SPIVAはどのようにサバイバーバイアスを排除していますか
SPIVAはどのようにサバイバーバイアスを排除していますか
回答受付中
0
2025/06/24 20:03
男性
30代
過去成績を調べるとき、存在しないファンドが除外されると平均値が高く見えると聞きます。SPIVAはその偏りを防げるそうですが、具体的にどのようなデータ処理を行い、どの点が他の調査と異なるのでしょうか?
回答
佐々木 辰
38歳
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
一般的なパフォーマンス調査は「現在も存続しているファンド」だけを母集団とするため、成績不振で清算・統合されたファンドが除外され、平均リターンが実態より高く見えるサバイバー・バイアスが生じます。SPIVAはまず、国籍コードとISINなどの識別番号を用いて調査開始日時点で存在していた全公募ファンドを網羅的にリスト化します。その後は個別ファンドの清算・統合を追跡し、消滅日までの基準価額をデータに取り込み続けることで、途中で市場から退場したファンドのマイナス影響も統計に反映させます。さらにリポートでは資産クラスごとの「アンダーパフォーマンス率」と合わせて「消滅率」も提示し、投資家が勝率と生存率を同時に確認できるようにしています。
たとえば日本株大型ブレンドでは過去15年間で54%のファンドが姿を消した事実が明示され、残存ファンドだけを比較する危険性を警告しています。この包括的なデータ処理により、SPIVAは過大評価を排し、市場の現実を忠実に映した判断材料を提供します。
関連記事
関連質問
2025.06.15
女性60代
“投資したファンドが成績不良でサスペンドになった。解約するべきかこのま待つべきか助言を求めたい。 ”
A. 資産回復の見通しが不透明で手数料が継続する状況では、整理を検討するのが現実的です。損益通算の可否は契約内容次第のため、専門家への相談をおすすめします。
2025.06.24
女性40代
“なぜ長期ではアクティブファンドが指数に勝ちづらいのですか”
A. 高コストと市場効率化、消滅ファンドの成績悪化が複利で累積し、長期では多くのアクティブファンドが指数を下回りやすくなります。
2025.06.24
男性30代
“SPIVAで特に重視すべき評価指標はどれですか”
A. SPIVAはアンダーパフォーマンス率・生存率・平均リターン・リスク調整後リターンの4指標を併せて確認することで運用実力を見極められます。
関連する専門用語
SPIVA(スピーバ)
SPIVA(スピーバ)とは「S&P Indices Versus Active」の略で、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが定期的に発表しているレポートのことです。このレポートでは、アクティブ運用の投資信託が、S&Pのような市場平均を示すベンチマークと比べて、どの程度の成績を上げているかが示されます。 つまり、プロのファンドマネージャーが運用する投資信託が、市場平均に勝っているのか、それとも負けているのかを確認するための資料です。多くの国や地域を対象にしたデータがあり、アクティブ運用とパッシブ運用を比較するときによく使われます。特に、長期的には市場平均に勝てるアクティブファンドが少ないという結果がよく示されることから、投資判断の参考として非常に重要です。
サバイバー・バイアス
サバイバー・バイアスとは、成功した事例や生き残ったものだけに注目し、失敗したり消滅したものを無視してしまうことで、全体の実態を正しく評価できなくなる思考の偏りのことです。資産運用の分野では、たとえば過去に存在したが成績不振で廃止されたファンドを除いて、現在残っている好成績のファンドだけでパフォーマンスを分析すると、実際以上に良好な結果が出てしまう可能性があります。 SPIVAのレポートではこのサバイバー・バイアスを排除して統計が作られており、投資判断の信頼性を高めるためにも重要な概念とされています。
公募ファンド
