三大疾病保険の保障範囲は保険会社ごとに違いますか?
回答受付中
0
2025/07/28 13:16
男性
30代
同じ三大疾病保険でも、がんや心疾患の扱いが商品によって違うと聞きました。上皮内がんや軽度の脳卒中が対象外となるケースもあるのでしょうか。実際にどの部分が差異となり、選ぶ際は何をチェックすべきなのか教えてください?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
三大疾病保険で保障される病気の範囲は、保険会社ごとの約款で定義が分かれます。
まず「がん」は、悪性新生物のみを対象とする商品と、上皮内新生物(上皮内がん)まで含む商品があります。上皮内がんは早期治療で治癒率が高く給付対象外になりやすいため、対象に含まれるかが給付可否に直結します。
「心疾患」は急性心筋梗塞のみを指す狭義タイプと、狭心症や心不全など広範な心疾患全般を含む広義タイプがあり、後者は保障範囲が広がる分、保険料が高くなる傾向です。「脳血管疾患」も、脳卒中限定か脳出血・くも膜下出血などを含むかで差が生じます。
加入前は①各疾病の具体的定義②上皮内新生物の扱い③追加条件(60日以上の活動制限など)の有無④複数回給付の可否を比較し、自分の医療リスクと保険料負担のバランスを確認することが重要です。
関連記事
関連する専門用語
三大疾病(しっぺい)
三大疾病(しっぺい)とは、一般的に「がん」「心疾患」「脳卒中」の3つの重い病気をまとめて指す言葉です。これらの病気は、発症すると長期の治療が必要になることが多く、医療費も高額になる可能性があります。特に生命保険や医療保険の中では、この三大疾病に対応した保障が設けられている商品が多く、一時金の支給や保険料の免除などの仕組みもあります。 資産運用の観点からも、病気による収入減や支出増をカバーするために、三大疾病に備えた保険を活用することは、生活の安定と将来設計のうえで重要な手段となります。
上皮内新生物
上皮内新生物とは、体の表面や粘膜を覆っている「上皮」という薄い層の内部だけにとどまり、まだ周囲の組織へ浸潤していないごく早期のがん細胞を指します。 臨床上は「ステージ0」や「上皮内がん」とも呼ばれ、病変が上皮の境界を越えていないため、転移リスクが極めて低い段階です。医療保険やがん保険では、従来の「悪性新生物」と区別して保険金額や給付条件が設定されることが一般的で、診断給付金や手術給付金が減額されたり、別建てで保障される場合があります。 そのため、資産運用を目的に保険を選ぶ際には、上皮内新生物がどこまで保障対象か、給付金額はいくらかを確認しておくことが、安心とコストのバランスを測るうえで大切です。
脳卒中
脳卒中とは、脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳の一部に血液が届かなくなり、その部分の脳細胞が損傷する病気です。 代表的なものに脳梗塞、脳出血、くも膜下出血があります。発症すると、半身のまひや言葉がうまく話せなくなるなど、日常生活に支障が出ることが多く、後遺症が残るケースも少なくありません。発症後すぐに適切な治療を受けることが重要です。 資産運用の面では、長期間のリハビリや介護が必要になる可能性があるため、それに備えた医療保険や介護保険、また収入減少に対応する保険や資金計画が必要となります。
急性心筋梗塞
急性心筋梗塞とは、心臓の筋肉に酸素や栄養を送る血管(冠動脈)が突然詰まってしまい、その部分の心筋が壊死する病気です。主に動脈硬化や血栓が原因で起こり、突然の激しい胸の痛みや呼吸困難などの症状が特徴です。放置すると命にかかわる非常に危険な疾患であり、迅速な治療が必要です。 資産運用においては、このような重篤な病気にかかるリスクを考慮し、医療費の備えや働けなくなった場合の生活費を準備する重要性が高まります。また、万一のときに家族の生活を守るための保険の見直しも必要になります。
悪性新生物(がん)
悪性新生物とは、体の細胞が異常に増殖してしまい、周囲の組織や臓器に悪影響を与える病気のことを指します。一般的には「がん」と呼ばれることが多いです。このような細胞は、増えるスピードが速く、他の場所に移動して(これを転移といいます)病気を広げる性質があります。 治療には手術、抗がん剤、放射線などが用いられますが、早期発見と早期治療がとても大切です。資産運用の観点では、がんにかかったときの治療費や収入減少に備えるために、がん保険や医療保険などを検討するきっかけになる重要なリスク要因でもあります。
保障内容
保障内容とは、保険に加入したときに、どのような場合にどの程度の金額やサービスが支払われるのかといった、保険契約の具体的な中身を指します。たとえば、死亡時に遺族に保険金が支払われる、病気やけがで入院した際に給付金が出る、働けなくなった場合に収入を補う保険金が支払われるなど、保険商品によってその内容はさまざまです。保障内容を正しく理解することで、いざというときに「思っていた保障が受けられなかった」といったトラブルを避けることができます。資産運用やライフプランを立てるうえでも、自分に必要な保障が何かを見極めるために欠かせない視点です。