社債は本当に安全な金融資産ですか?
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2025/03/07 10:13
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現在債券投資を検討しています。社債は比較的安全性が高いとされていますが、実際のリスクはどの程度なのでしょうか?投資した資金が戻らない可能性や、過去に社債がデフォルトした事例について教えてください。
投資のコンシェルジュ編集部
社債は、企業が資金調達のために発行する債券であり、一般的に株式よりもリスクが低いとされています。特に、シニア債(優先債や普通社債とも呼ばれます)は、発行体が債務不履行(デフォルト)となった場合でも、他の債券や株式よりも優先的に返済されるため、元本が返済される可能性が高いとされています 。しかし、絶対にリスクがないわけではなく、発行企業の信用状況や市場環境によっては、投資した資金が戻らない可能性もあります。過去には、日本企業が発行した社債がデフォルトに陥った事例も存在します 。したがって、社債投資を行う際には、発行企業の信用力や財務状況を十分に調査し、リスクを理解した上で投資することが重要です。
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劣後債
劣後債とは、企業や金融機関が資金調達のために発行する債券の一種で、通常の社債(シニア債)よりも弁済順位が低い(劣後する)債券のことです。発行体が破綻した場合、一般の債券や他の債権者への支払いが優先され、劣後債の保有者への弁済はその後に行われるため、元本や利息の支払いリスクが相対的に高くなります。 このリスクの高さを補うため、劣後債は通常の社債よりも利回りが高めに設定されており、リスクプレミアムが反映されたハイリスク・ハイリターンの投資対象として位置づけられます。劣後債には、シニア劣後債とジュニア劣後債があり、ジュニア劣後債の方がさらに弁済順位が低いため、リスクが高くなる傾向にあります。 特に、金融機関が発行する劣後債の一部(例:AT1債やTier 2債)は、国際的な銀行規制であるバーゼル規制に基づき、一定の条件を満たせば自己資本として算入できるため、自己資本比率を向上させる手段として利用されています。ただし、AT1債(追加的Tier 1債)は発行体の財務状況によって利息の支払いが停止される可能性もあるため、リスクが高くなります。 投資家にとっては、高い利回りの魅力がある一方で、発行体の信用リスクや市場環境を十分に考慮した慎重な判断が求められる金融商品です。また、流動性が低く、満期前に売却が難しい場合がある点にも注意が必要です。
信用リスク
有価証券の発行体(国や企業など)が財政難、経営不振などの理由により、債務不履行(利息や元本などをあらかじめ決められた条件で支払うことができなくなること)が起こる可能性。 そういう事態が起こった場合やそれが予想される場合には、発行体の有価証券の価格は下落する。
格付け(信用格付け)
格付け(信用格付け)とは、取引をする際に参考にされる基準の一つで、取引の相手側の信用度を確認するために支払い能力や財務状況、安全性などを総合的にランク付けしたものである。アルファベットや数字で表されるのが一般的である。 (例)格付投資情報センター(https://www.r-i.co.jp/index.html) による発行体格付の定義 AAA:信用力は最も高く、多くの優れた要素がある。 AA:信用力は極めて高く、優れた要素がある。 A:信用力は高く、部分的に優れた要素がある。 BBB:信用力は十分であるが、将来環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。 BB:信用力は当面問題ないが、将来環境が変化する場合、十分注意すべき要素がある。 B:信用力に問題があり、絶えず注意すべき要素がある。 CCC:発行体の金融債務が不履行に陥る懸念が強い。 CC:発行体の金融債務が不履行に陥っているか、その懸念が極めて強い。 C:発行体のすべての金融債務が不履行に陥っているとR&Iが判断する格付。