ETFや投資信託の分割と株式分割の違いは?
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2025/07/15 08:38
男性
最近ニュースで、分割したETFがあることを知りました。株式分割とETFや投資信託の分割はなにか違いがあるのでしょうか?ETFや投資信託の分割も投資機会として考えてよいのでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
ETFや投資信託の分割は、価格が高騰しすぎて取引がしづらくなることを避けるために行われる、単なる「技術的な調整」です。例えば1口が10口に分割されれば、口数は10倍になりますが、基準価額は10分の1になり、保有資産全体の価値や損益、分配金総額に変化はありません。
一方、個別株の株式分割は、企業が投資家層の拡大や市場での流動性向上を狙い、自社の成長や将来性への自信を示す「戦略的な意図」があります。そのため、投資家からポジティブに捉えられ、株価が上昇するケースもあります。
ETF・投資信託の分割では、あくまで基準価額の調整のみが目的であり、実務的に確認すべきポイントは次の3点です。
①1口あたりの価格が下がることで取引単位が細かくなり、注文が出しやすくなる
②税務上の取得価額調整が自動的に行われるため、追加手続きは不要
③分配金の1口あたりの金額も分割比率に応じて調整されるため、評価時は年間の合計金額で見ること
以上のように、ETFや投資信託の分割自体に追加の投資妙味はありません。投資判断にあたっては、運用方針や手数料、組入銘柄、流動性など、ファンド本来の特性を重視して検討しましょう。
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投資信託
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基準価額
基準価額とは、主に投資信託の商品価格を表すもので、投資信託1口あたりの価値を示しています。毎営業日に一度計算され、投資信託が保有している株式や債券などの資産の時価総額から、運用にかかる費用を差し引いた金額を、発行済みの総口数で割って算出されます。 投資信託の購入や売却の際には、この基準価額が参考になりますので、価格の動きに注目することが大切です。ただし、基準価額は市場価格とは異なり、リアルタイムで変動するわけではないため、翌営業日の価格になることが多い点にもご注意ください。
流動性
流動性とは、資産を「現金に変えやすいかどうか」を表す指標です。流動性が高い資産は、短時間で簡単に売買でき、現金化しやすいという特徴があります。例えば、上場株式や国債は市場で取引量が多く、いつでも売買できるため、流動性が高い資産とされています。 一方、不動産や未上場株式のように、売買相手を見つけるのが難しかったり、取引に時間がかかったりする資産は、流動性が低いといえます。 投資をする際には、自分が必要なときに資金を取り出せるかを考えることが重要です。特に初心者は、流動性が高い資産を選ぶことで、急な資金需要にも対応しやすく、リスクを抑えることができます。
分配金
分配金とは、投資信託やREIT(不動産投資信託)などが運用によって得た収益の一部を、投資家に還元するお金のことです。これは株式でいう「配当金」に似ていますが、分配金には運用益だけでなく、元本の一部が含まれることもあります。そのため、分配金を受け取るたびに自分の投資元本が少しずつ減っている可能性もあるという点に注意が必要です。分配金の有無や頻度は投資信託の商品ごとに異なり、毎月、半年ごと、年に一度などさまざまです。投資初心者にとっては、「お金が戻ってくる」という安心感がありますが、長期的な資産形成を考えるうえでは、分配金の出し方やその内容をしっかり理解することが大切です。