Loading...

MENU

投資の知恵袋>

株価操作されている銘柄を見分ける方法はありますか?

株価操作されている銘柄を見分ける方法はありますか?

回答受付中

0

2025/08/12 10:49

株式
株式

男性

30代

question

最近SNSや掲示板で話題になっている銘柄に投資を検討していますが、短期間で急騰・急落を繰り返していて不安です。株価操作の可能性があると聞いたのですが、どのようにすれば株価操作されているかどうかを見極められるのでしょうか?


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

株価操作とは、虚偽の売買や根拠のない情報を流して、意図的に株価を上下させる行為のことです。これは金融商品取引法で禁止されており、実際に証券取引等監視委員会(SESC)によって摘発される事例も毎年あります。たとえば2024年にも個人投資家が操作行為により課徴金の勧告を受けています。

初心者が株価操作の可能性を見分けるには、いくつかの“赤信号”を知っておくと便利です。たとえば、出来高(売買の量)と値動きのバランスが極端に崩れている場合は要注意です。急に値上がりしたのに、出来高が不自然に少ない場合などが該当します。

また、株価が取引終了直前の数分で大きく動く「終値操作」や、同じ価格で小さな売買が繰り返される「見せかけの取引」なども警戒ポイントです。これらはチャートや歩み値(取引履歴)を見ればある程度確認できます。さらに、SNSや掲示板で根拠の薄い情報が急に広まっている場合も注意が必要です。

会社側が業績に影響の少ないIR(適時開示)を短期間に連発している場合や、大株主が少数で株式を集中保有している場合も、操作が起こりやすい環境といえます。有価証券報告書や大量保有報告書で株主構成を確認するのも有効です。

初心者でも無料で使えるチェックツールとしては、JPX(日本取引所グループ)の信用残高や空売り残高、SESCや金融庁の行政処分履歴、EDINETで見られる大株主の保有状況などがあります。また、私設取引システム(PTS)で取引所外の異常値動きを補足できることもあります。

見分け方の実践的なステップとしては、まず企業の決算内容やビジネス状況と株価の動きが一致しているかを確認すること。次に、需給の偏り(信用買いが多すぎる、空売りが急増しているなど)をチェックし、さらに板情報や歩み値で不自然な取引がないかを監視します。加えて、情報ソースが信頼できるか、複数の媒体で裏が取れるかも重要です。

ただし注意したいのは、こうした外見的な兆候があっても、それだけで「違法な株価操作だ」と確定できるわけではないという点です。確実に見抜くことは専門家でも難しく、最終的な判断は金融当局にしかできません。だからこそ、怪しいと感じた銘柄には近づかない、もしくは資金を小さくしてリスクを抑えることが大切です。

まとめると、株価の異常な動きと出来高、発信されている情報の質とタイミングを総合的に見ることで、初心者でもある程度の「違和感」を感じ取ることは可能です。過去の摘発例を学びつつ、自分自身のリスク管理ルールを守ることで、トラブルを未然に防ぐことができます。怪しい銘柄に出会った場合は、「参加しない」「ポジションを小さくする」「情報を複数確認する」の3つを意識しましょう。

佐々木 辰さんに相談する
資産を自動で見える化CTAバナー

関連記事

仕手株とは?危険な銘柄の見分け方5選と買ってしまったときの損失を抑える対処法

仕手株とは?危険な銘柄の見分け方5選と、買ってしまったときの損失を抑える対処法を解説

2025.11.19

難易度:

関連する専門用語

出来高

出来高とは、ある期間に売買された株式の数量のことを意味します。出来高が多いと、その株に多くの人が関心を持って取引していることを表し、価格も動きやすくなります。反対に出来高が少ないと、取引が活発でないため、売りたいときに売れなかったり、価格が思ったように動かなかったりすることもあります。

歩み値

歩み値とは、市場で実際に成立した取引の価格や数量、時間を時系列で記録した情報のことです。証券会社の取引画面や専門サイトでは、1件ごとの約定結果が上から順に表示され、どのタイミングでどの価格・数量で売買が行われたかを確認できます。 これを見ることで、直近の取引の勢い、価格の動きやすさ、売りと買いのどちらが優勢かを推測できます。初心者にとっては、リアルタイムの相場の呼吸を感じるためのデータであり、短期売買の判断材料として特に役立ちます。

