バランスファンドの種類と違いを教えてください。
回答受付中
0
2025/06/27 16:12
男性
60代
最近「バランスファンド」という投資信託の中にもいろいろな種類があると聞きましたが、どう違うのかよくわかりません。たとえば、どんな基準で種類が分かれているのか、仕組みや運用方法に違いがあるのかが知りたいです。また、それぞれのタイプがどんな人に向いているのかも含めて、初心者でもわかるように教えてください。投資に詳しくないので、基本から丁寧に説明してもらえると助かります。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
バランスファンドにはいくつかの種類があり、主に「資産の配分方法」や「運用の柔軟性」によって分かれます。まず代表的なのが「固定型」です。これは株式や債券などの配分比率があらかじめ決まっていて、たとえば「株式50%・債券50%」のように一定の割合を保ちながら運用されます。自動でリバランスされるため、投資初心者でも安定した運用がしやすいのが特徴です。
一方、「可変型(変動型)」は相場の状況や経済環境に応じて、運用会社が資産配分を柔軟に変更します。たとえば、株式市場が不安定なときは債券の比率を高めてリスクを下げるといった調整がされます。プロにお任せするイメージに近く、相場に応じた対応を求める人に向いています。
さらに、「ターゲットイヤー型(ライフサイクル型)」というタイプもあります。これは、将来の退職時期など特定の年を目標に設定し、その年に向けて徐々にリスクを下げるように資産配分が自動的に変化していくファンドです。若いうちは株式中心で積極的に運用し、年齢を重ねるごとに債券など安定資産の比率を高めていく設計です。
このように、バランスファンドには複数の種類があり、それぞれ運用方針やリスクの取り方に違いがあります。自分がどれくらいリスクを取れるか、運用をどこまで任せたいかによって、適したタイプを選ぶとよいでしょう。初めての人は、配分がシンプルで値動きが安定しやすい「固定型」から始めるのも一つの選択肢です。
関連記事
関連質問
関連する専門用語
バランスファンド
バランスファンドとは、株式と債券などの固定収入資産を組み合わせた投資ファンドです。このタイプのファンドは、成長の機会を追求する一方で、リスクを分散し安定した収益を目指します。投資の比率は通常、ファンドの投資方針に基づき、アクティブに管理されます。 バランスファンドの主な魅力は、一つのファンド内で異なる資産クラスへの露出を確保できる点にあります。市場の変動に対する耐性を高めるために、株式の成長性と債券の安定性を兼ね備えています。このため、市場の状況に応じて、ファンドマネージャーは資産配分を調整し、リスクを管理しながらリターンを最適化することが可能です。 投資家にとって、バランスファンドは多様な投資ポートフォリオを持つことなく、一定のリバランスを通じて市場の機会を捉えつつ、下落リスクを抑制できる手段を提供します。特に長期投資や退職資金の積立に適しており、安定した運用成績を求める投資家に人気があります。
固定型インデックス・バランスファンド
固定型インデックス・バランスファンドとは、株式や債券、不動産投資信託(REIT)など複数の資産クラスをあらかじめ定めた割合で保有し、それぞれの資産がインデックスに連動するよう運用されるバランス型投資信託です。「固定型」と呼ばれるのは、ファンド開始時に設定した資産配分(例:株式70%・債券30%)を長期的に維持し、市場の変化で比率がずれた場合も定期的にリバランスして初期設定に戻す運用を行うためです。 これにより、リスクとリターンのバランスを長期的に保ちながら、値動きの異なる資産同士で分散効果を得ることを目的としています。この方式は、自分で資産配分を管理したくない初心者でも、安定した投資ができる仕組みとして人気がありますが、市場の変動に応じた柔軟な調整がない点には注意が必要です。
可変型バランスファンド
可変型バランスファンドとは、市場環境の変化や景気動向などに応じて、株式や債券、その他の資産の配分比率を柔軟に変更しながら運用するタイプのバランス型投資信託です。これは、あらかじめ資産配分が固定されている「固定型」とは異なり、運用担当者の判断によって、リスクを抑えたりリターンを狙ったりするように構成が調整されます。 たとえば、株式市場が不安定な時期には債券や現金の比率を高め、安定してきたら再び株式の比率を増やすといった運用が可能です。このように、機動的な資産配分が魅力ですが、運用方針や判断力に左右されるため、ファンドマネージャーの力量が成果に大きく影響するという点には注意が必要です。
ターゲットイヤー型
ターゲットイヤー型とは、将来の特定の年(ターゲットイヤー)を目標として、資産配分を自動的に変化させていく投資信託のことをいいます。たとえば、退職予定の年や子どもの進学時期など、投資家が資金を使いたい時期を「目標年」として設定し、それに向かって運用のリスクを段階的に減らしていくのが特徴です。 運用初期には株式などのリスク資産を多めに組み入れ、目標年が近づくにつれて債券や現金などの安定資産へとシフトしていきます。これにより、長期的な成長と安全性の両立を目指すことができます。資産配分の調整はファンドが自動で行ってくれるため、投資初心者や運用の手間を省きたい人にとって使いやすい選択肢となります。
リバランス
リバランスとは、ポートフォリオを構築した後、市場の変動によって変化した資産配分比率を当初設定した目標比率に戻す投資手法です。 具体的には、値上がりした資産や銘柄を売却し、値下がりした資産や銘柄を買い増すことで、ポートフォリオ全体の資産構成比率を維持します。これは過剰なリスクを回避し、ポートフォリオの安定性を保つためのリスク管理手法として、定期的に実施されます。 例えば、株式が上昇して目標比率を超えた場合、その一部を売却して債券や現金に再配分するといった調整を行います。なお、近年では自動リバランス機能を提供する投資サービスも登場しています。
アセットアロケーション(資産配分)
アセットアロケーション(Asset allocation)とは、資産配分という意味で、資金を複数のアセットクラス(資産グループ)に投資することで、投資リスクを分散しながらリターンを獲得するための資産運用方法。アセットアロケーションは戦略的アセットアロケーションと戦術的アセットアロケーションの2つを組み合わせることで行われ、前者は中長期的に投資目的・リスク許容度・投資機関に基づいて資産配分を決定し、後者は短期的に投資対象の資産特性に基づいて資産配分を決定する。