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チューリッヒ生命は危ない?外資系保険会社の実態と取扱保険商品、「審査が厳しい」という噂を解説

チューリッヒ生命は危ない?外資系保険会社の実態と取扱保険商品、「審査が厳しい」という噂を解説

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公開:

2025.09.26

更新:

2025.09.26

生命保険

「チューリッヒ生命って危ないの?」「外資系の保険会社は大丈夫?」といった不安を抱えていませんか。

結論からお伝えすると、チューリッヒ生命は財務健全性が高く、危ない保険会社ではありません。ソルベンシー・マージン比率は1,940.2%(2025年3月末時点)と、安全基準の200%を大きく上回っています。

本記事では、チューリッヒ生命の実態や取り扱っている商品について徹底的に解説していきます。

サクッとわかる!簡単要約

この記事を読むと、チューリッヒ生命がなぜ「危なくない」のか、その理由が具体的な数値と実績から理解できます。例えばソルベンシー・マージン比率1,940.2%や保険金平均支払日数3.68営業日といったデータは、信頼性の高さを裏づけています。加えて、業界最安水準の保険料や豊富な特約による自由設計といったメリット、実店舗がないなどのデメリットも整理。自分のライフスタイルに合うかどうかを判断でき、保険選びの一歩を安心して踏み出せます。

目次

チューリッヒ生命の会社概要

日本での事業展開

ソルベンシー・マージン比率

格付け機関の評価

保険金支払い実績

チューリッヒ生命の取り扱っている生命保険商品

医療保険「終身医療保険プレミアムZ」

死亡保険・収入保障保険

がん・疾病保険

就業不能保険「くらすプラスZ」

変額保険「フューチャーリンク」

チューリッヒ生命のメリット

保険料の安さ

豊富な特約による自由設計

迅速な保険金支払い

高い財務健全性

申込手続きが簡便

チューリッヒ生命のデメリット

実店舗がなく対面相談の機会が限定的

貯蓄型商品のラインナップが手薄

チューリッヒ生命がおすすめな人の特徴

保険料重視の人

自由に保障内容を設計したい人

ネットで申し込み手続きを完結させたい人

チューリッヒ生命が向いていない人の特徴

対面相談を重視する人

学資保険や個人年金保険を探している人

複雑な保障設計が苦手な人

「審査が厳しい」という噂は誤り

加入方法と販売チャネル

ネット申込の流れ

代理店または銀行窓口経由での加入

チューリッヒ生命の会社概要

チューリッヒ生命は、スイスのチューリッヒ市に本拠をおく世界有数の保険グループの一員として、1996年に日本で事業を開始しました。

親会社であるチューリッヒ・インシュアランス・グループは200以上の国や地域で保険サービスを提供しており、まさに世界トップクラスの保険会社といえるでしょう。

日本での事業展開

チューリッヒ生命は1996年に日本支店として営業を開始し、2021年4月に日本法人へと移行しました。

当初は通信販売専門の生命保険会社としてスタート。現在では、インターネット販売に加えて、乗合代理店や銀行窓口でも商品を取り扱うようになっています。

保有契約件数は右肩上がりで成長中で、2013年の18万件から2023年には133万件まで増加し、10年間で約7倍の成長を遂げました。

ソルベンシー・マージン比率

ソルベンシー・マージン比率とは、保険会社の経営の健全性を示す重要な指標で、予測を超えるリスクに対する支払い余力を表します。

チューリッヒ生命の1,940.2%という数値は、業界でもトップクラスの水準です。金融庁は200%を下回ると早期是正措置の対象とすることから、この数値がいかに高いかがわかります。

この高い数値は、リスク管理を徹底し、安定的な資産運用を行っている証拠です。契約者にとって、最も重要な「保険金がきちんと支払われるか」という不安を解消する心強いデータといえるでしょう。

