結婚祝いには贈与税がかかりますか?
結婚祝いには贈与税がかかりますか?
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2025/07/31 08:17
男性
30代
結婚祝いとして親や親戚、知人から現金や高価な品物を受け取る予定なのですが、贈与税がかかるケースがあると聞いて心配になりました。特に金額が大きくなる場合、税金の対象になるのか、非課税になる条件があるのか教えて下さい。
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
結婚祝いとして現金や高価な品物を受け取る場合、それが「社会通念上相当」とみなされる範囲であれば、贈与税の課税対象にはなりません。地域や関係性によって金額に差はありますが、親せきや友人などからの祝い金を含めて総額100万円程度までであれば、通常は非課税と扱われるケースが多いとされています。
ただし、贈与税の判断は「贈与を受けた人」がその年に受け取った贈与の合計額で行われます。年間110万円(暦年課税における基礎控除)を超えた場合は、その超過部分に対して贈与税がかかります。たとえば、父母から各100万円、さらに親戚から20万円を受け取った場合、合計220万円となり、110万円を超える110万円が課税対象になります。この場合は贈与税の申告と納税が必要になります。
また、現金だけでなく、指輪や時計、家具などの高価な物品も「時価」で評価され、他の贈与と合算して110万円を超えるかどうかが判断されます。物品については新品価格ではなく、中古市場価格が参考にされることがあり、必要に応じて購入時のレシートや鑑定書などを保管しておくと安心です。
なお、親から高額な結婚資金援助を受ける場合には、「結婚・子育て資金の一括贈与特例」が利用できることがあります。この制度を活用すれば、結婚費用として最大300万円まで、子育て費用と合わせて最大1,000万円までが非課税となります(2027年3月31日までの適用)。ただし、金融機関経由の契約・用途報告が必要であり、通常のご祝儀や直接の資金贈与には使えないため注意が必要です。
加えて、「教育資金の一括贈与特例」も2026年3月31日まで有効で、30歳未満の子や孫が教育目的で受け取る場合には最大1,500万円までが非課税となります。こちらも金融機関経由の管理が前提です。
一方、会社や取引先などの法人から結婚祝い金や記念品を受け取る場合は、贈与税ではなく所得税(給与所得や雑所得)として課税されるのが原則です。ただし、その金額が社会通念上妥当な範囲であれば、課税対象外と判断されることもあります。
実務上は、祝儀リストや振込明細を整理・保存し、誰からいくらもらったかを把握しておくことが大切です。贈与額が大きくなる場合は複数年に分けて受け取ることで、年間110万円の基礎控除を活用しやすくなります。さらに、将来の相続対策も視野に入れる場合には、贈与契約書の作成や資金使途メモの保存、税理士との相談などを通じて税務リスクを抑えることが重要です。
まとめると、結婚祝いは常識的な金額であれば贈与税の対象外ですが、年間で受け取る合計額が110万円を超えると申告義務が生じる可能性があります。高額な支援を受ける場合は、特例制度の活用や記録管理、専門家への相談を通じて、安心して対応できるようにしておきましょう。
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関連する専門用語
贈与税
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非課税枠
非課税枠とは、税金が課されない金額の上限を指し、様々な税制に適用される制度。 例えば相続税では基礎控除額として「3,000万円+600万円×法定相続人数」が非課税枠となる。贈与税では年間110万円までの贈与が非課税。また、NISA(少額投資非課税制度)では年間の投資上限額に対する運用益が非課税となる。 このような非課税枠は、税負担の軽減や特定の政策目的(資産形成促進など)のために設定されており、納税者にとって税金対策の重要な要素となっている。
基礎控除
基礎控除とは、所得税の計算において、すべての納税者に一律で適用される控除のことを指す。一定額の所得については課税対象から除外されるため、納税者の負担を軽減する役割を持つ。所得に応じて控除額が変動する場合もあり、申告不要で自動適用される。
時価評価
時価評価とは、保有している資産の価値を、その時点での市場価格をもとに評価する方法のことをいいます。たとえば、株式や投資信託などの金融商品は日々値動きがあるため、購入時の価格(取得価格)ではなく、現在の市場価格で資産の価値を見積もるのが一般的です。 これによって、いまその資産を売ったらいくらになるかがわかるので、実際の運用成果を把握しやすくなります。資産運用の世界では、資産全体の健全性を判断するために、この時価評価がとても重要な役割を果たしています。特に、運用資産残高や含み益・含み損を把握する際には欠かせない考え方です。
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