iDeCoの受け取りで「19年ルール」の適用を回避する方法を教えて下さい。
iDeCoの受け取りで「19年ルール」の適用を回避する方法を教えて下さい。
回答受付中
0
2026/02/09 10:14
男性
60代
iDeCoの受け取り時に適用される「19年ルール」により、税負担が増えるのではと不安です。受取開始時期や受取方法の選択で、回避または影響を抑える方法を知りたいです。
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
「19年ルール」が問題になるのは、iDeCoを一時金(退職所得)で受け取り、前後に退職金など別の退職所得を受け取る場合です。短い期間に退職所得が重なると、退職所得控除で使える「年数」の扱いが不利になり、控除が小さくなる=税負担が増えることがあります。
影響を抑える基本は、退職金の受取年とiDeCo一時金の受取年を十分に離すことです。退職金が先ならiDeCoの受取開始を繰り下げ、可能なら「19年超」の間隔を確保すると、控除の目減りリスクを下げやすくなります。
受取形態でも回避余地があります。iDeCoを年金(分割)で受け取ると、課税は原則として雑所得側となり、退職所得控除の“年数の取り合い”を避けやすいのが利点です。退職金が大きい人ほど、iDeCoを年金(または併用)に寄せる整理が有効です。
併用(部分一時金+残り年金)も、税負担を軽減する調整弁になります。一時金部分を抑えて衝突を軽くし、他の年金収入や給与収入と合わせた税率上昇も含め、受取時期×受取形態×他所得の見込みで最適化しましょう。
関連記事
関連する専門用語
iDeCo(イデコ/個人型確定拠出年金)
iDeCo(イデコ)とは、個人型確定拠出年金の愛称で、老後の資金を作るための私的年金制度です。20歳以上65歳未満の人が加入でき、掛け金は65歳まで拠出可能。60歳まで原則引き出せません。 加入者は毎月の掛け金を決めて積み立て、選んだ金融商品で長期運用し、60歳以降に年金または一時金として受け取ります。加入には金融機関選択、口座開設、申込書類提出などの手続きが必要です。 投資信託や定期預金、生命保険などの金融商品で運用し、税制優遇を受けられます。積立時は掛金が全額所得控除の対象となり、運用時は運用益が非課税、受取時も一定額が非課税になるなどのメリットがあります。 一方で、証券口座と異なり各種手数料がかかること、途中引き出しが原則できない、というデメリットもあります。
退職所得
退職所得とは、会社などを退職した際に受け取る退職金に対して発生する所得のことを指します。これは給与所得とは区別され、税法上、特別な扱いがされています。退職金は、長年の勤労に対する労いの意味を持つため、課税される際には「退職所得控除」という優遇措置が設けられています。 さらに、退職所得として課税される金額は、通常の給与よりも軽い税率が適用される「1/2課税」という制度があり、これによって税負担が軽減されます。役員が受け取る退職金についても原則として退職所得となりますが、形式的に退職して実態が伴わない場合や、過大とみなされる金額については税務上認められないこともあります。 資産運用や老後の生活設計において、退職金がどのように課税されるのかを知っておくことは、手取り額を見積もる上で非常に重要です。
退職所得控除
退職所得控除とは、退職金を受け取る際に税金を軽くしてくれる制度です。長く働いた人ほど、退職金のうち税金がかからない金額が大きくなり、結果として納める税金が少なくなります。この制度は、長年の勤続に対する国からの優遇措置として設けられています。 控除額は勤続年数によって決まり、たとえば勤続年数が20年以下の場合は1年あたり40万円、20年を超える部分については1年あたり70万円が控除されます。最低でも80万円は控除される仕組みです。たとえば、30年間勤めた場合、最初の20年で800万円(20年×40万円)、残りの10年で700万円(10年×70万円)、合計で1,500万円が控除されます。この金額以下の退職金であれば、原則として税金がかかりません。 さらに、退職所得控除を差し引いた後の金額についても、全額が課税対象になるわけではありません。実際には、その半分の金額が所得とみなされて、そこに所得税や住民税がかかるため、税負担がさらに抑えられる仕組みになっています。 ただし、この退職所得控除の制度は、将来的に変更される可能性もあります。税制は社会情勢や政策の方向性に応じて見直されることがあるため、現在の内容が今後も続くとは限りません。退職金の受け取り方や老後の資産設計を考える際には、最新の制度を確認することが大切です。
雑所得
雑所得(ざつしょとく)とは、所得税法において定められた10種類の所得のうち、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得のいずれにも該当しない所得を指します。具体的には、公的年金や副業による収入、仮想通貨の売却益、FXの利益、非営業用貸金の利子などが該当します。 経費を差し引いた金額が課税対象となり、総合課税の対象となります。また、雑所得が年間20万円を超える場合、確定申告が必要になります。