格付け機関の評価

チューリッヒ生命の親会社であるチューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッドは、世界的な格付け機関から高い評価を獲得しています(2025年6月末時点)。

  • Standard&Poor's社からは「AA」
  • Moody's社からは「Aa2」
  • A.M.Best社からは「A+」

これらはいずれも、保険財務力が「非常に強い」ことを示す格付けです。特にStandard & Poor's社の「AA」は、21段階ある格付けのうち上から3番目に位置する高評価となります。

これらの格付けは、保険金支払い能力の高さを第三者機関が客観的に評価したもの。外資系保険会社への不安を払拭する、確かな根拠となっています。

保険金支払い実績

チューリッヒ生命の保険金・給付金の支払い実績は、同社の信頼性を裏付ける重要なデータです。

2024年度の保険金・給付金の支払いに要した平均日数は3.68営業日です。申請から、1週間以内に支払いが完了することを意味します。

チューリッヒ生命の取り扱っている生命保険商品

チューリッヒ生命は、医療保険と死亡保険を中心に、がん保険、就業不能保険、変額保険まで幅広い商品ラインナップを展開しています。

各商品は「プレミアム」「プラチナ」といったブランド名で統一され、シンプルでわかりやすい商品体系となっているのが特徴です。

医療保険「終身医療保険プレミアムZ」

チューリッヒ生命の医療保険は、基本保障をシンプルにして、特約で必要な保障を追加する設計となっています。

商品名加入年齢主な特徴保険料例(35歳男性)
終身医療保険プレミアムZ0~80歳
(Web申込は18歳~)
・日帰り入院から一生涯保障
・豊富な特約から自由選択
・入院給付金日額3,000円~20,000円
月々1,134円
(入院日額5,000円)
終身医療保険プレミアムZ Lady0~80歳
(Web申込は18歳~)
・女性特有の病気に手厚い保障
・乳がん、子宮筋腫等で給付金上乗せ
・女性特定疾病手術特約も付加可能
月々1,104円
(入院日額5,000円)
終身医療保険プレミアムZ ワイド20~85歳・持病がある方向けの引受基準緩和型
・健康告知は3項目のみ
・既往症の再発も保障対象
通常の医療保険より割高

「終身医療保険プレミアムZ」は、チューリッヒ生命の主力商品で、0歳から80歳まで加入可能な終身タイプの医療保険です。

「終身医療保険プレミアムZ Lady」は、女性特有の病気に手厚い保障を提供する女性専用の医療保険です。基本保障は「プレミアムZ」と同じですが、女性特定疾病で入院した場合は入院給付金が上乗せされます。

「終身医療保険プレミアムZ ワイド」は、持病がある方でも加入しやすい引受基準緩和型の医療保険です。過去3か月以内の入院・手術の予定、過去2年以内のがん・肝硬変での診療、過去5年以内のがん・肝硬変・認知症での診療がなければ申し込めます。

医療保険「終身医療保険プレミアムZ」に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてください。

死亡保険・収入保障保険

チューリッヒ生命の死亡保険は、定期型、終身型、収入保障型の3タイプを用意しています。

商品名加入年齢主な特徴保険金額・期間
定期保険プラチナ15~80歳
(Web申込は18歳~)
・掛け捨て型でお手頃な保険料
・月払保険料500円から加入可能
・病気でも事故でも同額保障
100万円~3億円
10年更新または60・65・70・90歳満了
終身保険プラチナ0~75歳
(Web申込は18歳~)
・一生涯保障で保険料は上がらない
・掛け捨てではない
・低解約返戻金型も選択可能
保険金額は自由設定
払込期間は「60歳」「65歳」「70歳」または終身
収入保障保険プレミアムDX20~70歳・毎月年金形式で受取可能
・健康体なら割引を受けられる
・うつ病等の精神疾患も保障可能(特約)
月額5万円~設定可能
保険期間は「55歳」「60歳」「65歳」「70歳」から選択可能

