社債の利回りはなぜ低いのでしょうか?
解決済み
0
2025/03/07 10:18
男性
40代
社債は安全性が高い分、利回りが低いと聞きますが、具体的にはどの程度の利回りなのでしょうか?また、国債や株式投資と比較した場合の収益性の違いについても知りたいです。低い利回りでも投資する価値があるのか知りたいです。
回答
株式会社MONOINVESTMENT / 投資のコンシェルジュ編集長
社債の利回りは、発行企業の信用力や市場の金利状況によって異なります。一般的に、信用力の高い企業が発行する社債、特にシニア債は、リスクが低い分、利回りも低く設定される傾向があります。これは、安全性と引き換えに高い利回りを期待しにくいという社債の特性によるものです 。一方、国債は政府が発行するため、さらに安全性が高いとされ、その分利回りも低くなる傾向があります。株式投資は、企業の業績や市場環境によって大きく変動するため、リスクも高いですが、その分高いリターンを得られる可能性もあります。投資家は、自身のリスク許容度や投資目的に応じて、これらの投資商品の特性を理解し、適切な選択をすることが重要です。
関連記事
関連質問
関連する専門用語
利回り
利回りとは、投資によって得られる収益を「投資金額に対する割合」で示したものです。ここでいう収益は利息だけでなく、投資商品を売却したときの損益(キャピタルゲインやキャピタルロス)なども含まれます。一般的には、1年間を基準とした「年利回り」として表されることが多いです。 また、利回りには大きく分けて「単利」と「複利」があります。単利は元本に対してのみ利息がつくのに対し、複利は再投資を前提とするため、同じ利率でも長期運用すると結果に大きな違いが出る可能性があります。
格付け(信用格付け)
格付け(信用格付け)とは、取引をする際に参考にされる基準の一つで、取引の相手側の信用度を確認するために支払い能力や財務状況、安全性などを総合的にランク付けしたものである。アルファベットや数字で表されるのが一般的である。 (例)格付投資情報センター(https://www.r-i.co.jp/index.html) による発行体格付の定義 AAA:信用力は最も高く、多くの優れた要素がある。 AA:信用力は極めて高く、優れた要素がある。 A:信用力は高く、部分的に優れた要素がある。 BBB:信用力は十分であるが、将来環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。 BB:信用力は当面問題ないが、将来環境が変化する場合、十分注意すべき要素がある。 B:信用力に問題があり、絶えず注意すべき要素がある。 CCC:発行体の金融債務が不履行に陥る懸念が強い。 CC:発行体の金融債務が不履行に陥っているか、その懸念が極めて強い。 C:発行体のすべての金融債務が不履行に陥っているとR&Iが判断する格付。
クーポン(利息)
クーポンとは、債券を保有している投資家が発行体(国や企業)から定期的に受け取る利息のことです。クーポンの金額は、債券発行時に設定された利率(クーポン利率)に基づき計算されます。通常、半年ごとまたは1年ごとに支払われることが多いです。クーポン収入は安定したキャッシュフローをもたらし、特に長期保有する債券投資家にとって重要な収益源となります。
信用リスク
信用リスクとは、お金を貸した相手や投資した企業・国などが、何らかの理由で約束通りに返済や利息の支払いをしてくれなくなる可能性のことを指します。たとえば、企業が倒産したり、国が財政危機に陥ったりすると、債券などの投資商品から予定していた収益が得られなくなる恐れがあります。これが信用リスクです。 信用リスクの高い相手に対しては、一般的に高い利回り(リターン)が設定されますが、その分リスクも大きくなります。資産運用においては、リターンだけでなく、このような信用リスクをしっかりと見極めることが、安定した投資のためにとても重要です。