益を維持する運用術

良い物件を選ぶことも重要ですが、ワンルームマンション投資の成否は購入後の「運用」で決まります。空室をいかに早く埋めるか、予期せぬコストをどう管理するか。日々の運営手腕が、最終的な収益を大きく左右します。ここでは、安定した収益を継続的に生み出すための実践的な運用術を解説します。

空室期間を最短にするための募集戦略とは?

空室が発生したら、迅速な対応が不可欠です。まずは管理会社と連携し、家賃や初期費用が周辺相場からかけ離れていないかを見直しましょう。必要であれば、一定期間家賃を無料にするフリーレントも有効な手段です。また、部屋を清潔に保つのはもちろん、インターネット無料などの付加価値を提供することも、早期の入居者決定につながります。

家賃を下げるべき?入居者継続と家賃見直しの損益分岐点

現在の入居者から「家賃を下げてほしい」と交渉されたら、どう対応すべきでしょうか。安易に値下げする前に、一度退去された場合のコストを計算することが重要です。退去されると、原状回復費用や広告料が発生し、次の入居者が決まるまで数ヶ月分の家賃収入がゼロになります。この損失額と、家賃を少し下げて住み続けてもらう利益を天秤にかけ、冷静に損益分岐点を判断しましょう。

修繕コストを抑え、入居者満足度を上げる原状回復のコツ

退去時の原状回復は、コスト管理の腕の見せ所です。管理会社から提示された見積もりを鵜呑みにせず、必ず複数の業者から相見積もりを取りましょう。工事内容についても、不要な交換や過剰なリフォームが含まれていないか、自身の目でチェックすることが重要です。費用を抑えつつ、モニター付きインターホンを設置するなど、少ない投資で物件の魅力を高める工夫が、長期的な安定経営につながります。

信頼できるパートナーの見つけ方|良い不動産会社・管理会社を見抜く3つの視点

ワンルームマンション投資の成功は、物件だけでなく、サポートを受けるパートナー選びにも大きく左右されます。特に初心者にとっては、信頼できる不動産会社や管理会社が心強い味方になります。ここでは、あなたの資産を守り、育てるために不可欠な、良いパートナーを見抜くための3つの重要な視点を解説します。

不動産投資の相談をするならどういう専門家が良いか、は以下Q&Aでも説明しています。

販売会社:メリットだけでなく、リスクやデメリットも正直に話してくれるか?

良い販売会社や担当者を見極めるポイントは、その誠実さです。自社の利益だけを優先する業者は、物件の良い点ばかりを強調し、不利な情報を隠そうとします。一方で、信頼できる担当者は、メリットだけでなく潜在的なリスクやデメリットまで包み隠さず説明してくれます。「今日中に」などと契約を急かすことなく、こちらの質問に丁寧に答えてくれるかどうかを、複数の会社と比較しながら冷静に判断しましょう。

管理会社:客付け力(入居率)と収支報告の透明性で選ぶ

購入後の物件管理を委託する管理会社は、収益を左右する重要なパートナーです。選ぶ際は、まず「客付け力」、つまり空室を迅速に埋める力があるかを入居率などの実績で確認しましょう。次に、毎月の収支報告が明瞭で、不明瞭な費用請求がないかといった会計の透明性も重要です。ただ任せきりにするのではなく、これらの基準で定期的に働きを評価する姿勢が大切です。

サブリース契約を結ぶ前に確認すべき3つの条項(家賃改定・免責・中途解約)

サブリース契約は空室リスクを避けられる反面、契約内容を理解しないとトラブルの元になります。特に注意すべきは3つの条項です。まず、数年ごとに保証家賃が引き下げられる可能性のある「家賃改定」の条件。次に、一定期間は家賃を保証しない「免責期間」の有無。そして、オーナー側からの「中途解約」が難しい、あるいは違約金が発生する条件になっていないか。これらの点を必ず確認してください。

「節税目的」は危険?ワンルームマンション投資と税金

ワンルームマンション投資は「節税になる」と勧められることがありますが、その言葉を鵜呑みにするのは危険です。確かに税制上のメリットは存在しますが、その効果は限定的です。ここでは、投資で得た利益にかかる税金の基本から、節税の仕組み、そして見落としがちな税金まで、不動産オーナーとして知っておくべき税金の現実を分かりやすく解説します。

節税目的で不動産投資をした際に失敗する原因は以下Q&Aでも説明しています。

減価償却による節税効果は、高年収な人ほど大きい

不動産所得は、家賃収入から経費を差し引いて計算します。この経費の一つに、建物の価値の減少分を計上する「減価償却」があります。これにより帳簿上の所得を圧縮できますが、ワンルームマンションは物件価格が比較的小さいため、減価償却費も少額です。そのため、高い税率が適用されている高年収の方でなければ、節税効果はあまり大きくないのが実情です。