「定期保険プラチナ」は、15歳から80歳まで加入できる、シンプルな掛け捨て型の死亡保険です。シンプルでわかりやすい商品設計となっています。

「終身保険プラチナ」は、一生涯の死亡保障と資産形成機能を兼ね備えた終身型の死亡保険です。0歳から75歳まで加入でき、保険料は加入時から一生涯変わりません。

「収入保障保険プレミアムDX」は、万一のときや働けなくなったときに、毎月給料のように年金を受け取れる保険です。非喫煙者で血圧や体格(BMI)が所定の基準を満たせば、保険料が最大約40%割引になります。

チューリッヒ生命の「終身保険プラチナ」については、こちらの記事で解説しています。あわせて参考にしてみてください。

がん・疾病保険

チューリッヒ生命は、がんと3大疾病に特化した専門性の高い保険商品も提供しています。

商品名加入年齢主な特徴給付内容
終身ガン治療保険プレミアムZ6~80歳
(Web申込は18歳~)
・自由診療の抗がん剤治療も保障
・放射線治療も基本保障に含む
抗がん剤治療:月額最大100万円
放射線治療:1回20万円
3大疾病保険プレミアムZ6~80歳
(Web申込は18歳~)
・がん、急性心筋梗塞、脳卒中を保障
・がんは診断確定時に一時金
・心筋梗塞と脳卒中は入院時に給付
主契約で10万円~30万円の基準給付月額を保障
基準給付月額の2倍または4倍の給付金

「終身ガン治療保険プレミアムZ」は、6歳から80歳まで加入できる、がん治療に特化した終身保険です。公的医療保険が適用されない最新の抗がん剤治療や、欧米で承認されているが日本では未承認の治療も、月額最大100万円まで保障されます。

「3大疾病保険プレミアムZ」は、がん、急性心筋梗塞、脳卒中の3大疾病を一生涯保障する専門保険です。がんは診断確定時、急性心筋梗塞と脳卒中は入院時に給付金が支払われるため、治療開始時の経済的負担をカバーできます。

チューリッヒ生命のがん保険について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

就業不能保険「くらすプラスZ」

「くらすプラスZ」は、15歳から65歳まで加入できる、働けなくなったときの収入をサポートする就業不能保険です。

商品名加入年齢主な特徴給付金額
くらすプラスZ15~65歳
(Web申込は18歳~)
・病気やケガで働けなくなった場合、短期収入サポート(月5万~15万円)と、所定の障害状態に該当した時は長期収入サポート(月10万~30万円)を受け取れる
・就業不能状態になった1ヶ月目から保障が始まる
・うつ病等の精神疾患も保障
月額5万円~50万円
(5万円単位で設定)
主婦・自営業も加入可能

「すぐに」と「ずっと」の2つの給付金で構成され、入院または在宅療養が14日以上継続した場合に「短期収入サポート月額給付金」、60日以上継続した場合に「長期収入サポート月額給付金」が支払われます。うつ病などの精神疾患も保障対象となり、現代の就業不能リスクに幅広く対応しています。

就業不能保険の仕組みや必要な人の特徴は、こちらの記事で解説しています。

変額保険「フューチャーリンク」

商品名加入年齢主な特徴運用・保障内容
チューリッヒの変額保険
フューチャーリンク
0~70歳・死亡保障と資産運用機能を併せ持つ
・基本保険金額は最低保証
・がん、心疾患、脳血管疾患で保険料免除(特約)
特別勘定で運用
運用実績により保険金額変動
有期型(10年~30年)

「チューリッヒの変額保険フューチャーリンク」は、0歳から70歳まで加入できる、死亡保障と資産運用機能を併せ持つ有期型の変額保険です。

保険料の一部を特別勘定で運用し、運用実績によって保険金額や解約返戻金が変動します。基本保険金額は最低保証されているため、運用が不調でも一定の死亡保障は確保。特約を付加すれば、がん・心疾患・脳血管疾患で所定の状態になったとき、以後の保険料払込が免除されます。

