株や投資信託を利確して買い直すメリット・デメリットはなんですか?
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2025/08/29 08:41
男性
30代
株式や投資信託を一度売却して利益を確定し、その後に同じ銘柄や他の商品を買い直す方法について知りたいです。注意点もあると思うので、メリットとデメリットとともに教えていただけますか?
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
株や投資信託を一度売却して買い直す行為には、いくつかのメリットとデメリットがあります。
まずメリットとしては、利益確定によって課税上の損益通算や繰越控除といった税制上の効果を得やすくなる点があります。また、売却をきっかけにポートフォリオを見直し、資産配分をより適切に調整できるのも大きな利点です。特に含み損を抱えている商品を売却することで、他の投資で得た利益と相殺し、税負担を軽減できる可能性もあります。
一方でデメリットも無視できません。売却によって得た利益には約20%の税金が課されるため、再投資に回せる資金はその分目減りします。さらに、売買の都度に手数料がかかるため、頻繁に繰り返すとコストが積み上がります。加えて、売却から再購入までの間に価格が変動し、思わぬ機会損失を被るリスクも存在します。
また、NISA口座と特定口座の違いも注意が必要です。特にNISA口座では損益通算ができないため、売却益と他の損失を相殺することはできません。この制度上の違いを理解しておかないと、思ったほどの節税効果を得られない可能性があります。
総じて、利確と買い直しは「節税」や「資産のリバランス」といった明確な目的がある場合には有効ですが、計画性なく繰り返すと手数料や税金によるコストが大きな負担になります。したがって、長期的な運用方針を踏まえて必要性を検討し、売買のタイミングや口座の種類をよく考えた上で判断することをおすすめします。
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損益通算
投資で発生した利益と損失を相殺することで、課税対象となる利益を減らす仕組みのことです。たとえば、株式投資で50万円の利益が出た一方、別の取引で30万円の損失が発生した場合、損益通算を行うことで、課税対象となる利益は50万円から30万円を引いた20万円になります。この仕組みにより、納める税金を減らすことが可能です。 損益通算が適用されるのは、同じ「所得区分」の中でのみです。たとえば、株式や投資信託の譲渡損益や配当金などは「株式等の譲渡所得等」に分類され、この範囲内で損益通算が可能です。ただし、不動産所得や給与所得など、異なる所得区分間では基本的に通算できません。 さらに、株式投資の損失は、損益通算後も控除しきれない場合、翌年以降最長3年間繰り越して他の利益と相殺できます。これを「繰越控除」と呼び、投資初心者にとっても節税に役立つ重要なポイントです。
繰越控除
繰越控除とは、特定の損失や控除額を翌年度以降に持ち越し、将来の所得から控除できる税制上の仕組みを指す。代表的なものとして、青色申告の純損失の繰越控除があり、一定期間内に発生した損失を翌年以降の利益から差し引くことができる。これにより、赤字企業でも将来の黒字化に伴い税負担を軽減できるメリットがある。ただし、適用には一定の要件があり、期限内に申告する必要がある。
ポートフォリオ
ポートフォリオとは、資産運用における投資対象の組み合わせを指します。分散投資を目的として、株式、債券、不動産、オルタナティブ資産などの異なる資産クラスを適切な比率で構成します。投資家のリスク許容度や目標に応じてポートフォリオを設計し、リスクとリターンのバランスを最適化します。また、運用期間中に市場状況が変化した場合には、リバランスを通じて当初の配分比率を維持します。ポートフォリオ管理は、リスク管理の重要な手法です。
NISA
NISAとは、「少額投資非課税制度(Nippon Individual Saving Account)」の略称で、日本に住む個人が一定額までの投資について、配当金や売却益などにかかる税金が非課税になる制度です。通常、株式や投資信託などで得られる利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座を使えばその税金がかからず、効率的に資産形成を行うことができます。2024年からは新しいNISA制度が始まり、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つを併用できる仕組みとなり、非課税期間も無期限化されました。年間の投資枠や口座の開設先は決められており、原則として1人1口座しか持てません。NISAは投資初心者にも利用しやすい制度として広く普及しており、長期的な資産形成を支援する国の税制優遇措置のひとつです。
特定口座
特定口座とは、投資家の税金計算を簡便にするための口座形式です。証券会社が運用益や損益を自動計算し、年間取引報告書を発行します。特定口座には「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の2種類があり、「源泉徴収あり」を選択すれば、税金が取引時点で自動的に納付されます。これにより、確定申告が不要になるため、多くの投資家に利用されています。ただし、損益通算や損失の繰越控除を行う場合は確定申告が必要です。