REIT(リート)をおすすめしない理由は?
解決済み
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2025/03/06 17:17
女性
30代
友人から「REIT(リート)はやめたほうがいい」と言われましたが、本当に投資を避けるべきなのでしょうか?リートのリスクや適性について教えてください。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
REIT(リート)は少額から投資できて、不動産投資を手軽に始められるのが魅力ですが、「やめとけ」と言われるのには理由があります。たとえば、以下の点が挙げられます。
(1) 市場全体の影響を受けやすく、価格が短期間で大きく上下することがある
(2) 分配金が安定していると思いきや、景気や金利次第で減額されることも珍しくない
(3) 運営する投資法人が倒産すれば、投資資金が大幅に減るリスクがある
(4) 株式の配当とは違い、税制メリットが少なく、税引き後のリターンが想定より低くなる可能性がある
(5) 直接不動産を所有するのとは違い、運用の自由度がなく、長期的な価値向上に自分で関与できない
決して「絶対にダメな投資」ではありませんが、リスクを知らずに飛びつくと後悔する可能性が高いので、慎重に判断することをおすすめします。
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REIT(Real Estate Investment Trust/不動産投資信託)
REIT(Real Estate Investment Trust/不動産投資信託)とは、多くの投資家から集めた資金を使って、オフィスビルや商業施設、マンション、物流施設などの不動産に投資し、そこで得られた賃貸収入や売却益を分配する金融商品です。 REITは証券取引所に上場されており、株式と同じように市場で売買できます。そのため、通常の不動産投資と比べて流動性が高く、少額から手軽に不動産投資を始められるのが大きな特徴です。 投資家は、REITを通じて間接的にさまざまな不動産の「オーナー」となり、不動産運用のプロによる安定した収益(インカムゲイン)を得ることができます。しかも、実物の不動産を所有するわけではないので、物件の管理や修繕といった手間がかからない点も魅力です。また、複数の物件に分散投資しているため、リスクを抑えながら収益を狙える点も人気の理由です。 一方で、REITの価格は、不動産市況や金利の動向、経済環境の変化などの影響を受けます。特に金利が上昇すると、REITの価格が下がる傾向があるため、市場環境を定期的にチェックしながら投資判断を行うことが重要です。 REITは、安定した収益を重視する人や、実物資産への投資に関心があるものの手間やコストを抑えたい人にとって、有力な選択肢となる資産運用手段の一つです。
分配金
投資信託の収益から投資家に還元するお金のこと。 決算時に支払われるのが一般的。 ただし、運用成果や今後の運用戦略を考慮したうえで運用会社が決めるため、決算期ごとに毎回支払われるとは限らず、金額も未定。 分配金の支払い原資は投資信託の資産であり、分配金を支払うと資産は減る。 このため、分配金を支払うことで、その分だけ基準価額が下がる。
リターン
リターンとは、投資によって得られる利益や収益のことを指します。たとえば、株式を購入して値上がりした場合の売却益(キャピタルゲイン)や、債券の利息、投資信託の分配金(インカムゲイン)などがリターンにあたります。 これらを合計したものは「トータルリターン」と呼ばれ、投資の成果を総合的に示す指標です。リターンは、元本に対してどれだけ増えたかを「%(パーセント)」で表し、特に長期投資では「年率リターン」で比較されることが一般的です。 リターンが高いほど投資先として魅力的に感じられますが、そのぶんリスク(価格変動の可能性)も高くなる傾向があるため、自分の目的やリスク許容度に応じて、適切なリターンを見込むことが大切です。