「フューチャーリンク」について詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

チューリッヒ生命のメリット

チューリッヒ生命には、ネット保険ならではの強みと、世界的な保険グループのバックボーンを活かした独自のメリットが数多く存在します。

保険料の安さ

チューリッヒ生命のメリットは、保険料の安さにあります。これは店舗を持たず、営業職員を雇用しないことで実現した価格で、付加保険料(保険会社の運営経費)削減した結果です。

保険は長期間支払い続けるものだからこそ、この価格差は家計によい影響を与えるといえるでしょう。

豊富な特約による自由設計

チューリッヒ生命の商品は、基本保障をシンプルにして、特約で必要な保障を追加する設計です。

医療保険では豊富な特約から選択可能で、先進医療特約、3大疾病診断給付金特約、退院後通院特約など、自分のリスクに応じた保障を組み立てられます。

この自由度の高さにより、無駄な保障を省いて必要な部分だけに備えることが可能です。まさに「自分だけのオーダーメイド保険」を作れるのが、チューリッヒ生命の魅力となっています。

迅速な保険金支払い

保険金・給付金の支払いスピードは、保険会社の実力を測る重要な指標ですが、チューリッヒ生命は業界トップクラスの早さを誇ります。

2024年度の実績では、保険金・給付金の支払いに要した平均日数は3.68営業日です。これは申請から1週間以内に振り込まれることを意味し、医療費の立て替え期間を最小限に抑えることができます。

オンラインで請求手続きが完結し、必要書類も画像アップロードで済むため、郵送の手間も不要です。この迅速性は、いざというときの安心感につながる重要なメリットといえるでしょう。

高い財務健全性

チューリッヒ生命の財務健全性は、複数の指標から見て優良な水準にあります。

ソルベンシー・マージン比率1,940.2%(2025年3月末時点)は、金融庁基準の約9.7倍という圧倒的な数値です。親会社の格付けもStandard & Poor's社で「AA」、Moody's社で「Aa2」と、世界的に見てもトップクラスの評価を受けています。

これらの数値は、大規模災害や金融危機が起きても、保険金支払いに全く問題がないレベルです。

申込手続きが簡便

チューリッヒ生命のネット申込は、その手軽さと速さで多くの契約者から高評価を得ています。

24時間365日いつでも申し込み可能で、印鑑不要、ペーパーレスで手続きが完了です。健康診断書の提出も、多くの商品で不要となっており、告知書の記入だけで加入できます。

条件を満たせば、申込から保障開始まで最短即日という速さも、急いで保険に加入したい方にとって大きなメリットです。

チューリッヒ生命のデメリット

チューリッヒ生命にはメリットが多い一方で、ネット保険特有のデメリットや外資系保険会社ならではの課題も存在します。

実店舗がなく対面相談の機会が限定的

チューリッヒ生命のデメリットは、全国に実店舗を持たないことです。

支店や営業所は存在せず、対面での相談窓口がありません。保険の相談や手続きは、電話、インターネット、または提携代理店を通じて行う必要があります。急なトラブルや複雑な相談事が発生したとき、すぐに店舗に駆け込めないという不便さは否めません。

また、契約後のアフターフォローも基本的には契約者からの連絡待ちとなるため、定期的な訪問や見直し提案といったサービスは期待できないのが現状です。

貯蓄型商品のラインナップが手薄

チューリッヒ生命の商品構成は、保障性商品に大きく偏っているのが特徴です。

医療保険、死亡保険、がん保険などの保障性商品は充実していますが、学資保険、個人年金保険、養老保険といった貯蓄型商品はほとんどありません。変額保険「フューチャーリンク」が2025年に追加されましたが、選択肢は依然として限定的です。