不動産所得の確定申告は必須|手順と必要書類まとめ

給与所得者であっても、不動産による所得が年間20万円を超えれば確定申告の義務があります。所得がプラス(黒字)であれば納税し、マイナス(赤字)であれば給与所得と合算することで、納めすぎた税金が還付される場合もあります。申告を正しく行うために、家賃の入金記録や経費の領収書は必ず保管しておきましょう。不明な点は専門家への相談も有効です。

保有中と売却時にも税金がかかることを忘れずに

確定申告する所得税や住民税の他にも、不動産投資では様々な税金がかかります。まず、物件を保有している限り毎年「固定資産税・都市計画税」の支払いが必要です。また、購入時には一度だけ「不動産取得税」も課されます。そして将来、物件を売却して利益が出た際には、その利益に対して「譲渡所得税」がかかることも、出口戦略を考える上で忘れてはならない重要なポイントです。

出口戦略まで考えて買う:ワンルームマンション投資の売却タイミングと方法

長期保有でコツコツ家賃収入を得る戦略

不動産投資は基本的に長期戦です。5年、10年、それ以上のスパンで収支計画や資産戦略を描いておきましょう。ローンを完済すれば、家賃収入の大部分が手残りとなり、安定した収入源となります。将来的な大規模修繕に備えて計画的に積立てを行うなど、長期目線で準備をしておくことも大切です。

ローン残債と市場価格を見ながら売却益を狙う戦略

購入した物件の価格が将来上昇すれば、売却時にキャピタルゲイン(売却益)を得る可能性もあります。物件価格が高騰した局面では売却して利益を確定し手元資金を増やす、といった柔軟な選択肢も視野に入ります。購入して終わりではなく、その後のシナリオを複数想定しておくことで、市況の変化にも慌てず対応できます。

より良い物件へ買い換える「資産の入れ替え」戦略

不動産投資は長期的な視点で収支計画を立てることが大切ですが、初心者ほど短期の数字に振り回されがちです。想定より収益が伸びない場合は思い切って他の物件に買い替える(資産を入れ替える)という判断も時には必要です。複数の会社からシミュレーションを取り寄せて比較検討したり、自分でも収支モデルを計算してみるなどして、収益性を客観的に把握する努力が必要でしょう。

この記事のまとめ

ワンルーム投資で成功するためには「儲からない」と言われる要因を正しく理解し、実質利回りとキャッシュフローを基準に判断することが不可欠です。空室や修繕費、金利上昇など7つの典型的なリスクを想定したうえで、駅徒歩10分圏内や実質利回り4%以上といった基準で物件を選び、管理履歴や長期修繕計画も必ず確認しましょう。購入後は空室対策や原状回復費用の管理、収支の透明化を徹底し、出口戦略を複数準備しておくことが安定経営の鍵です。判断に迷う場面では複数の試算を比較し、専門家に相談することで失敗を未然に防ぐことができます。

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投資のコンシェルジュ編集部は、投資銀行やアセットマネジメント会社の出身者、税理士など「金融のプロフェッショナル」が執筆・監修しています。 販売会社とは利害関係がないため、主に個人の資産運用に必要な情報を、正確にわかりやすく、中立性をもってコンテンツを作成しています。

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関連する専門用語

インカムゲイン(インカム)

インカムゲイン(インカム)とは、株式や債券、不動産などの資産を保有していることで定期的または継続的に得られる収益のことを指します。具体的には、株式の配当金、債券の利息、不動産の家賃収入などが代表的な例です。一方で、資産の売買差益から生まれるキャピタルゲインとは異なり、保有し続けることで一定のペースで収入を得る点が特徴です。 インカムゲインを重視する投資では、安定したキャッシュフローを得られることが大きな魅力となります。例えば、株式の配当金は企業の利益から支払われますが、企業の業績や配当方針に応じて増減があるため、定期的なチェックが必要です。債券の利息は発行体の信用力や金利情勢に大きく左右され、金利が上昇すると既存債券の価格が下落するリスクがあります。不動産投資では家賃収入がインカムゲインとなりますが、空室が続いたり修繕費がかさんだりするリスクがあるほか、売却時の価格も景気や立地に左右されるため、投資額の回収が遅れる可能性があります。 これらのリスクを考慮する一方で、インカムゲインには安定性というメリットがあります。資産を保有しているだけでも定期的に資金が手に入り、再投資や生活費に回すことで資産形成を円滑に進めやすい面があります。また、いざ急に資金が必要になった場合には、すぐに売却しなくても配当金や利息で一定の収入を得られる可能性があるため、心理的な安心感につながることもあります。 ただし、インカムゲインを得ようとするあまり、高配当や高利回りをうたう投資商品ばかりに偏ると、発行体の信用リスクや価格変動リスクが高まるケースも考えられます。特に、株式の配当は企業の業績が悪化すれば減配や無配となる恐れがあり、債券の場合でも発行体の破綻リスクや金利上昇リスクが存在します。不動産投資では物件管理の手間や費用が大きく、地方物件などでは買い手が少なく流動性リスクも高くなるため、分散投資の観点で他の資産とバランス良く組み合わせるのが望ましいでしょう。 総じて、インカムゲインは、投資から生まれる継続的な収益を得るための有力なアプローチです。特に、キャピタルゲインだけに頼らず、配当や利息、家賃収入などの定期的な収入源を得ることでリスクを分散しながら安定した資産運用を目指すことができます。ただし、投資対象の選定やリスク管理は欠かせないポイントであり、投資する資金やライフプラン、リスク許容度に応じて最適なバランスを見極める必要があります。

