景気敏感株はどんな業種・セクターの企業の株が該当しますか?
景気敏感株はどんな業種・セクターの企業の株が該当しますか?
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2025/11/04 10:03
男性
30代
株式投資を始めたばかりなのですが、ニュースなどで「景気敏感株」という言葉をよく見かけます。どんな業種や企業が景気敏感株に当たるのか、具体的に教えてください。代表的なセクターや特徴も知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
景気敏感株とは、景気の変化に応じて業績や株価が大きく動く企業の株式を指します。景気拡大期には売上・利益が伸び、反対に景気後退期には減益となりやすい特徴があります。
自動車、機械、半導体、鉄鋼、化学、海運、商社、建設、不動産、観光、空運、小売、広告などが代表的で、これらは世界的な需要や金利、為替、資源価格などの影響を強く受けます。固定費が高く、稼働率の変化が利益に直結するため、好況期には急成長しやすい一方、不況期には急減益に陥るリスクもあります。
一方で、電力・ガス、通信、食料品、医薬品、日用品といったディフェンシブ株は、景気変動にかかわらず一定の需要があるため、業績が比較的安定しています。
両者をバランスよく組み合わせることで、ポートフォリオ全体のリスク分散が可能です。初心者が景気敏感株に投資する場合は、個別銘柄よりも業種を分散したETFや投資信託を利用し、中長期的な視点で景気サイクルを捉えるのが現実的です。
景気の波を読むことは難しいですが、受注や在庫、設備投資などの指標を見ながら、落ち着いた判断を続けることが成功の鍵です。
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ETF(上場投資信託)
ETF(上場投資信託)とは、証券取引所で株式のように売買できる投資信託のことです。日経平均やS&P500といった株価指数、コモディティ(原油や金など)に連動するものが多く、1つのETFを買うだけで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。通常の投資信託に比べて手数料が低く、価格がリアルタイムで変動するため、売買のタイミングを柔軟に選べます。コストを抑えながら分散投資をしたい人や、長期運用を考えている投資家にとって便利な選択肢です。
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景気サイクル(景気循環)とは、経済が「好況(成長)→後退→不況→回復」といった段階を周期的に繰り返す現象のことです。 各局面では、企業の売上や利益、消費者の支出、雇用状況などが大きく変化します。たとえば、好況期には企業の投資や雇用が活発になり、消費も増えます。一方、不況期には企業の利益が減少し、失業率が上昇するなど経済全体が縮小傾向になります。 景気の動きは、中央銀行の金融政策(利上げ・利下げ)や、政府の財政政策(公共投資や減税など)にも大きな影響を与えます。政策は通常、景気を安定させる方向で調整されます。 また、景気サイクルは資産運用においても重要な判断材料となります。たとえば、回復期〜好況期には株式市場が上昇しやすく、後退期〜不況期には債券やディフェンシブ銘柄が注目されやすくなります。投資家は景気の局面を見極めながら、ポートフォリオを調整することが求められます。 景気サイクルの長さやタイミングは一定ではなく、外部要因(戦争、金融危機、パンデミックなど)によっても左右されますが、長期的にはこの波を繰り返す傾向があります。