また、介護保険や認知症保険といった超高齢社会に対応した商品も不足しており、総合的な生活保障を1社でまとめたい方には不向きな面があるのも事実です。

チューリッヒ生命がおすすめな人の特徴

チューリッヒ生命の保険は、すべての人に向いているわけではなく、特定のニーズや価値観を持つ方に特に適しています。

保険料の安さを最優先する方、自分で保障内容を設計したい方、インターネットで手続きを完結させたい方には、理想的な選択肢となるでしょう。

保険料重視の人

毎月の保険料をできるだけ抑えたいと考える方にとって、チューリッヒ生命は最適な選択肢のひとつです。

特に若い世代や子育て世帯など、限られた収入のなかで保障を確保したい方には大きなメリットがあります。「保険は大切だけど、保険料で生活が圧迫されては本末転倒」と考える堅実な方にこそ、チューリッヒ生命の価値が理解できるはずです。

自由に保障内容を設計したい人

自分のライフスタイルやリスクに合わせて、保障内容を細かくカスタマイズしたい方に合っている保険会社といえます。

医療保険に加入するとき、14種類の特約から必要なものだけを選べます。たとえば、「がん家系だから、がん保障は手厚くしたいが入院は短期で十分」という方は、がん診断給付金特約を追加し、60日免責特約で保険料を抑えるといった設計が可能です。

保険の知識がある程度あり、自分で判断して最適な保障を組み立てたいという、主体的な姿勢を持つ方に向いているでしょう。

ネットで申し込み手続きを完結させたい人

すべての手続きをオンラインで済ませたい方にとって、チューリッヒ生命は適した保険会社です。

24時間365日いつでも申し込み可能で、保険料シミュレーションから契約まですべてスマートフォンで完結。保険金請求も画像アップロードで済むため、郵送の手間がありません。仕事で忙しく、平日の昼間に時間が取れない方や、対面での長い説明を避けたい方には便利です。

チューリッヒ生命が向いていない人の特徴

チューリッヒ生命の商品やサービス体系は、すべての人のニーズを満たせるわけではありません。

対面相談を重視する人

保険の専門家と直接会って、じっくり相談しながら決めたいという方には、チューリッヒ生命は不向きといえます。

「担当者から直接話を聞きたい」「図表を使って詳しく説明してもらいたい」というニーズは満たせません。特に初めて保険に加入する方や、保険の知識に自信がない方にとって、電話やメールだけでのやり取りは不安が残るでしょう。

ネット型保険と対面型保険の違いについて詳しく知りたい方は、こちらのQ&Aも参考にしてみてください。

学資保険や個人年金保険を探している人

老後資金の準備や子どもの教育資金を保険で積み立てたいと考える方には、チューリッヒ生命の商品ラインナップは物足りないでしょう。

「掛け捨ては損」「保険料が戻ってこないのはもったいない」という価値観を持つ方や、保険を資産形成の手段として活用したい方は、他社の貯蓄型商品を検討したほうが選択肢が広がるはずです。

なお、学資保険と個人年金保険について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

複雑な保障設計が苦手な人

「どの特約が必要なのかわからない」「組み合わせが多すぎて決められない」という方にとって、チューリッヒ生命の自由設計は逆にストレスになる可能性があります。

保険の知識がなく、「おすすめプランでいい」「プロに全部お任せしたい」という方には、パッケージ型の商品を提供する保険会社のほうが向いているでしょう。

また、特約の内容を理解せずに加入すると、いざというときに「思っていた保障と違った」というトラブルにもつながりかねません。保険選びに時間をかけたくない方にも、チューリッヒ生命は不向きといえます。

対策としては、信頼できるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することをおすすめします。どのような保障が必要かを自分で決められない場合は、専門家のカウンセリングを受けて、必要な保障だけを整理してもらうのが効果的です。

「審査が厳しい」という噂は誤り

チューリッヒ生命の審査が特別厳しいという噂がインターネット上で散見されますが、これは事実とは異なります。

実際の審査基準は、他の生命保険会社と同等レベルであり、特に厳格というわけではありません。健康告知の項目数も標準的で、医療保険の場合は8〜10項目程度と、他社と変わらない内容です。