キャピタルゲイン(売却益/譲渡所得)

キャピタルゲインとは、株式や不動産、投資信託などの資産を購入した価格よりも高く売却したことによって得られる利益のことです。一般的な経済用語としては「売却益」と呼ばれ、資産運用における収益のひとつとして広く使われています。日本の税法においては、このキャピタルゲインは「譲渡所得」として分類され、確定申告などで所得として扱われます。つまり、経済的な意味ではキャピタルゲインと譲渡所得は同様の概念を指しますが、前者が広義の利益、後者が課税対象としての所得という違いがあります。投資の成果を判断したり、税金を計算したりするうえで、両者の使われ方を正しく理解することが大切です。

表面利回り

表面利回りとは、資産運用において投資対象の収益性を簡単に把握するための指標で、年間収益を投資額で割って算出されます。不動産投資では、年間の賃料収入を物件の購入価格で割った数値が表面利回りとなり、金融商品では配当や利息収入を元本に対する割合で示します。 例えば、2,000万円の不動産を購入し、年間家賃収入が120万円の場合、表面利回りは6%(120万円 ÷ 2,000万円 × 100)となります。ただし、これは管理費や修繕費、税金などの運用コストを考慮していないため、実際の収益性とは異なります。そのため、投資判断をする際は、表面利回りだけでなく、運用コストを差し引いた実質利回りを確認することが重要です。 表面利回りは、異なる投資対象を比較する際に便利な指標ですが、単独で投資判断をするのではなく、リスクやコストを含めた総合的な分析が必要となります。

実質利回り

実質利回りとは、資産運用において、名目上の利回りから運用コストや税金、インフレの影響を差し引いた後の、実際に得られる利益率を示す指標です。金融資産や不動産など、さまざまな資産運用の分野で活用され、投資の収益性をより正確に評価するために重要な役割を持ちます。 金融資産においては、債券や定期預金などの固定利回りの金融商品では、インフレ率が名目利回りを上回ると実質利回りがマイナスになり、資産価値が目減りするリスクがあります。そのため、投資家は名目利回りだけでなく、インフレ調整後の実質利回りを確認することで、資産の購買力を維持しながら運用することができます。 不動産投資では、実質利回りは単なる表面利回りとは異なり、賃貸収入から管理費、修繕費、固定資産税、ローンの利息などのコストを差し引いた後の利益をもとに算出されます。さらに、インフレによって家賃が上昇すれば実質利回りが向上する一方で、維持費の増加によって利回りが低下する可能性もあります。そのため、不動産投資では、地域の経済成長や賃料の上昇余地を考慮しながら、実質利回りを長期的に評価することが求められます。 資産運用全体において、実質利回りを考慮することで、単なる表面上の収益ではなく、実際に資産を増やすための正確な指標を得ることができます。運用コストや税金、インフレといった要素を踏まえて投資判断を行うことが、資産の成長と保全のために不可欠です。

キャッシュフロー

お金の流れを表す言葉で、一定期間における「お金の収入」と「支出」を指します。投資や経済活動では特に重要な概念で、現金がどれだけ増えたか、または減ったかを把握するために使われます。キャッシュフローは大きく3つに分かれます。 1つ目は本業による収益や費用を示す「営業キャッシュフロー」、2つ目は資産の購入や売却に関連する「投資キャッシュフロー」、3つ目は借入金や配当などの「財務キャッシュフロー」です。 キャッシュフローがプラスであれば手元にお金が増えている状態、マイナスであれば減っている状態を示します。これを理解することで、資産の健全性や投資先の実態を見極めることができ、初心者でも資金管理や投資判断の基礎として役立てられます。

