金融資産を2億円以上持っている人の割合はどのくらいですか?また何人くらいいるのでしょうか?
回答受付中
0
2025/09/22 09:24
男性
30代
日本にどのくらいの富裕層がいるのかが気になっています。特に、金融資産を2億円以上持っている人の割合や人数を知りたいです。もし公的なデータや金融機関の調査などをもとにした情報があれば教えてください。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
日本で金融資産を2億円以上持つ世帯はおよそ50万世帯、全世帯の約0.9%程度と推計されます。人数換算では約110万人規模になります。ただし、これは「世帯ベース」の統計であり、家族全員がそれぞれ2億円を持っているわけではありません。
根拠として、野村総合研究所(NRI)の2023年時点の調査によれば、金融資産1~5億円の「富裕層」が153.5万世帯、5億円以上の「超富裕層」が11.8万世帯います。この合計165万世帯を対象に、他調査で示された「1億円以上のうち30%が2億円以上」という構成比を当てはめると、約50万世帯という数値が得られます。
また、日本全体の世帯数は約5,445万世帯、平均世帯人数は2.23人です。この数値を用いて人数換算すると、約112万人程度となります。つまり、日本の人口の中で2億円以上の金融資産を持つ世帯に属する人は全体の1%未満にとどまります。
確実な下限としては、5億円以上を持つ世帯が11.8万世帯、全体の約0.2%程度です。2億円以上という切り口は公式に分けて公表されていないため、あくまで推計値ですが、下限(0.2%)から推計値(0.9%)の間に実態があると考えるのが妥当です。
要するに、日本で2億円以上の金融資産を持つ人は非常に少数派であり、全世帯の1%に満たない水準です。
関連記事
関連する専門用語
富裕層
富裕層とは、高額な資産を保有し、投資や資産運用を積極的に行う個人を指す。一般的には、金融資産1億円以上を持つ人々が該当するとされ、さらに超富裕層(資産5億円以上)などの分類もある。彼らは資産の保全・運用だけでなく、事業承継、相続対策、節税対策、慈善活動などにも関心を持つことが多い。金融機関やプライベートバンク、ファミリーオフィスなどの専門機関と連携しながら、資産を効率的に管理し、長期的な財産維持・成長を目指す。
超富裕層
超富裕層とは、保有している金融資産の額が非常に大きく、一般的に5億円以上の純金融資産(不動産などを除く)を持つ個人を指します。富裕層の中でもさらに上位に位置する層であり、資産の運用・保全・承継といった観点から、より高度で多様な資産管理が求められます。 彼らは一般的な投資信託や株式投資にとどまらず、プライベートバンクを通じたオルタナティブ投資や、税務・法務の専門家チームによるトータルな資産戦略を実践していることが多いです。超富裕層の資産運用は、個人の資産というよりは小規模なファミリーオフィスのような構造になることもあり、資産そのものが経済的影響力を持つ存在になります。
金融資産
金融資産とは、現金や預金、株式、債券、投資信託など、金融市場で取引可能な資産のことを指します。不動産や貴金属のような実物資産とは異なり、換金性が高く、運用によって価値が変動する特徴があります。個人の資産運用においては、金融資産を適切に分散し、リスクとリターンのバランスを取ることが重要とされます。企業の財務管理においても、金融資産の保有状況は流動性や資金繰りに影響を与えるため、戦略的な管理が求められます。