資産運用を始めるタイミングはいつがベストですか?
解決済み
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2025/02/01 11:50
男性
50代
資産運用を始めたいと思っていますが、今のタイミングが良いのかどうかわかりません。相場が上がっているときに投資を始めると高値掴みになりそうですし、逆に下がっているときは怖くて手を出しづらいです。資産運用を始めるベストなタイミングはいつなのでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
資産運用を始めるタイミングに悩む気持ちはよくわかります。多くの人が「今は相場が高すぎる」「まだ下がるかもしれない」と考えて投資をためらってしまいます。しかし、実は「今が最高のタイミング」と言える瞬間を見極めるのは、プロの投資家でも難しいのです。
過去のデータを見ると、市場は短期的には上下に変動しますが、長期的には成長を続けています。例えば、世界経済全体に分散投資できるインデックスファンド(S&P500や全世界株式)を見ても、数十年単位で見れば、ほぼ一貫して右肩上がりの傾向にあります。つまり、「いつ始めるか」よりも、「どれだけ長く続けられるか」が重要なのです。
そのため、資産運用を始めるベストなタイミングは、「思い立ったとき」です。相場の上下を気にして投資のタイミングを計るよりも、少額でも早く始めて、時間を味方につけることが大切です。特に、毎月一定額を投資する「積立投資(ドルコスト平均法)」を活用すれば、価格の変動に関係なくコツコツと資産を増やしていくことができます。
もちろん、すぐに全額を投資するのが不安な場合は、少しずつ投資額を増やしていく方法もあります。最も避けるべきなのは、相場が下がるのを待ちすぎて結局始められないことです。長期的に資産運用を続けることで、時間の力を活用し、リスクを抑えながら資産を増やしていくことができるでしょう。
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インデックス
インデックス(Index)は、市場の動きを把握するための重要な指標です。複数の銘柄を一定の基準で組み合わせることで、市場全体や特定分野の値動きを分かりやすく数値化しています。 代表的なものには、日本の株式市場を代表する日経平均株価やTOPIX、米国市場の代表格であるS&P500などがあります。これらのインデックスは、投資信託などの運用成果を評価する際の基準として広く活用されており、特にパッシブ運用(インデックス運用)では、この指標と同じような値動きを実現することを目標としています。
インデックスファンド
インデックスファンドとは、特定の株価指数(インデックス)と同じ動きを目指して運用される投資信託のことです。たとえば「日経平均株価」や「TOPIX(東証株価指数)」などの市場全体の動きを示す指数に連動するように設計されています。この仕組みにより、個別の銘柄を選ぶ手間がなく、市場全体に分散投資ができるのが特徴です。また、運用の手間が少ないため、手数料が比較的安いことも魅力の一つです。投資初心者にとっては、安定した長期運用の第一歩として選びやすいファンドの一つです。
ETF(上場投資信託)
ETF(上場投資信託)とは、証券取引所で株式のように売買できる投資信託のことです。日経平均やS&P500といった株価指数、コモディティ(原油や金など)に連動するものが多く、1つのETFを買うだけで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。通常の投資信託に比べて手数料が低く、価格がリアルタイムで変動するため、売買のタイミングを柔軟に選べます。コストを抑えながら分散投資をしたい人や、長期運用を考えている投資家にとって便利な選択肢です。
積立投資
積立投資とは、一定のサイクル(例:毎月や毎週など)で、あらかじめ決めた金額ずつ同じ銘柄や投資信託などを購入していく投資手法です。 この方法は、一度にまとまった資金を投じる「一括投資」とは異なり、少額から始められるのが特徴です。また、購入時期を複数回に分散できるため、相場が高いタイミングで一度に大量購入してしまうリスク(いわゆる高値づかみ)を抑えられると期待されています。 具体的には、「相場が下がったときはより多くの口数や株数を買える」「相場が高いときは割高な投資を抑えられる」という形で、平均取得単価が平準化される効果があります。この仕組みは英語で「ドルコスト平均法(Dollar Cost Averaging)」とも呼ばれ、特に長期運用を考えている初心者からベテランまで、多くの投資家が活用している戦略です。 ただし、積立投資を行ったからといって必ずリスクが軽減されるわけではなく、投資対象自体の価格が大きく下落した場合には損失が出る可能性もあります。したがって、積立する商品や期間、目標リスクなどをしっかり考えたうえで、自分の資産配分に合った方法を選ぶことが大切です。
リスク分散
資産運用における「リスク分散」とは、簡単に言うと「一つのカゴにすべての卵を入れない」という考え方です。たとえば、資産を特定の株式や投資信託だけに集中させてしまうと、それが値下がりしたときに大きな損失を受ける可能性があります。 リスク分散は、このリスクを減らすために、異なる種類の投資商品や地域、産業に資金を分けて投資する方法です。これにより、一つの商品が値下がりしても、他の商品が値上がりすることで全体の損失を抑える効果が期待できます。たとえば、国内株式だけでなく、海外株式や債券など複数の商品に投資することで、安定した資産運用が目指せます。 「たくさんの場所に投資して安全ネットを張る」というイメージを持つとわかりやすいでしょう。
分散投資
分散投資とは、資産を安全に増やすための代表的な方法で、株式や債券、不動産、コモディティ(原油や金など)、さらには地域や業種など、複数の異なる投資先に資金を分けて投資する戦略です。 例えば、特定の国の株式市場が大きく下落した場合でも、債券や他の地域の資産が値上がりする可能性があれば、全体としての損失を軽減できます。このように、資金を一カ所に集中させるよりも値動きの影響が分散されるため、長期的にはより安定したリターンが期待できます。 ただし、あらゆるリスクが消えるわけではなく、世界全体の経済状況が悪化すれば同時に下落するケースもあるため、投資を行う際は目標や投資期間、リスク許容度を考慮したうえで、計画的に実行することが大切です。