レバレッジ効果

レバレッジ効果とは、手元にある元本よりも大きな金額を投資に使うことで、利益を増やす可能性が高まる仕組みのことです。たとえば、10万円しか持っていなくても、金融機関から資金を借りて100万円分の投資を行えば、成功したときのリターンは元の10倍になる可能性があります。 このように少ない資金で大きな利益を狙える点が魅力ですが、逆に損失が出た場合も同じように大きくなるため、リスクも高くなります。レバレッジ効果は、主にFX(外国為替証拠金取引)や信用取引、不動産投資などでよく使われる考え方です。投資初心者の方には、まず仕組みをしっかり理解し、無理のない範囲で活用することが大切です。

サブリース契約

サブリース契約とは、不動産の所有者が賃貸物件を一括で不動産会社などに貸し出し、その会社がさらに入居者に又貸しを行う契約形態のことを指します。オーナーにとっては、空室のリスクを避けながら毎月一定額の賃料収入を得られるというメリットがあります。 一方で、実際の入居者との契約やトラブル対応はサブリース会社が行うため、管理の手間を減らすことができます。しかし、契約内容によっては賃料が途中で減額されたり、解約に制限があったりすることもあるため、契約前に十分な確認が必要です。特に投資用不動産の分野で活用されることが多く、安定収入を狙う初心者の間でも注目されています。

減価償却

減価償却とは、固定資産の購入価格をその使用可能年数にわたって経済的に分配する会計処理の方法です。企業が機械や建物、車両などの固定資産を購入した際に、これらの資産は使用することで徐々に価値を失います。減価償却を行うことで、資産のコストをその寿命にわたって費用として計上し、その結果として企業の財務報告が実態に即したものになることを目指します。 減価償却には様々な方法がありますが、一般的なものに直線法、定率法、数字和法があります。直線法はもっとも単純で、資産の耐用年数にわたって均等に費用を計上します。定率法は残存価値を基に毎年一定の割合で費用を計上し、数字和法では耐用年数の初年度に最も多くの費用を計上し、年数が経過するにつれてその額を減らしていきます。 減価償却は税務上も重要で、企業は減価償却費を経費として計上することで課税所得を減少させることができます。このため、適切な減価償却方法の選択と計算は、企業の税負担の管理にも直接関連しています。

固定資産税

固定資産税は、土地や建物、償却資産(事業用設備など)を所有している人が、その資産の所在する市区町村に納める地方税です。この税金は、毎年1月1日時点の固定資産の所有者に課されます。課税額は、資産の「課税標準額」に基づき、標準税率1.4%を乗じて算出されますが、市区町村によっては条例で異なる場合もあります。また、土地や住宅には負担軽減措置が設けられることがあり、課税額が抑えられるケースもあります。固定資産税は、その地域のインフラや公共サービスの維持・運営を支える重要な財源となっており、納税通知書は通常、毎年4~6月頃に送付されます。不動産を所有する際には、この税金を考慮して資産計画を立てることが重要です。

都市計画税

都市計画税とは、都市の整備や発展に必要な費用をまかなうために、土地や建物などの不動産を持っている人に対して課される地方税の一つです。この税金は、市街化区域と呼ばれるエリア内にある不動産が対象となり、毎年固定資産税と一緒に請求されます。 税率は法律で上限が決められており、多くの自治体では0.3%以下に設定されています。徴収された税金は、道路や公園の整備、下水道の建設、都市の安全対策など、住みやすい街づくりのために使われます。不動産投資を考える際には、この都市計画税も維持費の一部として意識することが大切です。

不動産取得税

不動産取得税は、土地や建物といった不動産を取得したときに、一度だけかかる税金です。たとえば、自分で購入した場合だけでなく、親から贈与を受けたり、誰かと不動産を交換した場合なども対象になります。この税金は国ではなく都道府県に納める「地方税」であり、不動産を取得した後に自治体から納税通知書が送られてきます。 税額は、不動産の購入価格そのものではなく、「固定資産税評価額」と呼ばれる基準に基づいて決まります。評価額に一定の税率(原則4%)をかけて計算されますが、住宅用の建物などについては、軽減措置が適用されて税率が下がる場合もあります。 このように、不動産取得税は取得のたびに一度だけ発生する税金であり、不動産を買ったりもらったりした際には、登記とは別にこの税金の存在も意識しておくことが大切です。

原状回復費用

原状回復費用とは、賃貸していた物件を退去する際に、入居前と同じ状態に戻すためにかかる費用のことです。たとえば、壁の穴や傷、床の汚れ、タバコのヤニなど、借主が生活の中で生じさせた損耗や汚れを修復するために必要となります。 ただし、普通に生活していて自然に生じた傷や経年劣化については、借主が負担する必要はありません。どこまでが原状回復の対象となるかは、国土交通省のガイドラインや契約書の内容に基づいて判断されます。不動産投資の観点では、賃貸物件を貸す側にとって、原状回復費用は退去時の収支や今後の募集に影響する重要な費用項目となります。

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