むしろ「終身医療保険プレミアムZ ワイド」のような引受基準緩和型商品では、告知項目をわずか3つに絞っており、持病がある方でも加入しやすい設計となっています。

審査が厳しいという印象を持たれる理由として考えられるのは、ネット申込が中心のため、告知内容を正確に記入する必要があることです。対面販売なら営業職員が記入をサポートしてくれますが、ネット申込では自己責任で正確に入力する必要があります。この点で「通らなかった」という声が目立つ可能性があるでしょう。

重要なのは、告知書に正確な情報を記載することです。既往歴や通院歴を正直に申告すれば、適切な審査が行われ、加入可能な商品を案内してもらえます。審査の厳しさを心配するよりも、自分の健康状態に合った商品を選ぶことが大切です。

加入方法と販売チャネル

チューリッヒ生命の保険商品は、インターネット、代理店、銀行窓口の3つのチャネルから加入することができます。

それぞれのチャネルには特徴があり、インターネットは24時間いつでも申し込み可能で最も手軽、代理店は複数社の商品と比較検討できる、銀行窓口は資産運用の相談と合わせて検討できるといったメリットがあります。

ネット申込の流れ

チューリッヒ生命のネット申込は、シンプルな5ステップで完了する仕組みとなっています。

  1. 公式サイトで保険料シミュレーションを行う
  2. 希望する保障内容を選択する
  3. 健康状態や職業などの告知事項を入力する
  4. 本人確認書類をアップロードする
  5. 申込内容の最終確認後、クレジットカードまたは口座振替で保険料の支払い方法を設定する

最短で申込当日から保障が開始され、保険証券は1週間程度で自宅に郵送されます。印鑑不要、ペーパーレスで手続きできるため、空いた時間を活用して加入できるのが魅力といえるでしょう。

代理店または銀行窓口経由での加入

チューリッヒ生命の商品は、全国の保険代理店や銀行窓口でも取り扱われています。

保険代理店では、チューリッヒ生命だけでなく複数の保険会社の商品を比較検討できるため、客観的なアドバイスを受けながら選択することが可能です。

取扱銀行は地方銀行を中心に拡大しており、預金や投資信託などの資産運用と合わせて、総合的なライフプランニングの一環として保険を検討できます。銀行員は保険だけでなく、住宅ローンや教育資金など幅広い金融知識を持っているため、家計全体を見据えたアドバイスが期待できるでしょう。

ただし、いずれの窓口でも「相談者」ではなく「自社」にとって有利な商品を提案されるリスクがあります。すべての提案内容を鵜呑みにするのではなく、最終的には自分で責任をもって加入しましょう。

この記事のまとめ

チューリッヒ生命は「危ない」保険会社ではなく、むしろ財務健全性が極めて高く信頼できる保険会社です。保険金支払いも平均3.68営業日と迅速で、顧客満足度91.7%という高い評価を得ているのが実情です。

ただし、実店舗がない、対面相談が限定的、貯蓄型商品が少ないといったデメリットも存在します。保険料の安さとカスタマイズ性を重視し、ネットで手続きを完結させたい方には最適ですが、手厚いサポートを求める方には不向きな面もあるでしょう。

最終的には自分のライフプランや価値観に沿って複数社を検討し、必要であれば専門家に相談して後悔のない選択をしてください。

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柴田充輝

金融系ライター

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。

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生命保険

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引受基準緩和型保険

引受基準緩和型保険とは、健康状態に不安がある人や持病のある人でも加入しやすいように、通常の保険よりも加入時の審査基準(引受基準)を緩やかにした保険のことです。一般の保険では健康状態に関する詳しい質問や診査が必要ですが、このタイプでは「過去〇年以内に入院したことがありますか?」など、限定的な質問だけで加入できるケースが多くあります。 ただし、保険料は通常の保険よりも割高に設定されることが一般的で、契約から一定期間(例:1~2年)は保障内容が制限される「免責期間」が設けられることもあります。持病や高齢によって通常の保険に加入できなかった人にとっては、貴重な保障手段となります。加入のハードルは低い一方で、保障内容や費用のバランスをよく理解することが大切です。

