取締役と執行役員の最大の違いは何ですか?
取締役と執行役員の最大の違いは何ですか?
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2025/03/24 16:52
男性
40代
取締役と執行役員はどちらも企業の経営に関わる役職だと思うのですが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?特に法的な位置づけや責任の違いについて知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
取締役は会社法上の「機関」の一員で、株主総会で選任・登記されることで社外にも公示されます。取締役会(設置会社)の構成員として経営方針を決定し、代表取締役を含め会社を対外的に法的に拘束する権限を持ちます。善管注意義務と忠実義務を負い、これに違反すれば株主代表訴訟・損害賠償責任や刑事罰を問われる重い法的責任を負います。
執行役員は法令に規定のない社内役職で、取締役会または代表取締役が社内規程に基づき任命します。主たる役割は取締役会が策定した戦略や方針を日常業務レベルで実行することであり、議決権や会社代表権は原則として持ちません。登記義務もなく、法的責任は一般の従業員・役職者と同等で、故意・重過失がない限り取締役ほどの損害賠償リスクは生じません。
要するに、取締役は「法定機関として経営を決定・監督し重い法的責任を負う立場」、執行役員は「社内制度で業務執行に専念する幹部」であり、意思決定権限と法的責任の重さが決定的に異なります。
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執行役員
執行役員とは、企業において業務執行を担う役員の一種であり、取締役会の決定に基づき経営の実務を遂行する立場にある。日本の会社法では法的な定義はなく、企業の経営判断によって設けられる役職である。一般的に取締役よりも実務に近い立場で業務を遂行し、経営トップの意思決定を現場レベルで実行する役割を持つ。大企業では、執行役員制度を導入することで、経営の意思決定と業務執行を分離し、効率的な企業運営を図ることが多い。
株主総会
株主総会は株式会社における最高意思決定機関である。 会社が定めた要件を満たす株主によって議決権が行使され、定款の変更や役員の選解任、配当金額の決定、計算書類の承認など、会社の基本方針や重要な事項を決定する。 株主総会には、決算期毎に開かれる定時株主総会と必要な際に開かれる臨時株主総会がある。一般的には、定時株主総会では、役員の選任や計算書類の承認などが行われることが多く、臨時株主総会では、株式・新株予約権の発行や組織再編に関する意思決定など、緊急性の高い案件が議題となることが多い。
登記(登記手続き)
登記とは、会社の設立や変更、財産の所有権などの法的事項を公的な記録として登録する手続きのことを指します。会社の登記は法務局で行われ、商号、本店所在地、役員構成などが記録されます。これらの登記情報は誰でも確認でき、取引の透明性を確保するために重要な役割を果たします。 投資家にとっても、登記情報は企業の実在性や信用を確認するための客観的な根拠のひとつであり、投資判断の信頼性を高める助けになります。また、不動産投資においても、登記を通じて所有権や担保権の状態を確認できます。
取締役会
取締役会とは、企業の経営方針を決定し、業務執行を監督するための機関であり、取締役で構成されます。株式投資においては、企業の経営体制や意思決定プロセスを理解することが、将来の業績や株主リターンを見極めるうえで重要です。取締役会では、重要な経営戦略の決定、役員の選任・解任、業務執行の監視などが行われ、企業のガバナンスを強化し、株主の利益を守る役割を果たします。日本の会社法では、一定規模以上の株式会社には取締役会の設置が義務付けられています。投資家にとっては、取締役会の構成やその透明性が、企業価値の評価に影響を与える要素となります。
善管注意義務
善管注意義務とは、会社の役員が「善良な管理者」として、専門知識と経験を生かし、適切に経営判断を行う義務のことを指す。経営判断の結果、会社に損害が生じた場合でも、合理的な判断プロセスを経ていれば責任を問われないこともある。企業経営の透明性と適正性を確保するための重要な義務である。
忠実義務
忠実義務とは、会社の役員が自己の利益ではなく、会社の利益を最優先に考えて業務を遂行する義務のことを指す。役員は株主や従業員、顧客などの利害関係者に対し、公正かつ誠実に行動することが求められる。会社法に基づき、忠実義務に違反した場合は法的責任を問われることがある。


