三大疾病保険加入で起こりやすい失敗例を知りたいです。
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2025/07/28 13:16
女性
40代
三大疾病保険は安心材料になる一方、給付条件を勘違いして受け取れなかったり、保険料が家計を圧迫したりと後悔の声も聞きます。特約が既存保険と重複するケースも不安です。具体的にどのような失敗が多く、どう対策すれば防げるのでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
最も多い失敗は支払条件の誤認です。がんは診断確定で給付される商品が大半ですが、心疾患や脳血管疾患は「60日以上の所定状態」など厳しい要件が付き、免責期間が存在する場合もあります。契約時に約款で各疾病の条件と免責期間を必ず確認してください。
次に保険料負担です。終身払いで保障を厚くすると、退職後も高額保険料が続き家計を圧迫します。保険料は手取り収入の10%以内を目安に、有期払いと終身払いを比較し、将来の収入減を見込んだ設計にします。
三つ目は特約の重複です。医療保険や就業不能保険に三大疾病特約が付いている場合、同じ保障を追加契約すると費用が無駄になります。加入前に保険証券を一覧化し、保障内容を棚卸ししてから必要な特約だけを残しましょう。
これら三点を専門家とともにチェックすれば、保険料と保障のバランスを保ちつつ後悔のない契約が可能です。
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関連する専門用語
保険金支払条件
保険金支払条件とは、保険会社が契約者に対して保険金を支払うために満たさなければならない条件のことです。これは保険商品ごとに明確に定められており、たとえば死亡、入院、手術、がんの診断など、どのような状態になったときに、どの種類の保険金が支払われるかが記載されています。 保険金を確実に受け取るためには、この条件を正確に理解し、必要な書類を提出することが求められます。また、契約時に告知義務を果たしていない場合や、免責事由に該当する場合には、支払いの対象外となることもあります。資産運用においては、万一の際の保障が確実に機能するよう、支払条件を十分に確認しておくことが大切です。
免責期間
免責期間とは、保険契約が開始してから一定の期間、保険金の支払い対象とならない期間のことを指します。 たとえば生命保険や医療保険では、契約を結んですぐに保障が始まるわけではなく、契約後しばらくの間に起きた死亡や入院に対しては、保険金が支払われなかったり、一部のみの支払いに制限されているケースがあります。 この免責期間は、不正な保険金請求を防ぐことや、加入時の健康状態が不確かな場合のリスクを保険会社が抑えるために設けられています。特に、健康状態の告知が不要な「無告知型保険」や、加入しやすいタイプの保険商品では、免責期間の内容が重要な意味を持つため、加入前にしっかり確認しておくことが大切です。
保険料
保険料とは、保険契約者が保険会社に対して支払う対価のことで、保障を受けるために定期的または一括で支払う金額を指します。生命保険や医療保険、損害保険など、さまざまな保険商品に共通する基本的な要素です。保険料は、契約時の年齢・性別・保険金額・保障内容・加入期間・健康状態などに基づいて算出され、一般にリスクが高いほど保険料も高くなります。 また、主契約に加えて特約(オプション)を付加することで、保険料が増えることもあります。保険料は、契約を維持し続けるために必要な支出であり、未納が続くと保障が失効する場合もあるため、支払計画を立てることが大切です。資産運用の観点からも、保険料の支払いが家計に与える影響や、保障と費用のバランスを見極めることは、ライフプラン設計において重要な判断材料となります。
特約
特約とは、保険契約や金融契約、不動産契約などにおいて、基本契約に追加される特別な条件や取り決めのことを指します。これは標準的な契約内容とは別に、契約者の希望や状況に応じて付加されるもので、主契約の補足・強化・変更などを目的とします。 たとえば、生命保険では「災害特約」や「払込免除特約」などがあり、基本の保障に加えて追加の保障や条件変更を可能にします。特約は自由度が高い反面、内容や適用条件が複雑になることもあるため、契約時にはその内容を正確に理解しておくことが重要です。資産運用や保険設計においては、特約の有無によって将来のリスク対応力やコスト負担が大きく変わる可能性があるため、戦略的に選ぶべき要素のひとつです。
払込免除
払込免除とは、生命保険や医療保険などの契約において、契約者や被保険者が高度障害状態になったり、所定の重い病気にかかったりした場合に、それ以降の保険料の支払いが免除される制度のことを指します。免除されたあとも、保険契約は有効に継続され、保障内容はそのまま維持されるのが特徴です。 たとえば、がんなどの重病を患い、働くことが困難になった場合でも、保障を失うことなく保険を続けられる仕組みとして、多くの保険商品に組み込まれています。払込免除はあくまで保険料の支払い義務を免除する制度であり、解約や満期金の支払いとは異なります。契約時にこの特約が付いているかどうか、また発動条件がどうなっているかを確認しておくことが大切です。経済的な負担が大きくなる場面で、保険契約の継続を支える安心の仕組みです。
重複保障
重複保障とは、複数の保険に加入することで、同じような内容の保障が重なる状態を指します。たとえば、すでに医療保険に加入しているにもかかわらず、別の医療保険にも加入しており、入院や手術時に複数の保険金が支払われるようなケースが典型です。 医療保険やがん保険などの「定額給付型」の保険では、加入しているすべての契約に基づいて保険金を重ねて受け取ることが可能です。一方、火災保険や旅行保険などの「実損補償型」の保険では、実際の損害額を上限に給付が調整されるため、保険金の重複受け取りはできません。 一見すると重複保障は手厚いように見えますが、必要以上に保険料を支払っている可能性もあり、家計の無駄につながることがあります。資産運用の観点では、保障の種類と受け取り方を正しく理解した上で見直しを行い、必要な保障に絞ることで、浮いた保険料を将来の資産形成に回すことが重要です。