信用残

信用残とは、信用取引によって投資家が現在保有している未決済の建玉の合計数量や金額のことを指します。具体的には、「買い残」と「売り残」に分けられ、それぞれ信用買いと信用売りによって建てられた建玉の残高を示しています。 たとえば、ある銘柄について信用買いの建玉が多い場合は「買い残が多い」と表現され、これはその銘柄に対する強気な見方が多いことを意味します。一方で、信用売りの建玉が多い場合は「売り残が多い」とされ、弱気な見方が広がっていると読み取れます。 信用残の増減は、相場の需給や投資家心理を反映する指標として使われることが多く、株価の今後の動きを予測するための参考材料になります。ただし、必ずしも逆張りや順張りの判断に直結するわけではないため、他の指標と併用して活用することが大切です。

空売り残高

空売り残高とは、投資家が株を借りて売却し、まだ買い戻していない状態の株式数を指します。これは、将来的に株価が下がると予想して売りから入ったポジションが、どれだけ市場に残っているかを示す指標です。 空売り残高が多い場合は、投資家の間で下落予想が強いことを意味しますが、一方で株価が予想に反して上昇すると、空売りした投資家が損失を抑えるために一斉に買い戻しを行い、急騰を引き起こす「踏み上げ」が起こりやすくなります。初心者にとっては、相場の転換点や急な値動きを予測する参考情報として有効です。

IR

IRとは、「Investor Relations(インベスター・リレーションズ)」の略で、企業が投資家や株主に向けて自社の情報を発信し、理解を深めてもらうための活動全般を指します。企業は自社の経営方針や財務状況、将来の成長戦略などを積極的に開示し、投資家との信頼関係を築こうとします。IR活動がしっかりしている企業は、投資家からの評価も高まりやすく、資金調達や株価の安定にも良い影響を与えるとされています。投資初心者にとっても、IR活動を通じて企業の透明性や誠実さを見極めることができます。

大量保有報告

大量保有報告とは、上場企業の株式を一定割合以上保有した投資家が、保有状況を金融当局に報告しなければならない制度のことを指します。具体的には、株式の5%以上を取得した場合に、取得から5営業日以内に「大量保有報告書」を提出する義務があります。この報告により、誰が企業に対して大きな影響力を持ち始めたかを投資家全体が把握できるようになります。資産運用の場面では、大量保有報告によって有力な投資家やファンドの動向を知ることができるため、株式の売買判断に役立つ重要な情報源となります。

無料で相談してみる

専門家に相談してみませんか?

無料で相談してみる

投資の知恵袋では、あなたの投資や資産に関する疑問や悩みを専門のアドバイザーに気軽に相談することが可能です。
ぜひご利用ください。

専門家に質問してみる

関連記事

仕手株とは?危険な銘柄の見分け方5選と買ってしまったときの損失を抑える対処法

仕手株とは?危険な銘柄の見分け方5選と、買ってしまったときの損失を抑える対処法を解説

2025.11.19

難易度:

コモディティ投資とは?オルタナティブ投資としての魅力とリスクを徹底解説

コモディティ投資とは?オルタナティブ投資としての魅力とリスクを徹底解説

2025.09.13

難易度:

オルタナティブ投資
オルタナティブ投資とは?定義や仕組み、メリット・デメリットまで徹底解説

オルタナティブ投資とは?定義や仕組み、メリット・デメリットまで徹底解説

2025.10.03

難易度:

基礎知識ポートフォリオ運用オルタナティブ投資コモディティREIT不動産投資

資産運用に役立つ情報をいち早くGET!

無料LINE登録

資産運用について気軽にご相談したい方

プロへ相談する

当メディアで提供するコンテンツは、情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。 銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。 本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。 また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。

投資のコンシェルジュ

運営会社: 株式会社MONO Investment

Email:

運営会社利用規約各種お問い合わせプライバシーポリシーコンテンツの二次利用について

「投資のコンシェルジュ」はMONO Investmentの登録商標です(登録商標第6527070号)。

Copyright © 2022 株式会社MONO Investment All rights reserved.

「投資のコンシェルジュ」はMONO Investmentの登録商標です(登録商標第6527070号)。

Copyright © 2022 株式会社MONO Investment All rights reserved.