生命保険を選ぶ際、どのようなポイントで種類や仕組みを比較すればよいのでしょうか?
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2025/06/20 10:38
男性
30代
生命保険には定期保険・終身保険・収入保障保険など複数の種類があり、保障期間や保険料、返戻金の有無、受取方法など仕組みもさまざまです。商品ごとの違いがわかりづらく、どこに注目して選べばよいか迷っています。自分に合った生命保険を選ぶには、どのポイントを比較・検討すべきでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
生命保険を選ぶ際は、目的と家計に応じて次の4タイプの特徴を整理し、自分に合ったものを選ぶのが基本です。
①【定期保険】
保障期間が10年・60歳までなど限定されており、掛け捨て型で保険料が最も安価です。主に子育て期など、一時的に高額な死亡保障が必要な家庭に向いています。ただし満期や解約時に返戻金はなく、更新ごとに保険料は上昇します。
②【終身保険】
一生涯の保障が続き、解約返戻金があるため、老後資金や相続対策としても活用できる貯蓄型商品です。定期保険に比べて保険料は高く、短期解約では元本割れのリスクがあります。
③【養老保険】
保険期間中の死亡保障と同額の満期金が受け取れる仕組みで、教育資金や老後資金の積立に使えます。ただし利回りは低く、4タイプの中で最も保険料が高くなる傾向があります。
④【収入保障保険】
万一の際、満期まで毎月一定額が支払われる年金型の保障です。子の成長とともに必要保障額が減っていく家庭に合理的ですが、死亡時期が遅いと受取総額は少なくなり、葬儀費用などは別に備える必要があります。
これらの違いを比較する際は、(1)必要な保障額、(2)家計に無理のない保険料、(3)貯蓄の優先度と目的、の3点を軸に、自身のライフプランと照らし合わせて考えることが大切です。
ただし、家族構成や資産状況によって最適な保険は変わるため、自分で判断が難しい場合は、特定の商品を勧めない中立的な専門家に相談すると、客観的な視点で整理しやすくなります。迷ったときは、一度アドバイスを受けてから選択肢を絞ると安心です。
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終身保険
終身保険とは、被保険者が亡くなるまで一生涯にわたって保障が続く生命保険のことです。契約が有効である限り、いつ亡くなっても保険金が支払われる点が大きな特徴です。また、長く契約を続けることで、解約した際に戻ってくるお金である「解約返戻金」も一定程度蓄積されるため、保障と同時に資産形成の手段としても利用されます。 保険料は一定期間で払い終えるものや、生涯支払い続けるものなど、契約によってさまざまです。遺族への経済的保障を目的に契約されることが多く、老後の資金準備や相続対策としても活用されます。途中で解約すると、払い込んだ金額よりも少ない返戻金しか戻らないこともあるため、長期の視点で加入することが前提となる保険です。
養老保険
養老保険とは、「保障」と「貯蓄」の両方の機能を備えた生命保険です。契約期間中に万が一亡くなった場合には「死亡保険金」が支払われ、無事に満期を迎えた場合には「満期保険金」として同じ金額が受け取れるのが大きな特徴です。 そのため、老後資金の準備やお子さまの教育資金づくりなど、将来に備えながら万が一にも備えられる保険として活用されています。貯金感覚で利用できる点から、計画的に資金を準備したい方に適しています。 ただし、保障と貯蓄の両方を兼ね備えているため、保険料は定期保険よりも高めに設定されている点には注意が必要です。しっかりと目的と費用のバランスを考えて加入することが大切です。
収入保障保険
収入保障保険とは、契約者が死亡または高度障害になった場合に、遺された家族が毎月一定額の保険金を受け取れる生命保険の一種です保険金は一括ではなく、年金のように月々の定額支給という形で受け取るため、日々の生活費や教育費など、継続的な支出に備えるのに適した保険です。 この保険の特徴は、契約期間が経過するごとに受け取れる総額(=支給期間)が短くなるため、保険料が比較的割安に設定されていることです。必要な保障額を効率よく確保できることから、特に子育て中の家庭や、一家の収入を支える人に万が一があった場合のリスクに備えたい方に人気があります。
定期保険
定期保険とは、あらかじめ決められた一定の期間だけ保障が受けられる生命保険のことです。たとえば10年や20年といった契約期間のあいだに万が一のことがあれば、保険金が支払われますが、その期間を過ぎると保障はなくなります。保障期間が限定されているため、保険料は比較的安く設定されています。特に子育て世代や住宅ローンを抱えている方など、特定の期間だけ万が一の保障を重視したい場合に適しています。貯蓄性はなく、純粋に「保障のための保険」である点が特徴です。
解約返戻金
解約返戻金とは、生命保険などの保険契約を途中で解約したときに、契約者が受け取ることができる払い戻し金のことをいいます。これは、これまでに支払ってきた保険料の一部が積み立てられていたものから、保険会社の手数料や運用実績などを差し引いた金額です。 契約からの経過年数が短いうちに解約すると、解約返戻金が少なかったり、まったく戻らなかったりすることもあるため、注意が必要です。一方で、長期間契約を続けた場合には、返戻金が支払った保険料を上回ることもあり、貯蓄性のある保険商品として活用されることもあります。資産運用やライフプランを考えるうえで、保険の解約によって現金化できる金額がいくらになるかを把握しておくことはとても大切です。
掛け捨て保険
掛け捨て保険とは、一定期間の保障を得ることに特化した保険で、保険期間が終わった後に保険料が戻ってこないタイプの保険です。代表的なものに、定期型の生命保険や医療保険があります。保障が必要な期間に絞って加入できるため、毎月の保険料を安く抑えられるのが大きな特徴です。貯蓄機能はないものの、万一に備えるコストパフォーマンスが高く、特に子育て世代や住宅ローン返済中など、一時的に大きな保障を必要とする方に適しています。「お金が戻らないから損」と感じる方もいますが、必要な時期に必要な保障を効率よく確保する手段として、多くの方に利用されています。