年金と失業保険を同時にもらう方法はありますか?
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2025/08/29 08:41
男性
50代
私は現在、定年退職後に老齢年金を受け取りながら、再就職先で雇用保険に加入しています。この場合、失業した際に年金と失業保険を同時に受け取ることができるのでしょうか?また、必要な手続きがあれば教えて下さい。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
年金と失業保険は、いずれも公的な給付制度ですが、同時に受給できるかどうかは年金の種類や受給状況によって異なります。
まず、老齢基礎年金や老齢厚生年金などの「老齢年金」を受け取っている場合には、原則として失業保険(雇用保険の基本手当)と同時に受給することはできません。これは、法律上の制度調整によって、重複給付を防ぐ仕組みが設けられているためです。そのため、老齢年金の受給資格がある人が失業した場合は、基本的に年金の支給が一時停止され、失業保険を優先的に受け取ることになります。
ただし例外もあります。雇用保険から支給される「再就職手当」や「教育訓練給付金」などの一部の給付は、老齢年金と併給できる場合があります。また、障害年金や遺族年金については性質が異なるため、失業保険と同時に受け取ることが可能です。
どちらを優先して受け取るべきかは、給付金額や受給期間を比較することが重要です。失業保険は最長で1年程度しか受給できませんが、老齢年金は生涯にわたって支給されます。そのため、多くの場合は失業保険を先に受け取り、その終了後に老齢年金を受け取る方が、長期的に見て有利になるケースが多いです。
また、手続き面ではハローワークで失業保険の申請を行う際に、年金受給状況を必ず申告する必要があります。この情報をもとに、受給の可否や支給停止の調整が行われます。もし誤って二重に受け取ってしまうと、後から返還を求められることもあるため注意が必要です。
結論として、老齢年金と失業保険は原則同時には受給できず、どちらか一方が優先されます。ただし年金の種類や給付の内容によっては例外的に併給できる場合もあるため、必ず事前にハローワークや年金事務所に相談し、自分のケースに合わせて最適な受給方法を確認することが大切です。
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老齢年金
老齢年金とは、一定の年齢に達した人が、現役時代に納めた年金保険料に基づいて受け取ることができる公的年金のことをいいます。基本的には、日本の年金制度における「老後の生活を支えるための給付」であり、国民年金から支給される老齢基礎年金と、厚生年金から支給される老齢厚生年金の2つがあります。 国民年金に加入していたすべての人が対象となるのが老齢基礎年金で、会社員や公務員など厚生年金に加入していた人は、基礎年金に加えて老齢厚生年金も受け取ることができます。原則として65歳から支給されますが、繰上げや繰下げ制度を利用することで、受け取り開始年齢を60歳から75歳まで調整することも可能です。老齢年金は、長年の働きと保険料の積み重ねに対して支払われる、生活設計の中心となる制度です。
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老齢基礎年金とは、日本の公的年金制度の一つで、老後の最低限の生活を支えることを目的とした年金です。一定の加入期間を満たした人が、原則として65歳から受給できます。 受給資格を得るためには、国民年金の保険料納付済期間、免除期間、合算対象期間(カラ期間)を合計して10年以上の加入期間が必要です。年金額は、20歳から60歳までの40年間(480月)にわたる国民年金の加入期間に応じて決まり、満額受給には480月分の保険料納付が必要です。納付期間が不足すると、その分減額されます。 また、年金額は毎年の物価や賃金水準に応じて見直しされます。繰上げ受給(60~64歳)を選択すると減額され、繰下げ受給(66~75歳)を選択すると増額される仕組みになっています。 老齢基礎年金は、自営業者、フリーランス、会社員、公務員を問わず、日本国内に住むすべての人が加入する仕組みとなっており、老後の基本的な生活を支える重要な制度の一つです。
老齢厚生年金
老齢厚生年金とは、会社員や公務員などが厚生年金保険に加入していた期間に応じて、原則65歳から受け取ることができる公的年金です。この年金は、基礎年金である「老齢基礎年金」に上乗せされる形で支給され、収入に比例して金額が決まる仕組みになっています。つまり、働いていたときの給与が高く、加入期間が長いほど受け取れる年金額も多くなります。また、一定の要件を満たせば、配偶者などに加算される「加給年金」も含まれることがあります。老後の生活をより安定させるための重要な柱となる年金です。
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失業保険とは、正式には「雇用保険の基本手当」と呼ばれ、働いていた人が離職し、一定の条件を満たして失業状態になったときに生活を支えるために支給される給付金のことです。 この制度は、雇用保険に加入していた人が対象となり、仕事を失った後も再就職までの間、一定期間収入を確保できるように設けられています。受給するためには、ハローワークで求職の申し込みを行い、失業認定を受ける必要があります。また、自己都合退職か会社都合退職かによって、給付開始までの待機期間や受給日数が変わるのも特徴です。失業保険は一時的な収入支援だけでなく、再就職に向けた活動を促す役割も担っています。
再就職手当
再就職手当とは、雇用保険の基本手当を受けている人が、所定の条件を満たして早期に再就職した場合に支給されるお金のことです。これは、失業給付の残りを一部前倒しで支給する仕組みで、早く就職を決めた人へのインセンティブとなっています。 支給されるためには、ハローワークでの職業相談を経て求職活動を行っていたこと、失業認定を受けていたこと、そして一定期間以上継続して働く見込みがあることなどが必要です。また、再就職先が元の勤務先や関連会社でないことなど、いくつかの条件を満たす必要があります。再就職手当を受けることで、経済的にゆとりを持って新しい仕事に取り組むことが可能になります。
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教育訓練給付金とは、厚生労働省が所管する雇用保険制度のひとつで、働く人がスキルアップや資格取得のために講座を受講した際に、その費用の一部を国が支給する制度です。 主に雇用保険に一定期間加入していた人が対象で、現職中の人だけでなく、退職後の求職者も条件を満たせば利用できます。対象となる講座は、あらかじめ厚生労働大臣の指定を受けたもので、語学、IT、医療・介護、簿記、建設業関連など幅広く用意されています。 給付額は支払った受講料の20%から最大70%までと制度の種類によって異なり、条件を満たせば何度も活用することも可能です。キャリアアップを目指す人や再就職を目指す人にとって、経済的な負担を軽減しながら学び直しを支援してくれる制度です。