ナスダック総合指数の算出方法とは?
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2025/07/09 14:41
男性
40代
ナスダック総合指数をニュースでよく目にしますが、どのように算出されている指数なのかがふと気になりました。算出方法を教えていただけますか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
ナスダック総合指数は、「時価総額加重平均型」という方法で計算されています。これは、指数に含まれる各企業の株価に、それぞれの企業が発行している株式の数を掛けて求めた「時価総額」を基に算出される方法です。具体的には、指数に含まれるすべての企業の時価総額を合算し、1971年2月5日の指数基準日(指数値を100として開始)から連続性を維持するために設定された調整用の数値(除数)で割ることで求められます。この除数は、株式分割や新規上場、上場廃止、合併などがあるたびに調整され、指数値の連続性を保つ役割を果たしています。
実務的には、時価総額が大きい企業の株価が指数に強く影響を与えます。アップルやマイクロソフトといった巨大企業の株価が動くと指数全体の変動も大きくなる一方で、小規模な企業の影響力は相対的に限定されます。そのため、指数連動型のETFや投資信託で運用を行う場合、特定の大型銘柄への集中リスクが高まる点に注意が必要です。
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ナスダック総合指数
ナスダック総合指数とは、アメリカの株式市場「NASDAQ(ナスダック)」に上場しているすべての銘柄を対象に算出される株価指数のことです。ハイテク企業や新興企業が多く上場している市場の動きを広く反映するため、特にIT・テクノロジー関連企業の株式動向を把握するうえで重要な指標となります。アップル、マイクロソフト、グーグル(アルファベット)など、世界を代表する企業が多く含まれており、指数の値動きは世界の投資家から注目されています。 この指数は時価総額加重平均型で、企業の規模が大きいほど指数への影響も大きくなります。初心者の方には、「アメリカのIT・ハイテク株がどう動いているかを見る温度計」と考えるとわかりやすいでしょう。株式市場全体のセンチメントやリスク志向を判断する材料としても使われます。
時価総額
時価総額、株式時価総額とは、ある上場企業の株価に発行済株式数を掛けたものであり、企業価値や規模を評価する際の指標。 時価総額が大きいということは、業績だけではなく将来の成長に対する期待も大きいことを意味する。
時価総額加重平均
時価総額加重平均とは、企業の株価や指数を計算する際に、それぞれの企業の「時価総額」、つまり市場で評価された企業の価値に応じて比重(ウェイト)をかけて平均を出す方法のことです。 たとえば、株式指数でこの方式を用いると、時価総額が大きい企業の株価の動きが、指数全体により大きな影響を与えます。この方法は、より実際の市場規模に沿った指標となるため、投資家や資産運用の現場でよく使われます。日経平均株価は株価の単純平均ですが、TOPIX(東証株価指数)はこの時価総額加重平均を採用しており、日本市場の全体的な動きをより正確に表しているとされています。
株式分割
株式分割とは、1株をいくつかに分割し発行済みの株式数を増やすことである。増資をする訳ではなく無償で株式数を増やすため、「株式無償割り当て」とも呼ばれる。株式を分割するため、1株あたりの価値は小さくなるが、保有株の総価値自体は変わらない。 企業側のメリットとしては、株式の流動性が上がるという点がある。投資家側からすると、株式の最低購入金額が下がる、配当金を受け取る株数が増えるといったメリットがある。 一方、デメリットとしては株価変動の幅が大きくなることから、企業の信頼性の低下を招く恐れがある点が挙げられる。
ETF(上場投資信託)
ETF(上場投資信託)とは、証券取引所で株式のように売買できる投資信託のことです。日経平均やS&P500といった株価指数、コモディティ(原油や金など)に連動するものが多く、1つのETFを買うだけで幅広い銘柄に分散投資できるのが特徴です。通常の投資信託に比べて手数料が低く、価格がリアルタイムで変動するため、売買のタイミングを柔軟に選べます。コストを抑えながら分散投資をしたい人や、長期運用を考えている投資家にとって便利な選択肢です。