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ゴールドのインデックスでおすすめはありますか?

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2025/08/02 08:50

コモディティ
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男性

30代

question

最近、金価格の動向に興味を持ち、インデックス投資でゴールドに分散投資できる方法を検討しています。ゴールドのインデックスにはいくつか種類があると聞きましたが、それぞれの違いや初心者にも扱いやすいおすすめのインデックスがあれば教えてください。


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

ゴールドにインデックスで投資する際は、「どの指数が金の価格を忠実に反映し、初心者にも扱いやすいか」を基準に選ぶことが重要です。複数の種類がある中で、特に初心者が選びやすい選択肢としては、現物価格に連動するタイプが基本となります。

もっとも代表的なのは「LBMA Gold Price」という現物の基準価格です。これはロンドン市場で決定される金の国際的なスポット価格で、多くのETFや投資信託がこの価格を参考にしています。為替変動を除けば、現物の金価格とほぼ同じ動きをするため、金を直接保有するのと近い感覚で投資できます。

このLBMA Gold Priceに連動するETFの中でも代表的なのが「SPDR Gold Shares(GLD)」と「iShares Gold Trust(IAU)」です。GLDは運用資産が大きく、売買がしやすいため人気がありますが、年間の信託報酬がやや高め(0.40%)です。一方、IAUは経費率が0.25%と抑えられており、長期保有には向いています。どちらも実際の金を保管しており、初心者でも安心して保有できる構造になっています。

一方で、先物価格を基にしたインデックスもあります。たとえば「S&P GSCI Gold」や「Bloomberg Gold Subindex」は、金先物の価格を基にした指数で、短期的な流動性には優れていますが、先物の乗り換え(ロール)によるコストが発生する点に注意が必要です。このタイプの指数に連動する商品は、価格の動きが現物とは異なる場合があり、金そのものに連動するというよりも、先物市場の影響を受けることになります。初心者にはやや複雑で、注意が必要です。

また、補足として金鉱株指数もありますが、これは金の価格ではなく、鉱山会社の業績や株価に左右されるため、純粋に金への投資をしたい場合には適していません。株式市場の影響を強く受けるため、値動きが金そのものとは異なることもあります。

初心者がインデックスを選ぶ際は、以下の点を確認することが大切です。まず、対象となる指数が現物価格に連動しているかどうか、次に信託報酬などのコストがどれくらいか、さらに売買のしやすさや為替の影響をどれほど受けるかも重要です。また、保有している金がどのように保管されているか、運用の透明性があるかどうかもチェックポイントになります。

結論として、「金そのものの値動きをシンプルに取り込みたい初心者」には、LBMA Gold Priceに連動し、コストが低く信頼性のある「IAU」や、国内の証券口座で買いやすい「GLD(東証上場1326)」が適しています。一方、より戦略的に商品選定をしたい場合には、先物型の指数も選択肢になりますが、その仕組みとリスクを十分に理解した上で取り組む必要があります。

このように、ゴールドのインデックス投資は構造を理解すれば、初心者でも比較的扱いやすく、ポートフォリオの一部として活用するのに適しています。金の価格に忠実な動きをする商品を選ぶことで、資産の分散効果を効率的に得られるでしょう。

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関連する専門用語

LBMA Gold Price

LBMA Gold Priceとは、ロンドン貴金属市場協会(London Bullion Market Association=LBMA)が定める、金の国際的な基準価格のことです。これは、毎営業日に2回、世界中の主要金融機関が参加する入札方式によって決定される金の価格で、国際的な取引や投資商品の価格の基準として広く使われています。 この価格は、金の現物市場における代表的な指標とされ、金ETF(上場投資信託)や金連動債、さらには中央銀行の金準備など、さまざまな金融取引や資産評価の基準となります。日本国内の金価格にも影響を与えており、金に投資する際はこの指標の動向をチェックすることが重要です。

ETF(上場投資信託)

