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海外駐在が決まりました。NISA口座は維持できますか?

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2024/08/31 00:39


男性

40代

question

現在NISAを使って資産運用しています。再来月から駐在でしばらく海外に行くことになりました。NISAはネット証券で口座をもっているので海外からでもアクセスできると思っていたのですが、どうやら違うらしいということを聞きました。海外駐在する場合の注意点を教えて下さい。


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

海外赴任が「やむを得ない転勤」に該当する場合は、出国前日までに証券会社へ 非課税口座継続適用届出書 を提出すれば、新NISA口座を最長5年間そのまま非課税で保有できます。非居住者期間中は新規の買付や積立はできず、既に保有している商品を非課税で持ち続けるだけです。5年の起算日は提出日ではなく、提出した年を1年目と数えて毎年末(12月31日)で区切られる点に注意してください。赴任期間内に帰国した場合は、帰国後に 帰国届出書 を提出すれば翌営業日から通常どおり取引を再開できます。5年を超えて駐在する、帰国届を出さない、あるいは自己都合で長期海外移住する場合などは、その時点でNISA口座は廃止され、保有商品は課税口座へ自動振替されます。

出国前に確認・準備しておきたいポイント

  • 年内の非課税枠を使い切るかどうかを決め、必要なら買付を済ませておく
  • 帰国後にNISAを再開する際の手続きと必要書類を証券会社で確認しておく
  • 投資信託など売却ルールが異なる商品を保有している場合、継続保有か売却かを検討する
  • 非居住者が取引できない規約になっていないか、現在の証券会社の対応方針を必ず確認する

証券会社によっては非居住者の継続手続きを受け付けていない場合もあるため、早めに問い合わせて手続きとスケジュールを固めておきましょう。

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非居住者

非居住者とは、所得税法第2条第1項第5号に基づき、「国内に住所を有さず、かつ1年以上引き続いて居所を有しない個人」を指します。一般には、海外に生活の拠点を移して1年以上継続して滞在している方、特に海外赴任や永住を前提とした移住者などが該当します。 非居住者になると、日本の税制や金融制度上の取扱いが大きく変わります。税務上、日本は非居住者に対して「国内源泉所得」のみ課税権を持ちます。たとえば、日本国内勤務に対応する給与や賞与は国内源泉所得とされ、15.315%の税率で源泉徴収されます。非居住者は住民税や累進課税の対象外であるため、金額にかかわらずこの定率で課税が完結し、原則として確定申告も不要です。 この仕組みを活用すれば、高額報酬を受け取る場合でも、居住者の最大55%課税に比べて大幅に税負担を抑えられる可能性があります。ただし、非居住者として認められるには、住民票の除票だけでなく、生活拠点・勤務実態・業務の指示系統などから総合的に実態が判断されます。租税回避とみなされないよう、恒久的施設(PE)課税や居住国側での課税リスクにも留意が必要です。 一方、海外勤務に対応する給与・賞与は国外源泉所得とされ、日本では非課税です。報酬の支払元や雇用契約の内容によっては判断が分かれるため、租税条約の有無や適用範囲の確認も重要です。 退職金については、従業員の場合は国内勤務に対応する部分が、役員の場合は全額が国内源泉所得とみなされ、20.42%で源泉徴収されます。なお、退職所得の選択課税制度を使えば、居住者と同様に退職所得控除や1/2課税が適用され、還付を受けられることがあります。 金融面では、非居住者になることで日本の銀行口座や証券口座に制限がかかることがあります。多くの銀行では非居住者の口座維持に制限があり、住民票を除票後に届け出を行っていないと口座凍結のリスクもあります。証券口座の特定口座も廃止され、一般口座への移管が必要になります。 NISA口座も非居住者になると原則利用できなくなります。ただし、会社都合による海外赴任で「非課税口座継続適用届出書」を提出すれば、最長5年間は非課税枠を維持可能です。この場合でも、新規買付や積立は停止され、自己都合による移住では口座の廃止が必要です。 また、日本と非居住者の居住国との間に租税条約がある場合、課税が軽減または免除されるケースもあります。たとえば、台湾との間では、国外勤務に対応する退職手当の一部が日本で非課税となる取り扱いがあります。 このように、非居住者となることで税制・金融制度の適用が大きく変わります。とくに高額所得者や国際的な勤務を行う方にとっては、非居住者ステータスの活用が節税につながる一方で、税務リスクや手続き上の注意点も少なくありません。実態に基づいた制度設計と事前の準備が不可欠です。

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