変額保険

変額保険とは、死亡保障を持ちながら、保険料の一部を投資に回すことで、将来受け取る保険金や解約返戻金の金額が運用成績によって変動する保険商品です。 保険会社が提供する複数の投資先から自分で選んで運用することができるため、運用がうまくいけば受け取る金額が増える可能性があります。 ただし、運用がうまくいかなかった場合は、受け取る金額が減ることもあります。保障と資産運用の両方を兼ね備えた商品ですが、元本保証がない点には注意が必要です。投資初心者の方には、仕組みを十分に理解したうえで加入することが大切です。

就業不能保険

就業不能保険とは、病気やけがで働けなくなり、収入が得られなくなった場合に、一定期間ごとに保険金が支払われる民間の保険商品です。この保険は、入院や自宅療養などで仕事を続けられない状況が長引いたときに、生活費やローン返済などの家計の負担を軽減するために設けられています。 公的な障害年金制度ではカバーしきれない部分を補う目的があり、自営業者やフリーランスなど、収入の保障が不安定な人に特に注目されています。保障内容や支払期間、免責期間などは契約ごとに異なるため、自分の職業やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

特約(がん団信・三大疾病保障・全疾病保障 など)

特約とは、住宅ローンに付帯する団体信用生命保険(団信)に追加できる保障のことを指します。基本の死亡保障だけではカバーしきれない病気やケガ、就業不能などのリスクに対応するために設けられており、住宅ローン返済が困難になる事態に備える役割を果たします。 代表的なものとして、がんと診断されると残高が免除される「がん団信」、がん・急性心筋梗塞・脳卒中のいずれかで所定の状態に該当した場合に保障される「三大疾病保障」、さらに病気やケガによる就業不能もカバーする「全疾病保障」があります。ほかにも、介護状態に認定された場合の「介護保障」、共働き世帯向けにどちらか一方に万一があった場合も返済を免除する「夫婦連生型」、健康状態に不安がある人でも加入しやすい「ワイド団信」、一定の条件で返済を支援する「失業特約」など、種類は多岐にわたります。 これらの特約は安心感を高める一方で、加入すると住宅ローン金利に0.1〜0.3%程度の上乗せが発生することが一般的です。例えば4,000万円を35年返済する場合、上乗せ金利によって総支払額が100万円以上変わることもあり、保障内容とコストのバランスを慎重に考える必要があります。 また、特約には「診断された時点で保障されるのか」「一定期間の就業不能が条件なのか」など、支払い事由の定義が商品ごとに異なります。対象外となる疾病や免責期間、就業不能の範囲などをよく確認しないと、想定通りの保障を受けられないこともあります。そのため、既に加入している生命保険や医療保険、所得補償保険などとの重複を整理し、不足している部分を補う観点で検討するのが効果的です。 特に資産形成の初期段階ではローン残高が大きく、純資産が十分でないため手厚い保障が有効ですが、ローン残高より資産が多くなった段階では必要性が下がり、特約を減らす判断も合理的です。特約は「住宅ローンという大きな負債に伴うリスクをどうカバーするか」という観点で位置づけ、資産運用計画全体の安全性と効率性を高めるために選択するものといえます。

三大疾病(しっぺい)

三大疾病(しっぺい)とは、一般的に「がん」「心疾患」「脳卒中」の3つの重い病気をまとめて指す言葉です。これらの病気は、発症すると長期の治療が必要になることが多く、医療費も高額になる可能性があります。特に生命保険や医療保険の中では、この三大疾病に対応した保障が設けられている商品が多く、一時金の支給や保険料の免除などの仕組みもあります。 資産運用の観点からも、病気による収入減や支出増をカバーするために、三大疾病に備えた保険を活用することは、生活の安定と将来設計のうえで重要な手段となります。

