マニュライフ生命の「未来を楽しむ終身保険」が不向きな人の特徴は?
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2025/07/24 16:10
男性
30代
マニュライフ生命の「未来を楽しむ終身保険」は資産形成と保障を両立できる一方、為替や運用リスクが伴います。近い将来に資金が必要な場合や、保険料に対して高い死亡保障を優先したい場合は不向きとも聞きます。具体的にどのようなニーズやリスク許容度の人には適さないのでしょうか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
マニュライフ生命の「未来を楽しむ終身保険」は、一時払保険料を短期で引き出す可能性がある人には不向きです。契約後一定期間は解約控除が高く設定されるうえ、運用評価額が市場環境や為替レートに左右されるため、短期解約では元本割れを招きやすいからです。
次に、為替変動による資産価値の増減を避けたい人も適しません。米ドルや豪ドルで運用されるため、円高局面では受取額が目減りするリスクがあります。
また、商品設計が定額部分と変額部分の二層構造で手数料体系も複数あるため、仕組みが複雑だと感じる人やシンプルな保障だけを求める人には扱いづらいといえます。資金の流動性を重視し、必要な時に元本を毀損せずに引き出したい人も他の運用手段を検討すべきです。
投資経験が乏しく為替や市場リスクを理解しきれていない初心者、さらに保険料当たりの死亡保障額を最大化したい人、コストを極力抑えたい人にとっては、変額部分の価格変動と複数の手数料が実質利回りを圧迫する点がデメリットとなります。
以上を踏まえると、短期資金需要やリスク回避を優先し、単純な死亡保障を低コストで確保したい層は、この商品以外の選択肢を検討するほうが合理的です。
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為替リスクとは、異なる通貨間での為替レートの変動により、外貨建て資産の価値が変動し、損失が生じる可能性のあるリスクを指します。 たとえば、日本円で生活している投資家が米ドル建ての株式や債券に投資した場合、最終的なリターンは円とドルの為替レートに大きく左右されます。仮に投資先の価格が変わらなくても、円高が進むと、日本円に換算した際の資産価値が目減りしてしまうことがあります。反対に、円安が進めば、為替差益によって収益が増える場合もあります。 為替リスクは、外国株式、外貨建て債券、海外不動産、グローバルファンドなど、外貨に関わるすべての資産に存在する基本的なリスクです。 対策としては、為替ヘッジ付きの商品を選ぶ、複数の通貨や地域に分散して投資する、長期的な視点で資産を保有するなどの方法があります。海外資産に投資する際は、リターンだけでなく、為替リスクの存在も十分に理解しておくことが大切です。
流動性
流動性とは、資産を「現金に変えやすいかどうか」を表す指標です。流動性が高い資産は、短時間で簡単に売買でき、現金化しやすいという特徴があります。例えば、上場株式や国債は市場で取引量が多く、いつでも売買できるため、流動性が高い資産とされています。 一方、不動産や未上場株式のように、売買相手を見つけるのが難しかったり、取引に時間がかかったりする資産は、流動性が低いといえます。 投資をする際には、自分が必要なときに資金を取り出せるかを考えることが重要です。特に初心者は、流動性が高い資産を選ぶことで、急な資金需要にも対応しやすく、リスクを抑えることができます。
解約控除
解約控除とは、保険や一部の投資商品を契約期間の途中で解約した場合に、契約者が受け取る解約返戻金などから差し引かれる手数料のことをいいます。特に契約から数年以内など、早い段階で解約した際に高めに設定されていることが多く、実際に受け取れる金額が大きく減ってしまうことがあります。 この制度は、販売時にかかった初期費用や運用の準備にかかるコストを回収するために設けられていますが、契約者にとっては思ったよりも少ない金額しか戻ってこないというリスクにつながります。そのため、商品選びの際には解約控除の有無やその金額、期間などをよく確認し、「途中で解約したらどうなるか」をあらかじめ理解しておくことがとても大切です。長期での運用を前提とした商品には特に注意が必要です。
死亡保障
死亡保障とは、契約者が亡くなった場合に、遺された家族などの受取人に対して保険金が支払われる仕組みのことをいいます。主に生命保険に含まれる保障内容であり、家計の支え手が亡くなった際の遺族の生活費や教育資金、住宅ローンの返済などを補うために活用されます。 死亡保障の金額や期間は契約内容によって異なり、定期保険のように一定期間のみ保障されるものや、終身保険のように一生涯保障が続くものがあります。自分に万が一のことがあったときに、大切な人たちが経済的に困らないように備える目的で利用されるため、ライフプランに応じた保障額の設定が重要です。また、保障を手厚くすると保険料も高くなるため、必要な金額と負担のバランスを考えることが大切です。
元本割れ
元本割れとは、投資で使ったお金、つまり元本(がんぽん)よりも、最終的に戻ってきた金額が少なくなることをいいます。たとえば、100万円で投資信託を購入したのに、解約時に戻ってきたのが90万円だった場合、この差額10万円が損失であり、「元本割れした」という状態です。 特に、価格が変動する商品、たとえば株式や投資信託、債券などでは、将来の価格や分配金が保証されているわけではないため、元本割れのリスクがあります。「絶対に損をしたくない」と考える方にとっては、このリスクを正しく理解することがとても重要です。金融商品を選ぶときには、利回りだけでなく元本割れの可能性も十分に考慮しましょう。
為替手数料
為替手数料とは、日本円を米ドルやユーロなどの外国通貨に両替する際にかかる手数料のことです。これは、銀行や証券会社などの金融機関が設定しており、為替レートに一定の上乗せをする形で反映されます。たとえば、実際の市場の為替レートが1ドル=150円でも、手数料が1円加わると、151円で1ドルを買うことになります。この差額が為替手数料です。 外貨預金や外貨建ての投資商品を購入する場合、また海外旅行で両替する際などに発生します。金融機関ごとに手数料が異なるため、取引前に比較することが大切です。また、為替手数料は小さなコストに見えても、取引回数が多くなると運用成績に大きな影響を与えることがあるため、注意が必要です。