記録関連機関(レコードキーパー)の役割は何ですか?
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2025/06/17 10:49
男性
50代
iDeCoや企業型DCの案内で「記録関連機関(レコードキーパー)」という言葉をよく見かけます。掛金や残高を管理する役割と聞きますが、銀行や証券会社とは何が違い、私たち加入者にどのような影響があるのでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
記録関連機関(レコードキーパー)は、確定拠出年金法で定められたデータ管理の専門会社です。銀行や証券会社が実際に資産を保管・運用するのに対し、記録関連機関は加入者ごとの掛金額、配分比率、残高、運用損益などの取引情報を24時間体制で記録・更新し、エラーがあれば即時補正します。
加入者がウェブやコールセンターからスイッチングや掛金配分変更を指示すると、その内容を資産管理機関へ即時連携し、約定後の残高を再び反映します。給付請求時には加入期間と年齢を自動照合し、税務計算を行ったうえで支給データを作成。年1回以上届く残高通知書やウェブの運用状況画面もこのデータベースから生成されます。正確な記録が担保されることで、加入者は取引ミスや給付遅延を心配せずに制度を利用できます。
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記録関連機関(レコードキーパー)
記録関連機関(レコードキーパー)とは、iDeCo(個人型確定拠出年金)などの確定拠出年金制度において、加入者の個人情報や運用指図の記録、掛金の管理、資産残高の報告などを専門的に行う機関のことです。個人の年金資産の運用状況を正確に把握し、情報を整理・保管する役割を担っており、加入者がインターネットなどで自分の資産状況を確認したり、運用商品を変更したりする際に、その基盤となるシステムを提供しています。資産運用の観点では、記録関連機関が信頼性の高い情報管理を行うことで、加入者が安心して長期にわたる運用を続けられるよう支える、重要なインフラ的存在です。
確定拠出年金
確定拠出年金は、毎月いくら掛金を拠出するかをあらかじめ決め、その掛金を自分で運用して増やし、将来の受取額が運用成績によって変わる年金制度です。会社が導入する企業型と、自分で加入する個人型(iDeCo)の二つがあり、掛金は所得控除の対象になるため節税効果があります。 運用対象は投資信託や定期預金などから選べ、運用益も非課税で再投資される仕組みです。60歳以降に年金や一時金として受け取れますが、途中で自由に引き出せない点に注意が必要です。老後資金を自ら準備し、運用の成果を自分の年金額として受け取る「自助努力型」の代表的な制度となっています。
掛金
掛金とは、保険や年金、共済制度などにおいて、契約者が定期的に支払う金額のことを指します。例えば、国民年金や厚生年金の掛金(保険料)は、将来の年金給付のために積み立てられます。また、企業型確定拠出年金(DC)や個人型確定拠出年金(iDeCo)では、加入者が掛金を拠出し、その運用結果に応じた給付を受け取ります。掛金の金額や支払方法は制度ごとに異なり、法律や契約内容によって定められています。
資産管理機関
資産管理機関とは、年金基金や投資信託などの機関投資家が保有する資産について、その保管や記録、受渡し、配当金の管理などを行う専門の金融機関のことです。一般的には信託銀行がこの役割を担い、実際の資産運用は別の運用会社が行い、資産管理機関はその裏方として、資産が正しく安全に扱われているかを管理します。 たとえば、株式の名義の管理や取引後の決済、保有資産の時価評価など、制度上求められる高度な事務や管理業務を担っており、機関投資家の運用を下支えする重要な存在です。資産運用の視点では、自分が投資しているファンドや年金制度が、どのような資産管理機関と連携しているかを知ることが、信頼性や安全性を判断するうえで役立ちます。