三大疾病保険

三大疾病保険とは、がん・急性心筋梗塞・脳卒中のいずれかと医師に診断されたとき、あるいは所定の状態に該当したときに、一時金が支払われる保険です。治療費はもちろん、仕事を休むことで減少する収入や、介護・生活環境の整備などの費用にも充てられるため、医療保険や公的医療保障を補完しながら家計への影響を抑える役割を果たします。保険会社や商品によって給付条件や支払上限、診断後の免責期間に違いがありますので、契約前に内容をよく確認し、自分のライフプランや貯蓄状況に合った保障額を選ぶことが大切です。

五大疾病

五大疾病とは、日本の医療制度や保険商品などで特に重視される5つの主要な病気を指します。具体的には「がん(悪性新生物)」「脳卒中」「急性心筋梗塞」「糖尿病」「精神疾患」の5つが該当します。 これらの病気は発症すると治療が長期化したり、日常生活に大きな支障をきたすことが多く、医療費の負担や就業不能などの経済的リスクも高くなります。 そのため、保険商品においては、五大疾病に対応した給付金が用意されているものが多く、早期発見・早期治療に加え、万が一の経済的な備えとしても重要視されています。特に近年は、精神疾患もこの枠組みに加えられ、社会的な認識と対策が強化されています。

八大疾病(しっぺい)

八大疾病とは、がん(悪性新生物)や急性心筋梗塞、脳卒中など重篤な治療や長期療養が必要となりやすい八つの病気をまとめた呼び方で、生命保険や医療保険の特約で用いられることが多い概念です。 対象となる病気は保険会社によって若干異なるものの、一般的には三大疾病に加えて、腎不全、肝硬変、慢性膵炎、糖尿病の合併症、そして高血圧性疾患などが含まれています。 これらの病気に備えることで、治療費や生活費の急な負担を軽減し、長期の資産形成を妨げないようにするという観点から資産運用の一環として重要視されています。早期から保障を用意しておくことで、投資計画や老後資金計画を中断せずに続けられる点がメリットです。

収入保障保険

収入保障保険とは、契約者が死亡または高度障害になった場合に、遺された家族が毎月一定額の保険金を受け取れる生命保険の一種です保険金は一括ではなく、年金のように月々の定額支給という形で受け取るため、日々の生活費や教育費など、継続的な支出に備えるのに適した保険です。 この保険の特徴は、契約期間が経過するごとに受け取れる総額(=支給期間)が短くなるため、保険料が比較的割安に設定されていることです。必要な保障額を効率よく確保できることから、特に子育て中の家庭や、一家の収入を支える人に万が一があった場合のリスクに備えたい方に人気があります。

格付け(信用格付け)

格付け(信用格付け)とは、取引をする際に参考にされる基準の一つで、取引の相手側の信用度を確認するために支払い能力や財務状況、安全性などを総合的にランク付けしたものである。アルファベットや数字で表されるのが一般的である。 (例)格付投資情報センター(https://www.r-i.co.jp/index.html) による発行体格付の定義 AAA:信用力は最も高く、多くの優れた要素がある。 AA:信用力は極めて高く、優れた要素がある。 A:信用力は高く、部分的に優れた要素がある。 BBB:信用力は十分であるが、将来環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。 BB:信用力は当面問題ないが、将来環境が変化する場合、十分注意すべき要素がある。 B:信用力に問題があり、絶えず注意すべき要素がある。 CCC:発行体の金融債務が不履行に陥る懸念が強い。 CC:発行体の金融債務が不履行に陥っているか、その懸念が極めて強い。 C:発行体のすべての金融債務が不履行に陥っているとR&Iが判断する格付。

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