公募ファンドとは、不特定多数の一般投資家を対象に広く募集される投資信託です。金融庁の登録・認可を受けたうえで運用され、基準価額や運用報告書、販売状況などの情報開示が義務付けられているため、透明性が高く、初心者にも利用しやすいのが特長です。 購入は、証券会社や銀行などの販売会社を通じて行いますが、すべての公募ファンドがすべての販売会社で購入できるわけではありません。各販売会社ごとに取り扱うファンドが異なり、自社で選定した銘柄のみを提供しているのが一般的です。そのため、特定のファンドを購入したい場合は、取り扱いのある販売会社を確認する必要があります。 一方、特定の投資家を対象とする「私募ファンド」は、情報開示義務が限定的で、最低出資額も高額に設定されている場合が多く、一般には公開されません。公募ファンドは、広く開かれた投資手段として、多くの個人投資家に利用されています。
ISINコード(International Securities Identification Number/国際証券識別番号)
ISINコード(International Securities Identification Number/国際証券識別番号)とは、世界共通の証券識別コードで、ISO 6166規格に基づき定められた12桁の番号です。株式、債券、投資信託など、さまざまな金融商品の識別に使用され、各国の異なる証券コード体系を統一する役割を持ちます。 ISINは、国コード(2桁)、証券固有番号(9桁)、検証用数字(1桁)の構成となっており、国際的な証券取引や決済の際に広く活用されます。投資家にとっては、同じ銘柄でも市場によって異なるコードが付与されるケースがあるため、正確な取引を行う上で重要な識別情報となります。
基準価額(NAV)
NAV(基準価額)とは、投資信託やETFなどが保有する資産の「1口あたりの価値」を示す指標です。英語ではNet Asset Valueと呼ばれ、ファンドの純資産総額から負債を差し引き、発行口数で割って算出されます。投資信託の価格の基本となるもので、投資家が保有している資産の時価を把握する際の中心的な指標です。 通常の投資信託では、この基準価額は1日に1回(多くの場合、取引終了後)に算出されます。そのため、日中の値動きは反映されず、翌営業日に公表される形になります。一方で、ETFの場合も同様のNAVが算出されていますが、これは「取引日の理論的終値」を示すもので、リアルタイム取引用にはiNAV(インディカティブNAV)が補完的に使われます。 NAVの値は、ファンドが保有する株式・債券・コモディティなどの時価評価額や、分配金・費用(信託報酬など)を反映して計算されます。そのため、市場の変動や為替の影響により日々変化します。投資家はこのNAVをもとに、「ファンド全体の価値がどの程度増減しているか」を把握することができます。 ただし、NAVはあくまで算出時点の理論価格であり、市場での売買価格(ETFの取引価格や投資信託の購入・解約価格)とは必ずしも一致しません。特にETFでは、取引時間中に市場価格がNAVから乖離することがあります。 まとめると、NAVはファンドの「公的な時価」を示す指標であり、投資信託・ETF双方の基準となる価格です。ETFの場合はこれに加え、リアルタイムの理論値であるiNAVを組み合わせることで、投資家はより正確に市場状況を把握できます。
アンダーパフォーマンス率
アンダーパフォーマンス率とは、特定の基準(通常はベンチマーク)と比較して、成績が下回った投資信託や資産運用の割合を示す指標です。たとえば、ある年に100本のアクティブファンドがあったとして、そのうち60本が市場平均に負けていれば、アンダーパフォーマンス率は60%となります。 この指標は、特にSPIVAのレポートでよく使われ、アクティブ運用が市場全体と比べてどの程度劣っているかを把握するために用いられます。投資家がファンドを選ぶ際に、その運用実績の質を判断するうえでのひとつの参考情報となります。
関連質問
2025.06.15
女性60代
“投資したファンドが成績不良でサスペンドになった。解約するべきかこのま待つべきか助言を求めたい。 ”
A. 資産回復の見通しが不透明で手数料が継続する状況では、整理を検討するのが現実的です。損益通算の可否は契約内容次第のため、専門家への相談をおすすめします。
2025.06.24
女性40代
“なぜ長期ではアクティブファンドが指数に勝ちづらいのですか”
A. 高コストと市場効率化、消滅ファンドの成績悪化が複利で累積し、長期では多くのアクティブファンドが指数を下回りやすくなります。
2025.06.24
男性30代
“SPIVAで特に重視すべき評価指標はどれですか”
A. SPIVAはアンダーパフォーマンス率・生存率・平均リターン・リスク調整後リターンの4指標を併せて確認することで運用実力を見極められます。



