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金積み立てと金ETF

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2025/06/21 11:47

投資信託・ETFNISA積立投資
投資信託・ETFNISA積立投資

男性

question

金の積み立てを行っています。 このまま続けるほうが良いのか、金ETF(NISA)のほうが複利が見込めるのと無税なので全額移動したほうが良いのか迷っています。 アドバイスいただけると幸いです。


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

ご質問ありがとうございます。 金の積立を継続すべきか、金ETF(NISA)に移行すべきか迷われているとのことですが、判断の鍵は「税制の違い」と「運用目的の明確化」にあります。

まず、現物の金積立(純金積立)は、毎月少額ずつ購入でき、将来的に金地金として引き出せる安心感がある点が魅力です。ただし、売却益は「譲渡所得」として総合課税されるため、給与所得などと合算され、所得が多い方ほど税率が上がります(最大で55%)。

年間50万円の特別控除や、5年以上保有した場合の1/2課税などの優遇措置はありますが、長期での試算が必要です。また、保管料や売買スプレッドもコストとして意識しておく必要があります。

一方、金ETF(たとえば「純金上場信託〈1540〉」など)をNISA口座で保有する場合は、売却益が完全に非課税になります。金はそもそも配当を生まない資産なので、キャピタルゲイン課税がかからないというのは非常に大きな利点です。

NISA口座を使わない場合でも、金ETFは上場株式と同様に一律20.315%の分離課税で処理され、特定口座で自動的に税金が計算・納付されます。さらに、リアルタイムで市場売買ができるため、換金性にも優れています。

このように、「税制の透明さ・シンプルさ」「換金の柔軟性」「制度メリットの最大化」という点では、金ETF(特にNISA枠内)に軍配が上がります。

ただし、金積立には「現物をコツコツと貯めていく安心感」や「価格変動に左右されにくい積立習慣の継続」といった利点があり、用途や保有スタンスによっては継続にも十分な意味があります。また、すでに積み立てた金をすぐに売却する必要がない場合、相場の動きや保有年数を見ながら計画的に処分していく選択肢も考えられます。

結論としては、以下のとおりです。

  • 運用効率や税メリットを重視するなら金ETF(NISA)
  • 現物保有や積立スタイルを重視するなら金積立の継続

ちなみに、どちらか一方に絞る必要はありません。目的ごとに役割を分けて併用する戦略も合理的です。必要であれば、保有資産の移行シミュレーションや、具体的な金ETF商品についてもご案内可能ですので、いつでもお気軽にご相談ください。

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NISA

NISAとは、「少額投資非課税制度(Nippon Individual Saving Account)」の略称で、日本に住む個人が一定額までの投資について、配当金や売却益などにかかる税金が非課税になる制度です。通常、株式や投資信託などで得られる利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座を使えばその税金がかからず、効率的に資産形成を行うことができます。2024年からは新しいNISA制度が始まり、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つを併用できる仕組みとなり、非課税期間も無期限化されました。年間の投資枠や口座の開設先は決められており、原則として1人1口座しか持てません。NISAは投資初心者にも利用しやすい制度として広く普及しており、長期的な資産形成を支援する国の税制優遇措置のひとつです。

ETF(上場投資信託)

ETF(上場投資信託)とは、証券取引所で株式のように売買できる投資信託のことです。日経平均やS&P500といった株価指数、コモディティ(原油や金など)に連動するものが多く、1つのETFを買うだけで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。通常の投資信託に比べて手数料が低く、価格がリアルタイムで変動するため、売買のタイミングを柔軟に選べます。コストを抑えながら分散投資をしたい人や、長期運用を考えている投資家にとって便利な選択肢です。

キャピタル投資

キャピタル投資とは、株式や不動産、仮想通貨などの資産を購入し、将来的な値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う運用手法です。配当金や利息といった定期的な現金収入を重視するインカム投資とは異なり、主な目的は保有資産そのものの価格が高くなったタイミングで売却し、差額利益を得ることにあります。成長企業の株や開発が進むエリアの不動産など、将来的に需要が高まり価値が上がると見込まれる対象を選ぶことが鍵となりますが、予測が外れると価格下落による損失が生じるリスクも大きいため、市場動向の分析や分散投資によるリスク管理が重要です。

課税所得

課税所得とは、個人や法人が一定期間内に得た収入から、法律に基づいて認められた各種控除や必要経費を差し引いた後の金額を指します。この金額に対して所得税や法人税などの税率が適用され、実際に納税すべき税額が計算されます。課税所得の計算方法は国や地域によって異なるため、具体的な控除項目や税率もそれに応じて変わります。 課税所得を計算する際には、まず総収入から非課税所得を除外します。その後、必要経費や特定の控除(例えば、標準控除、医療費控除、教育費控除など)を適用して課税対象となる所得を求めます。これにより、公正かつ実情に即した税額を算出し、納税者が収入に見合った税金を支払うことが可能となります。 課税所得の正確な把握と計算は、個人や企業の税務管理において非常に重要です。税法の変更に応じて控除額や計算方法が更新されることが多いため、適切な税務知識を持つこと、または専門の税理士などの助けを借りることが望ましいです。これにより、適切な税金の納付を確実に行い、法的な問題を避けることができます。

分離課税

分離課税(ぶんりかぜい)とは、特定の所得について他の所得と合算せず、その所得単独で税額を計算し、課税する方式です。分離課税には「源泉分離課税」と「申告分離課税」の2種類があります。

スプレッド(Spread)

スプレッド(Spread)とは、金融商品の売値(ビッド:Bid)と買値(アスク:Ask)の差のことをいいます。主に外国為替市場や債券市場、株式市場などで使われる用語です。 ビッド(Bid)は投資家がその商品を「売るときに受け取れる価格」、アスク(Ask)は「買うときに支払う価格」を指します。スプレッド(Spread)が広いほど、投資家にとっての取引コストが高くなるため、売買のタイミングには注意が必要です。 一般的に、流動性の低い市場や銘柄ではスプレッドが広がりやすく、反対に、取引が活発な市場ではスプレッドが狭くなる傾向があります。そのため、スプレッドの大きさは、市場の流動性や取引コストを判断する一つの指標となります。

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