コピートレードとはなんですか?ミラートレードとは違いますか?また違法性はないのでしょうか
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2025/08/24 09:03
男性
30代
最近SNSや投資系サイトで「コピートレード」や「ミラートレード」という言葉を見かけましたが、違いがよく分かりません。自分の代わりに上級者と同じ取引ができる仕組みのようですが、仕組みやリスク、また法律的に問題はないのかが気になっています。投資初心者でも安全に利用できるものなのか、注意点も含めて教えていただけますか。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
コピートレードとは、他の投資家の取引をそのまま自分の口座でも自動的に実行できる仕組みです。経験豊富なトレーダーが売買した内容が反映されるため、初心者でも上級者の戦略を真似しながら投資を行うことができます。学習や効率化の手段として利用されることが多いのが特徴です。
一方、ミラートレードはやや異なります。こちらは個別のトレーダーではなく、あらかじめ用意された「売買戦略プログラム(ストラテジー)」を選び、そのルールに従って自動的に取引が実行される仕組みです。つまり、コピートレードは「人を真似る」、ミラートレードは「プログラムを真似る」と理解すると分かりやすいでしょう。
違法性については、両者そのものが直ちに違法とされているわけではありません。ただし、提供している業者が金融庁の登録をしていない場合や、実質的に「投資一任契約」にあたるサービスを無登録で受けている場合には、金融商品取引法違反となるリスクがあります。そのため、必ず金融庁に登録された事業者や信頼できるプラットフォームを利用することが重要です。
注意すべき点は、コピーする相手が必ずしも利益を上げ続けられるわけではないことです。市場環境や判断ミスによって損失が出る可能性は十分にあります。また、相手の資金規模やリスク許容度が自分と異なると、思わぬリスクを負ってしまうこともあります。
このため、コピートレードやミラートレードは「自動的に任せれば安心」というものではありません。投資学習や補助的なツールとして活用する姿勢が望ましく、利用の際には業者の信頼性や契約内容を十分に確認し、まずは少額から始めることをおすすめします。
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コピートレード
コピートレードとは、他の投資家、特に実績のあるプロや上級者の売買行動を自動的に真似して、自分の口座でも同じ取引を行う仕組みのことです。 主にオンラインの投資プラットフォームやアプリを通じて行われ、投資の経験が少ない人でも、熟練者の判断に基づいた取引を実現できるというメリットがあります。ただし、必ずしも利益が保証されているわけではなく、コピーする相手の成績が悪化すれば損失を被る可能性もあるため、どの投資家をコピーするかの選定が非常に重要です。 投資初心者にとっては学習の手助けになる反面、自分の判断力が育ちにくいという面もあるので、リスクと向き合いながら利用することが大切です。
ミラートレード
ミラートレードとは、特定の投資家やトレーディング戦略の取引を、自分の口座でそのまま「鏡のように」反映させて自動的に同じ取引を行う仕組みのことです。もともとはプロが作成した売買アルゴリズムを一般投資家が利用できるようにしたシステムが発展したものです。 投資の専門知識がなくても経験豊富なトレーダーや戦略を選ぶことで取引を始められる点が魅力ですが、その戦略が常に成功するわけではないため、損失が出る可能性もあります。 ミラートレードはコピートレードと非常に似ていますが、どちらかといえば戦略(アルゴリズム)を選ぶ形が主流であるため、人物よりも仕組みに重点を置く傾向があります。使いやすさとリスクのバランスを理解して活用することが大切です。
売買戦略プログラム
売買戦略プログラムとは、金融商品をいつ買って、いつ売るかという判断を、あらかじめ決められたルールに基づいて自動で行うためのコンピュータプログラムのことです。このプログラムは、過去の価格データやテクニカル指標、経済指標などを分析し、その結果に応じて売買のタイミングを判断します。 主に自動売買(システムトレード)に使われ、感情に左右されない合理的な取引を実現できる点が特徴です。初心者にとっては操作や仕組みが難しく感じられることもありますが、 正しく設定された売買戦略プログラムを使うことで、安定した運用を目指すことも可能です。ただし、どんなプログラムでも損失のリスクがゼロになるわけではないため、運用中の監視や定期的な見直しも欠かせません。
投資一任契約
投資運用業者が投資家から投資判断の全部または一部を一任され、その投資判断に基づき投資を行うための権限を委託されることを内容とする契約のこと。投資一任契約を締結したラップ口座サービスでは、この契約に基づいた資産配分構築や、株式、投資信託などの売買判断の一任、売買の注文執行、定期的な報告などが提供される。
金融商品取引法
金融商品取引法(FIEA:Financial Instruments and Exchange Act)は、日本の証券市場や金融商品の取引を規制し、投資家を保護するための法律です。2007年に「証券取引法」から改正・統合され、金融市場全体の健全性を確保する役割を担っています。 この法律は、株式、債券、投資信託、デリバティブ(先物・オプション取引)、暗号資産関連商品など、幅広い金融商品を対象としています。投資家保護の観点から、虚偽表示や詐欺的な勧誘を禁止し、投資家の知識や経験に応じた適切な商品を提供することが義務付けられています。また、市場の透明性を確保するため、金融機関や証券会社に対して取引情報の適切な開示を求め、公正な市場運営を実現しています。さらに、未公開の重要情報を利用したインサイダー取引や市場操作を禁止し、市場の公平性を維持することも重要な目的の一つです。 この法律によって、投資家が安心して金融市場に参加できる環境が整備されています。しかし、投資を行う際には規制の内容を理解し、適切な取引を行うことが求められます。
金融庁
金融庁とは、日本の金融システムの安定や利用者の保護を目的として、銀行、証券会社、保険会社などの金融機関を監督・指導する国の機関です。金融商品やサービスが安全で公正に提供されるようにルールを整備したり、不正な取引がないかをチェックしたりする役割を担っています。 また、投資家を守るための制度設計や、金融商品取引業者の登録・監督も行っています。金融庁がしっかりと機能していることで、私たちは安心して銀行を利用したり、資産運用を始めたりすることができるのです。