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ブラックストーンとブラックロックはどんな関係ですか?

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2025/08/09 08:19


男性

60代

question

資産運用について調べていると「ブラックストーン」と「ブラックロック」という名前がよく出てきます。名前が似ていますが、これら2社はどんな関係ですか?


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

ブラックロックとブラックストーンは、名前が非常によく似ているため混同されがちですが、現在はまったくの別会社です。ただし、元をたどると、両社には共通のルーツがあります。

1985年に設立されたブラックストーン・グループが、債券を中心とする資産運用部門として1988年に立ち上げたのが、現在のブラックロックの前身となる「ブラックストーン・ファイナンシャル・マネジメント」です。つまり、ブラックロックはブラックストーンの一部門としてスタートしました。

その後、1992年にブラックロックは「BlackRock(ブラックロック)」という社名を名乗るようになり、徐々に外部資本の出資を受けながら独立色を強めていきます。そして1994年から1995年にかけて、ブラックストーンはブラックロックの株式をすべて売却し、資本関係も完全に解消されました。これにより、両社は法的にも事業的にも独立した別会社となりました。

現在のブラックロックは、主に上場株式や債券、ETF(上場投資信託)などの「公開市場」に投資する世界最大の資産運用会社です。特に「iShares」というETFシリーズは個人投資家にも広く利用されています。また、機関投資家向けの運用支援システム「アラジン」も提供しており、運用リスク管理の分野でも存在感があります。

一方のブラックストーンは、プライベート・エクイティ(PE)や不動産、インフラ、プライベートクレジットなどの「非公開市場」に特化した運用を行う世界有数のオルタナティブ資産運用会社です。成功報酬型のビジネスモデルが中心で、主に年金基金や富裕層といった長期資金の投資家を対象としています。

近年では両社ともに互いの得意領域に近づこうとする動きが見られ、一部の分野で競合する場面もあります。ただし、基本的にはターゲット市場や投資戦略が異なるため、投資家にとっては補完的に使える存在と見ることもできます。

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ブラックストーン・グループ

ブラックストーン・グループとは、アメリカに本社を置く世界有数の投資運用会社で、特にプライベート・エクイティ(未公開株投資)や不動産投資の分野で高い実績を持つ企業です。機関投資家や富裕層向けに、大規模な企業買収や不動産開発、インフラ投資、クレジット関連投資など多様な戦略を提供しています。 上場企業ではありますが、自らが運用するファンドは非上場企業や非公開資産に重点を置くため、長期的かつ流動性の低い投資案件が多いのが特徴です。その規模と影響力から、世界の投資トレンドや資本市場に大きな影響を与える存在として知られています。

ブラックロック

ブラックロックとは、アメリカに本社を置く世界最大級の資産運用会社の名前です。個人投資家から年金基金、政府系ファンドに至るまで、世界中の幅広い顧客の資産を運用しています。取り扱う資産の総額は数千兆円規模にのぼり、株式や債券、インデックスファンド、ETF(特にiシェアーズというブランド)など、多様な金融商品を提供しています。長期的で安定した運用を重視しており、インデックス連動型の商品を多数展開していることでも知られています。また、AIを活用したリスク管理システム「アラディン(Aladdin)」を開発・活用するなど、最先端のテクノロジーを取り入れた運用体制も特徴のひとつです。個人投資家にとっても、ブラックロックの商品は信頼性が高く、低コストで分散投資が可能な手段としてよく利用されています。

公開市場

公開市場とは、株式や債券などの金融商品が不特定多数の投資家に向けて売買される市場のことを指します。取引は証券取引所や店頭市場などの公的にアクセス可能な場で行われ、売買価格や取引量は一般に公開されます。公開市場は、企業が株式や社債を発行して広く資金を調達する場であり、投資家にとっては流動性の高い環境で資産を売買できるメリットがあります。 また、価格形成が市場参加者の需給によって透明に行われるため、公平性や信頼性が確保されやすいのも特徴です。資産運用の世界では、公開市場は非公開市場(プライベート・マーケット)と対比して説明されることが多く、それぞれの特徴を理解することが投資戦略の選択に役立ちます。

非公開市場

非公開市場とは、株式や債券、不動産などの資産が証券取引所のような公開された場ではなく、限られた投資家同士の間で取引される市場を指します。ここで扱われる投資案件は、上場していない企業の株式(未公開株)や特定の投資ファンド、不動産プロジェクト、インフラ事業などが多く、一般の個人投資家が直接参加することは難しい場合がほとんどです。 非公開市場は、公開市場に比べて情報開示が限定的で流動性も低い一方、長期的な成長や高いリターンを狙える可能性があります。機関投資家や富裕層がポートフォリオの分散やリスク調整のために利用することが多く、公開市場とは異なるリスク・リターン特性を持つのが特徴です。

ETF(上場投資信託)

ETF(上場投資信託)とは、証券取引所で株式のように売買できる投資信託のことです。日経平均やS&P500といった株価指数、コモディティ(原油や金など)に連動するものが多く、1つのETFを買うだけで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。通常の投資信託に比べて手数料が低く、価格がリアルタイムで変動するため、売買のタイミングを柔軟に選べます。コストを抑えながら分散投資をしたい人や、長期運用を考えている投資家にとって便利な選択肢です。

プライベート・エクイティ(PE)

プライベート・エクイティ(PE)とは、未上場企業や上場企業を対象に投資や企業買収を行う投資手法のことを指します。主にプライベート・エクイティ・ファンドが年金基金や機関投資家、富裕層などから資金を集め、企業の成長や経営改善を図り、一定期間後にM&A、株式売却、上場(IPO)を通じて利益を獲得します。高いリターンが期待される一方で、流動性リスクや経営への積極的な関与が求められます。PEには、既存企業の経営権を取得するバイアウトや、成長企業に資本を提供するグロースキャピタルなどが含まれ、企業価値の向上を目的とした長期的な資本戦略の一環として活用されます。

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