JPXプライム150指数とはどのような特徴がありますか?また投資信託やETFはありますか?
回答受付中
0
2025/09/09 09:01
男性
60代
「JPXプライム150指数」という指数の存在を最近知りました。ただ、日経平均やTOPIXとの違いがよくわかりません。この指数にはどんな特徴があるのでしょうか?また、個人投資家でも投資できる投資信託やETFといった商品はどんなものがありますか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
JPXプライム150指数とは、東京証券取引所が2023年に算出を始めた新しい株価指数です。プライム市場に上場している企業の中から、特に「資本収益性(ROEやROAなど)」や「市場評価(時価総額など)」に優れた150社を選んで構成されています。従来のTOPIXや日経平均株価が市場全体の動きを広く映すのに対し、この指数は「企業の質」に注目して選ばれている点が特徴です。
つまり、JPXプライム150指数は、日本企業の中でも持続的に利益を上げ、成長が期待できる優良企業をまとめた指標だと言えます。投資家はこの指数を通じて、厳選された企業群の動きを把握することができます。
また、投資の方法についても整備されています。すでにこの指数に連動するETF(上場投資信託)が東京証券取引所に上場しており、野村アセットマネジメントや大和アセットマネジメントなどが運用を行っています。さらに、投資信託でもJPXプライム150をベンチマークにした商品が販売されており、証券会社や銀行を通じて個人投資家も手軽に購入できます。
まとめると、JPXプライム150指数は「日本の優良企業150社に厳選して投資できる」という考え方を反映した指標です。ETFや投資信託を利用すれば、初心者でも比較的簡単に分散投資ができるため、長期的に成長企業に投資したい人にとって魅力的な選択肢の一つとなるでしょう。
関連記事
関連する専門用語
プライム市場
プライム市場とは、東京証券取引所(東証)が2022年に市場区分を再編した際に新設された3つの市場のうち、最も上位に位置づけられる市場区分のことです。 この市場には、安定した企業経営や高いガバナンス(企業統治)、適切な情報開示が求められ、主に国内外の機関投資家が投資対象とすることを想定しています。 プライム市場に上場するためには、株主数や流通株式比率、コーポレートガバナンス体制などの厳しい基準を満たす必要があります。そのため、プライム市場に上場している企業は、信頼性や成長性が高いと評価される傾向があります。投資初心者にとっても、この市場に上場している銘柄は比較的安心して調べ始める対象として適しています。
ETF(上場投資信託)
ETF(上場投資信託)とは、証券取引所で株式のように売買できる投資信託のことです。日経平均やS&P500といった株価指数、コモディティ(原油や金など)に連動するものが多く、1つのETFを買うだけで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。通常の投資信託に比べて手数料が低く、価格がリアルタイムで変動するため、売買のタイミングを柔軟に選べます。コストを抑えながら分散投資をしたい人や、長期運用を考えている投資家にとって便利な選択肢です。
時価総額
時価総額、株式時価総額とは、ある上場企業の株価に発行済株式数を掛けたものであり、企業価値や規模を評価する際の指標。 時価総額が大きいということは、業績だけではなく将来の成長に対する期待も大きいことを意味する。
ベンチマーク
ベンチマークとは、特定の目標や標準として用いる指標のことを指し、ビジネス、金融、技術など様々な分野で利用されます。この指標を用いて、パフォーマンスの測定や戦略の効果を評価し、改善点を見つけることができます。特に投資分野においては、ベンチマークはポートフォリオのパフォーマンスを評価するための基準点として活用され、特定の市場指数や同業他社の成績などが用いられます。 たとえば、投資ファンドの管理者は、自身のファンドのパフォーマンスをS&P 500やナスダックなどの市場指数と比較して評価することが多いです。この比較によって、ファンドの戦略が市場全体と比べてどの程度効果的であるか、またはリスクが適切に管理されているかを判断します。 ベンチマークは、透明性と目標設定を促進し、継続的な改善を目指すための重要なツールです。しかし、ベンチマークを選定する際には、その適切性や関連性を慎重に評価する必要があります。適切でないベンチマークを選ぶと、誤った方向性を示すことがあり、結果的にパフォーマンスの誤解を招くことになるためです。したがって、目標とする成果と密接に関連する、かつ実現可能なベンチマークを設定することが極めて重要です。
ROE(Return On Equity/自己資本利益率)
ROE(Return On Equity/自己資本利益率)とは、企業が株主から預かった自己資本をどれだけ効率的に活用し、利益を生み出しているかを示す財務指標です。計算式は「ROE(%)= 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100」または「ROE(%)= EPS(一株当たり利益)÷ BPS(一株当たり純資産)× 100」で求められます。 ROEが高いほど、株主資本を効率的に活用して収益を上げていると判断され、投資家にとって魅力的な企業と見なされやすくなります。ただし、自己資本を減らしてROEを意図的に高める手法もあるため、借入依存度(財務レバレッジ)とのバランスも考慮する必要があります。長期投資の際は、ROEの推移や業界平均と比較し、持続的な成長が可能かを見極めることが重要です。 「Return On Equity」(自己資本利益率)の略。企業の自己資本(株主資本)に対する当期純利益の割合で、計算式はROE(%)=当期純利益 ÷ 自己資本 × 100、またはROE(%)=EPS(一株当たり利益)÷ BPS(一株当たり純資産)× 100。ROE(自己資本利益率)は、投資家が投下した資本に対し、企業がどれだけの利益を上げているかを表す重要な財務指標。ROEの数値が高いほど経営効率が良いと言える。