株式分割後に株を買う際の注意点があれば教えて下さい
株式分割後に株を買う際の注意点があれば教えて下さい
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2025/07/15 08:38
男性
40代
最近気になっている企業が株式分割を発表したのですが、分割後の株価がどう変化するのか、買うタイミングに影響があるのかよく分かりません。分割されると株数が増えるだけで得をするわけではないと聞き、不安になっています。株式分割後に購入するときに注意すべきことや、価格の見方、リスクなど、ポイントを教えていただきたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
株式分割後に株を買う際に最も重要なのは、「株価が下がって見えても割安になったわけではない」という点です。株式分割は株数を増やすだけで企業価値そのものは変わらず、見かけの株価が下がるだけなので、安く買えると誤解して判断すると失敗につながります。
次に、分割が行われた理由を必ず確認することが大切です。投資しやすくするために最低投資金額を下げる前向きな目的もありますが、短期的に株価をつり上げる狙いで頻繁に分割する企業も存在します。業績や成長戦略とともに、企業が分割に踏み切った背景をIR資料などで把握することで、分割の質を見極められます。
また、分割後は売買が活発になって株価が不安定になる傾向があります。分割前後で株価チャートや1株指標が適切に調整されているかを意識し、短期的な値動きに振り回されず、企業の本質的な成長性や利益水準を基準に判断することが重要です。
最後に、分割を投資判断の理由にしない姿勢が欠かせません。買いやすさに引きずられるのではなく、企業のビジネスモデルや長期的な収益力に納得できるかを判断軸とすることで、分割後の投資でも冷静な選択ができるようになります。
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発行済株式
発行済株式とは、企業がすでに発行し、株主が保有している株式の総数のことを指します。これは、会社が設立時や増資などの際に発行し、市場で取引されている株式を含んでいます。つまり、現在流通している株式の数ということになります。この発行済株式数は、株価と掛け合わせることで企業の時価総額を計算する際にも使われる重要な指標です。なお、発行済株式には、企業が自社で保有している自己株式も含まれますが、配当や議決権の対象にはなりません。投資初心者にとっては、企業の規模や株式の流動性を判断するうえで、この数値を意識することが大切です。
流動性
流動性とは、資産を「現金に変えやすいかどうか」を表す指標です。流動性が高い資産は、短時間で簡単に売買でき、現金化しやすいという特徴があります。例えば、上場株式や国債は市場で取引量が多く、いつでも売買できるため、流動性が高い資産とされています。 一方、不動産や未上場株式のように、売買相手を見つけるのが難しかったり、取引に時間がかかったりする資産は、流動性が低いといえます。 投資をする際には、自分が必要なときに資金を取り出せるかを考えることが重要です。特に初心者は、流動性が高い資産を選ぶことで、急な資金需要にも対応しやすく、リスクを抑えることができます。
投資単位
投資単位とは、株式を売買するときの最小の購入・売却単位のことをいいます。日本の株式市場では、通常「100株」が1単位として定められており、これを「単元株」と呼びます。たとえば、ある企業の株価が1株あたり1,000円の場合、実際に株を買うには100株分、つまり10万円が必要になります。企業によってはこの単位が異なることがあるものの、上場企業の多くは100株単位に統一されています。この制度により、売買のルールがわかりやすくなり、取引の円滑化が図られています。初心者にとっては、「1株=購入できる」と誤解しやすいため、投資を始める前に確認しておくことが大切です。
企業価値
企業が将来生み出すキャッシュフローや利益、ブランド力、技術力、顧客基盤などを総合的に評価して算定される価値を指します。 M&Aや投資の意思決定では、ディスカウント・キャッシュ・フロー(DCF)などの手法を用いて将来の収益予測を現在価値に割り引いて見積もることが多いです。 企業価値は株主のみならず従業員や取引先、社会などのステークホルダーにも関わるため、近年はESG(環境・社会・ガバナンス)視点も加味される傾向があります。企業価値の向上を図る施策は、市場での信用力や株価形成にも大きく影響します。
株主優待
株主優待とは、企業が一定数以上の株式を保有する株主に対して、商品やサービス、割引券などを提供する制度のことです。企業は株主の長期保有を促す目的で導入し、内容は各企業によって異なります。投資家にとっては、配当金とは別の利益を得る手段となりますが、業績によって優待内容が変更されたり、廃止されたりするリスクもあります。




