フューチャーリンクが向かない人の特徴は?
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2025/07/08 10:02
男性
40代
変額保険は魅力的に見えますが、手数料や元本割れの不安もあります。フューチャーリンクの場合、長期運用が前提と聞きますが、どのような属性や資金計画の人には適さないのでしょうか。具体的なデメリットが大きくなるケースを教えてもらえますか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
手数料を極力抑えて資産形成をしたい方は、フューチャーリンクが合わない可能性があります。信託報酬や保険関係費が年率で上乗せされるため、ネット証券の低コスト投資信託に比べ複利効果が削がれます。
教育費や住宅取得など近い将来にまとまった資金需要がある人も、慎重な判断が必要です。契約から10年未満で解約すると解約控除が差し引かれ、返戻金が大きく目減りします。目的資金を確実に現金化したい場合に、流動性が不足するかもしれません。
元本保証を最優先する60代以上の退職世代も、安易に加入するのは控えましょう。変額保険は市場変動に連動するため、株価下落局面では積立金が元本割れするリスクがあります。退職金や老後生活費の保全を重視するなら、定期預金や個人向け国債の方が適しています。
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信託報酬
信託報酬とは、投資信託やETFの運用・管理にかかる費用として投資家が間接的に負担する手数料であり、運用会社・販売会社・受託銀行の三者に配分されます。 通常は年率〇%と表示され、その割合を基準価額にあたるNAV(Net Asset Value)に日割りで乗じる形で毎日控除されるため、投資家が口座から現金で支払う場面はありません。 したがって運用成績がマイナスでも信託報酬は必ず差し引かれ、長期にわたる複利効果を目減りさせる“見えないコスト”として意識されます。 販売時に一度だけ負担する販売手数料や、法定監査報酬などと異なり、信託報酬は保有期間中ずっと発生するランニングコストです。 実際には運用会社が3〜6割、販売会社が3〜5割、受託銀行が1〜2割前後を受け取る設計が一般的で、アクティブ型ファンドでは1%超、インデックス型では0.1%台まで低下するケースもあります。 同じファンドタイプなら総経費率 TER(Total Expense Ratio)や実質コストを比較し、長期保有ほど差が拡大する点に留意して商品選択を行うことが重要です。
解約控除
解約控除とは、保険や一部の投資商品を契約期間の途中で解約した場合に、契約者が受け取る解約返戻金などから差し引かれる手数料のことをいいます。特に契約から数年以内など、早い段階で解約した際に高めに設定されていることが多く、実際に受け取れる金額が大きく減ってしまうことがあります。 この制度は、販売時にかかった初期費用や運用の準備にかかるコストを回収するために設けられていますが、契約者にとっては思ったよりも少ない金額しか戻ってこないというリスクにつながります。そのため、商品選びの際には解約控除の有無やその金額、期間などをよく確認し、「途中で解約したらどうなるか」をあらかじめ理解しておくことがとても大切です。長期での運用を前提とした商品には特に注意が必要です。
流動性
流動性とは、資産を「現金に変えやすいかどうか」を表す指標です。流動性が高い資産は、短時間で簡単に売買でき、現金化しやすいという特徴があります。例えば、上場株式や国債は市場で取引量が多く、いつでも売買できるため、流動性が高い資産とされています。 一方、不動産や未上場株式のように、売買相手を見つけるのが難しかったり、取引に時間がかかったりする資産は、流動性が低いといえます。 投資をする際には、自分が必要なときに資金を取り出せるかを考えることが重要です。特に初心者は、流動性が高い資産を選ぶことで、急な資金需要にも対応しやすく、リスクを抑えることができます。
元本保証
元本保証とは、投資や預金において、満期まで保有すれば最低でも投資した元本が保証される仕組みを指します。銀行預金や一部の保険商品などが該当し、元本が減るリスクを抑えられるため、安全性を重視する人に向いています。しかし、元本保証がある商品は一般的に利回りが低く、インフレによる実質的な購買力の低下を考慮する必要があります。
インデックス
インデックス(Index)は、市場の動きを把握するための重要な指標です。複数の銘柄を一定の基準で組み合わせることで、市場全体や特定分野の値動きを分かりやすく数値化しています。 代表的なものには、日本の株式市場を代表する日経平均株価やTOPIX、米国市場の代表格であるS&P500などがあります。これらのインデックスは、投資信託などの運用成果を評価する際の基準として広く活用されており、特にパッシブ運用(インデックス運用)では、この指標と同じような値動きを実現することを目標としています。
市場リスク
市場リスクとは、株式や債券などの金融商品の価格が、市場全体の動きにより変動することで損失が発生する可能性のことを指します。たとえば、景気の悪化、金利の上昇、為替変動、地政学的リスクなど、市場全体に影響を与える要因によって、個別の銘柄に関係なく資産価値が下がることがあります。 市場リスクは「システマティックリスク」とも呼ばれ、どれだけ分散投資をしても完全には避けられないリスクとされています。そのため、資産運用を行う際には、リターンだけでなく市場リスクの大きさにも注目し、リスク許容度に応じた投資判断が重要になります。