ETF(上場投資信託)とは、証券取引所で株式のように売買できる投資信託のことです。日経平均やS&P500といった株価指数、コモディティ(原油や金など)に連動するものが多く、1つのETFを買うだけで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。通常の投資信託に比べて手数料が低く、価格がリアルタイムで変動するため、売買のタイミングを柔軟に選べます。コストを抑えながら分散投資をしたい人や、長期運用を考えている投資家にとって便利な選択肢です。

信託報酬

信託報酬とは、投資信託やETFの運用・管理にかかる費用として投資家が間接的に負担する手数料であり、運用会社・販売会社・受託銀行の三者に配分されます。 通常は年率〇%と表示され、その割合を基準価額にあたるNAV(Net Asset Value)に日割りで乗じる形で毎日控除されるため、投資家が口座から現金で支払う場面はありません。 したがって運用成績がマイナスでも信託報酬は必ず差し引かれ、長期にわたる複利効果を目減りさせる“見えないコスト”として意識されます。 販売時に一度だけ負担する販売手数料や、法定監査報酬などと異なり、信託報酬は保有期間中ずっと発生するランニングコストです。 実際には運用会社が3〜6割、販売会社が3〜5割、受託銀行が1〜2割前後を受け取る設計が一般的で、アクティブ型ファンドでは1%超、インデックス型では0.1%台まで低下するケースもあります。 同じファンドタイプなら総経費率 TER(Total Expense Ratio)や実質コストを比較し、長期保有ほど差が拡大する点に留意して商品選択を行うことが重要です。

コンタンゴ

コンタンゴとは、先物取引の分野で使われる用語で、将来の受け渡し価格(先物価格)が、現在の実際の価格(現物価格)よりも高くなっている状態を指します。 このような状態は、商品の保管コストや金利、将来の需給見通しといった要因によって生じます。たとえば原油市場では、現物を今すぐ購入するよりも、数か月後に受け取る契約(先物)のほうが高値で取引されている場合、コンタンゴの状態にあると言えます。 コンタンゴは、先物を利用したETFや投資信託の運用において重要な概念です。なぜなら、これらの商品は満期が近づいた先物契約を定期的に次の限月へと乗り換える必要があり、このときにロールコスト(乗り換えによるコスト)が発生しやすくなるからです。結果として、先物価格が現物価格より高い状態が続くと、長期保有時のパフォーマンスに悪影響を及ぼすことがあります。 やや専門的な用語ではありますが、先物市場に連動する金融商品に投資する際には、コンタンゴがどのように運用成績に影響するかを知っておくことが大切です。

ロールコスト

ロールコストとは、主に先物取引などで、保有しているポジションの期限が近づいたときに、新しい契約に乗り換える際に発生するコストのことを指します。 具体的には、現在の先物価格と次の期日の先物価格との間に差があるとき、その差が損失となる場合に「ロールコスト」と呼ばれます。 たとえば、次の契約の価格が今より高ければ、乗り換えることで追加の支出が発生し、それがコストになります。投資信託やETFなどで先物を利用している商品では、知らないうちにこのコストが発生していることがあります。 特に、原油や株価指数などの商品先物に連動する金融商品を長期で保有する場合は、ロールコストの影響で期待よりも運用成果が伸びないことがあるため、投資初心者の方も知っておくと役立つ重要な概念です。

為替リスク

為替リスクとは、異なる通貨間での為替レートの変動により、外貨建て資産の価値が変動し、損失が生じる可能性のあるリスクを指します。 たとえば、日本円で生活している投資家が米ドル建ての株式や債券に投資した場合、最終的なリターンは円とドルの為替レートに大きく左右されます。仮に投資先の価格が変わらなくても、円高が進むと、日本円に換算した際の資産価値が目減りしてしまうことがあります。反対に、円安が進めば、為替差益によって収益が増える場合もあります。 為替リスクは、外国株式、外貨建て債券、海外不動産、グローバルファンドなど、外貨に関わるすべての資産に存在する基本的なリスクです。 対策としては、為替ヘッジ付きの商品を選ぶ、複数の通貨や地域に分散して投資する、長期的な視点で資産を保有するなどの方法があります。海外資産に投資する際は、リターンだけでなく、為替リスクの存在も十分に理解しておくことが大切です。

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