変額保険の死亡保障と解約返戻金に最低保証はありますか?
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2025/06/12 15:21
男性
30代
変額保険を勧められていますが、死亡保障は必ず最低保証が付くと思っていました。一方で解約返戻金は市場連動と聞き、元本割れに対して不安があります。すべての変額保険で死亡保障が保証されるのか、また解約返戻金に最低保証がある商品は存在するのか知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
変額保険の死亡保障は、多くの商品で契約時に定める「基本保険金額」を下回らない最低保証が付きます。ところが商品設計は自由度が高く、メットライフ生命「ライフインベスト」のように市場連動型のみで保証を設けないタイプもあるため、パンフレットだけでなく約款でも確認する必要があります。
一方、解約返戻金は特別勘定の運用成果がそのまま反映されるため、市場が下落すれば払い込んだ保険料総額を下回ることがあります。返戻金に保証を付けると保険会社が市場変動リスクを負うためコストが跳ね上がり、国内では無保証が主流です。
確認手順は①死亡保障欄に「最低保証額」や「基本保険金額保証」の記載があるか、②返戻金欄に「最低保証なし」「元本割れの可能性」などの注意書きがあるか、③保証の有無による費用差を比較することです。元本割れが気になる場合は、長期運用を前提にバランス型コースで値動きを抑えるか、保障は定額保険、運用は投資信託と分けるなどの代替策も検討すると安心です。
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解約返戻金とは、生命保険などの保険契約を途中で解約したときに、契約者が受け取ることができる払い戻し金のことをいいます。これは、これまでに支払ってきた保険料の一部が積み立てられていたものから、保険会社の手数料や運用実績などを差し引いた金額です。 契約からの経過年数が短いうちに解約すると、解約返戻金が少なかったり、まったく戻らなかったりすることもあるため、注意が必要です。一方で、長期間契約を続けた場合には、返戻金が支払った保険料を上回ることもあり、貯蓄性のある保険商品として活用されることもあります。資産運用やライフプランを考えるうえで、保険の解約によって現金化できる金額がいくらになるかを把握しておくことはとても大切です。
死亡保険金
死亡保険金とは、生命保険契約において、被保険者が死亡した際に受取人に支払われる保険金のことを指す。受取人や契約形態によって、相続税・所得税・贈与税のいずれかの課税対象となる場合がある。
変額保険
変額保険とは、死亡保障を持ちながら、保険料の一部を投資に回すことで、将来受け取る保険金や解約返戻金の金額が運用成績によって変動する保険商品です。 保険会社が提供する複数の投資先から自分で選んで運用することができるため、運用がうまくいけば受け取る金額が増える可能性があります。 ただし、運用がうまくいかなかった場合は、受け取る金額が減ることもあります。保障と資産運用の両方を兼ね備えた商品ですが、元本保証がない点には注意が必要です。投資初心者の方には、仕組みを十分に理解したうえで加入することが大切です。
死亡保障
死亡保障とは、契約者が亡くなった場合に、遺された家族などの受取人に対して保険金が支払われる仕組みのことをいいます。主に生命保険に含まれる保障内容であり、家計の支え手が亡くなった際の遺族の生活費や教育資金、住宅ローンの返済などを補うために活用されます。 死亡保障の金額や期間は契約内容によって異なり、定期保険のように一定期間のみ保障されるものや、終身保険のように一生涯保障が続くものがあります。自分に万が一のことがあったときに、大切な人たちが経済的に困らないように備える目的で利用されるため、ライフプランに応じた保障額の設定が重要です。また、保障を手厚くすると保険料も高くなるため、必要な金額と負担のバランスを考えることが大切です。