Loading...

MENU

投資の知恵袋>

株で本尊とはなんですか?

回答受付中

0

2025/08/12 10:49

株式
株式

男性

30代

question

株式投資の掲示板やSNSを見ていると「この銘柄の本尊は誰か」といった表現をよく見かけます。「本尊」とはどういう意味なのでしょうか?


回答

佐々木 辰

株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長

株式投資の世界で「本尊(ほんぞん)」という言葉は、特定の銘柄の価格を大きく動かす力を持った“大口の仕掛け人”を指します。これは正式な金融用語ではなく、市場参加者の間で使われる俗語です。本尊には、ヘッジファンドや機関投資家、資産家トレーダー、または複数の個人投資家グループなどが該当し、豊富な資金力で売買をコントロールできる立場にあります。

本尊が株に介入する場合、まず目立たないように少しずつ株を買い集める「仕込み」から始まります。その後、チャートのテクニカル指標や好材料が出やすいタイミングを狙って一気に買いを入れ、「吊り上げ」を行います。株価が急騰し、個人投資家が注目し始めたタイミングで保有株を高値で売り抜け、利益を確定するというのが基本的な流れです。この過程で「イナゴ」と呼ばれる短期参加者が群がり、最後に急落させられる「ふるい落とし」が起こることもあります。

こうした本尊の介入は、株価の短期的な値動きを極端に大きくします。具体的には、連日ストップ高やストップ安になることもあり、出来高が急増し、板に不自然な注文が並ぶなど、通常とは異なる値動きが見られるようになります。特に、マザーズやグロース市場など、時価総額が小さく浮動株(市場で流通している株)が少ない銘柄ほど、本尊の影響を受けやすくなります。

こうした動きを見抜くには、いくつかのポイントに注目することが有効です。たとえば、急に出来高が数倍に増えていたり、板(注文の一覧)に大きな買い注文や売り注文が偏っていたりすると、本尊の存在が疑われます。また、ニュースやIR(企業の発表)に対して過剰な値動きが起こっている場合も注意が必要です。

初心者が本尊の動きに巻き込まれないためには、投機と投資をしっかり分けて考えることが大切です。短期的な値動きに惑わされず、企業の中長期的な価値を見て投資する姿勢が重要です。また、指値注文や逆指値注文を活用して、感情に左右されずに売買できるように準備することも有効です。

さらに、ポートフォリオの一部にハイリスク銘柄を組み入れる場合でも、資金を分散させ、ひとつの銘柄に依存しないようにしましょう。情報収集の際は、SNSや掲示板に頼りすぎず、企業の決算書や公的なレポートなどの一次情報を確認する習慣を身につけてください。

最後に、本尊による過度な株価操作や、煽りによる風説の流布といった行為は、金融商品取引法で禁じられている不公正取引に該当する可能性があります。怪しい情報には飛びつかず、冷静に判断する姿勢が、長く市場で生き残るためには不可欠です。

佐々木 辰さんに相談する
資産を自動で見える化CTAバナー

関連記事

仕手株とは?見分け方や買ってしまった際の対処法を解説

仕手株とは?見分け方や買ってしまった際の対処法を解説

2025.07.22

難易度:

関連する専門用語

本尊(ほんぞん)

本尊とは、株式や仮想通貨などの相場で、大きな資金力を持ち、市場の価格に大きな影響を与える投資家やグループのことを指します。彼らはまとまった資金で一度に売買を行い、価格を意図的に動かすことができるため、市場参加者の動きや心理にも大きな影響を及ぼします。初心者から見ると、本尊の動きは相場の方向性を示すヒントにもなりますが、意図的な値動きに巻き込まれるリスクもあるため注意が必要です。

吊り上げ

吊り上げとは、市場で意図的に価格を引き上げる行為のことを指します。特定の投資家やグループが、まとまった買い注文を出すことで価格を押し上げ、その動きに他の投資家が追随して買いに走る心理を利用します。吊り上げの目的は、価格が十分に上がった段階で自分たちが保有している資産を高値で売却し利益を得ることです。 この手法は短期間で急激な価格変動を引き起こすため、初心者が高値で掴まされるリスクが高く、注意が必要です。

イナゴ

イナゴとは、短期間で株価が急上昇している銘柄に次々と群がって買いを入れる投資家のことを指す俗語です。まるで農作物に群がるイナゴのように、一つの銘柄に大量の個人投資家が一気に集中し、勢いに乗って短期的な利益を狙います。 しかし、株価がある程度上がった後に仕掛けた側が売り抜けると、急落に巻き込まれて損失を被ることが多く、最終的には「イナゴ食い」と呼ばれるような状況に陥ることもあります。特に情報を十分に確認せずに群集心理で動いてしまう初心者が多く、冷静な判断力が求められる場面です。

ふるい落とし

ふるい落としとは、株価が一時的に大きく下落することで、弱気になった投資家や含み損に耐えられない投資家が保有株を手放してしまう現象のことを指します。このような動きは、相場の流れを仕掛ける大口投資家や仕手筋が意図的に行うこともあり、株価の下げによって個人投資家を市場から「ふるい落とす」ことで、将来的に再上昇する際の売り圧力を減らすという目的があります。 投資初心者にとっては、このような一時的な下落に惑わされて早まった売却をしてしまうリスクがあるため、冷静な判断が求められます。

指値注文

指値注文とは、自分が売買したい価格をあらかじめ指定して出す注文方法のことをいいます。たとえば「この株を1,000円になったら買いたい」や「1,200円以上になったら売りたい」といったように、自分が希望する価格を指定して注文します。 指定した価格に達しない限り売買は成立しないため、思い通りの価格で取引できる一方で、注文が成立しないまま終わる可能性もあります。投資家が損失を抑えたり、利益をしっかり確保したりするために、計画的に使われる注文方法です。特に相場が急変したときに冷静に売買するための手段として、初心者にも役立つ仕組みです。

逆指値注文

逆指値注文とは、あらかじめ設定した価格に到達したときに、自動的に売買の注文が出されるしくみのことです。主に損失を抑える目的で使われるため、「ストップロス注文」とも呼ばれます。 たとえば、ある株を1000円で持っていて、900円まで下がったら自動的に売るよう設定しておけば、予想以上に価格が下がってしまったときの損失を最小限に抑えることができます。自分でずっと価格をチェックしなくても、自動的にリスク管理ができる便利な方法です。

無料で相談してみる

専門家に相談してみませんか?

無料で相談してみる

投資の知恵袋では、あなたの投資や資産に関する疑問や悩みを専門のアドバイザーに気軽に相談することが可能です。
ぜひご利用ください。

専門家に質問してみる

関連記事

仕手株とは?見分け方や買ってしまった際の対処法を解説

仕手株とは?見分け方や買ってしまった際の対処法を解説

2025.07.22

難易度:

資産運用に役立つ情報をいち早くGET!

無料LINE登録

資産運用について気軽にご相談したい方

プロへ相談する

当メディアで提供するコンテンツは、情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。 銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。 本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。 また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。

投資のコンシェルジュ

運営会社: 株式会社MONO Investment

Email:

運営会社利用規約各種お問い合わせプライバシーポリシーコンテンツの二次利用について

「投資のコンシェルジュ」はMONO Investmentの登録商標です(登録商標第6527070号)。

Copyright © 2022 株式会社MONO Investment All rights reserved.

「投資のコンシェルジュ」はMONO Investmentの登録商標です(登録商標第6527070号)。

Copyright © 2022 株式会社MONO Investment All rights reserved.